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株式投資に慣れた中級者に知って欲しい期待値とは?計算方法も解説

株式やFXをある程度経験した投資家は、大きなリスクを背負っています。

投資のルールに慣れ、自分なりの法則や投資方法を見つけて固執していると、いつの間にか損益がマイナスになってしまっているというのは珍しくありません。

自分のトレードが正しいのかどうか判断するには、期待値が鍵となります。

今回は投資にある程度慣れた方に向けて期待値について解説していきます。

どうして期待値が重要になるのか、期待値が高いとはどういう事なのかを解説します。ぜひ最後までご覧ください。

期待値とは

本来の意味の期待値とは、1回の試行で得られる結果の平均値を指す統計の言葉です。

例えば、サイコロを振った時に出る数字の期待値は3.5だから、3か4が出やすいという計算になります。

株式の世界における期待値は1回の取引(試行)得られる損益の事を指します。

期待値が高い株式とは、購入した時に利益が手に入りやすい株式となります。

どうして期待値が重要になるのか

期待値が重要になるのは、株式取引が確実に儲かる取引ではないからです。

どれだけ優れたトレーダーでも勝率(自分の予想した方向に株価が変動した)は6割前後と言われています。

中には勝率が4割以下という個人投資家も珍しくありません。

しかし、勝率が4割であっても、一年間でのトータルの損益がプラスというのも同様に珍しくありません。

投資の世界において勝率よりも、最終的に損益がプラスになれば十分なのです。その鍵が期待値になります。

例えば、サイコロを振って出た目の数に応じて100円を貰えるゲームに300円で参加したとします。

上記にあるようにサイコロを振った時に出る数字の期待値は3.5ですから、単純に計算すれば350円が手に入る事になります。

実際のサイコロに3.5という数字はありませんから、300円か400円ぐらい手に入る見込みがあるという事になります。

参加費を引けば、利益としては0円~100円のリターンが見込めます。

たった100円の利益かと思いますが、投資の世界においては如何に損失が発生する機会を少なくするかというのが重要になってきます。

例え利益が0円~100円でも、マイナスが発生しない株式は非常に有望株と言えます。

仮に、上記のゲームの期待値が-200円から200円だったとしたら、手に入る利益の期待値が高くてもマイナスになる可能性の高さから実行するのは控えるべきです。

このように期待値を算出する事で損益を出しやすい株式を見つけやすくなり、トータルでの利益を上げる事に繋がります。

ただし、期待値はあくまでもその損益が得られる見込みがあるというだけで、実際にその損益の範囲で収まるとは限りません。

期待値の算出方法

期待値の方程式は簡単です。

期待値=(勝率×平均利益)-(負率×平均損失)

上記の勝率・負率とは株価が次の瞬間に上昇するか下降するかの確率を指します。

平均利益と平均損失は上昇した時はどこまで上昇するのか、下降する時はどこまで下降するのかを指します。

例えば、ここに株価が2500円の株式があるとします。

これまでの過去のデータから、次に上昇する確率は70%、下降する確率は30%。

上昇した時の平均利益が300円、下降した時の平均損失は800円とします。

これらの数字を元に上記の式に当てはめると、

(0.7×300)-(0.3×800)=210円-240円=-30円

となります。

上記の株式は購入しても30円の損失を生むかもしれません。

たとえ、これまでのデータから上昇する確率が70%と高くても、期待値は低い株式と言えるのです。

つまり、期待値で株式を選ぶという事は、確率で株式を選ぶのではなく損失を生まずに済む株式を選ぶという事になります。

勝敗率や平均損益の算出方法

期待値を算出する上で重要になってくる勝率/負率や、平均利益/平均損失の計算方法ですが、これは投資家によって違います。

それぞれの投資家によって手法や分析方法が違ってくるため、自分なりの方法を見つけて試していくのが最善の道となります。

一つだけアドバイスすれば、期待値を重要視するトレーダーは過去のデータを分析しています。

株式のチャートももちろんですが、それ以上に自分の投資方法を分析しているのです。

これまでの自分の勝率/負率、平均利益/平均損失を計算し、出た期待値を下回る結果を出しているのなら、投資方法の見直しをするトレーダーも居ます。

期待値の注意点

期待値はあくまでも見込みの損益

上記でも触れましたが、期待値はそれだけの損益を手に入れられる可能性があるという見込みになります。

そのため、自分が算出した期待値以上の利益を得る事もあれば、想定以上の損失を被る可能性もあります。

大数の法則

大数の法則とは、計算上の確率を実現するには試行回数を増やすという理論です。

例えば、サイコロの1が出る確率は6分の1になります。

しかし、サイコロを6回振っても、1が1回出るとは限りません。

1が一度も出ないかもしれませんし、2回以上出るかもしれません。

そこでサイコロを600回、6,000回と数多く振れば6分の1という理論値に近づくのではないかと数学者は考えたのです。

期待値の場合は1回での試行による見込みのため、実際にその通りの期待値が算出できるかどうは分かりません。

そのため取引回数を増やすほど最終的な損益が期待値に近づくというのが大数の法則になります。

この法則に従って取引を増やせば、資金が底を突いたり、あるいは破産してしまうリスクを生みやすくなります。

実行する時は自分の資金と相談して決めましょう。

まとめ

以上が、期待値の解説になります。

期待値はある程度投資に慣れた方にこそ知っておいてほしい事です。

自分の投資の法則が正しいのか、期待値はどうなるのか見極めるのに役立ててほしいです。

本記事を読んで、株式に対する興味が深まれば幸いです。


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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。

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