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イギリスADRのメリット・デメリット&初心者が注目すべき銘柄を紹介

ADRとは、米国預託証券のことです。

アメリカ以外の国の株式を裏付けとして米国で発行される有価証券のことを指します。

厳密には株式と異なりますが、ほぼ株式を保有するのと同様の権利を保有者が得ることになります。

ADRは、日本では直接的に取引しづらい米国株式等以外の株式を購入できます。

また、現地から米国に上場できる程度の規模を誇る企業です。

高配当で安定した銘柄が多いのも特徴です。

今回は、ADR銘柄の中でもブレクジットの行方が気になるイギリスの注目ADR銘柄をご紹介しています。

イギリス株ADRのメリット

まず、イギリス株ADRは現地配当税が0%です。

ADR銘柄は、米国ではなく、株式が上場している現地の配当税がかかります。

配当税の税率は各国によって異なります。

ADR銘柄にかかる税金は、日本での課税もあります。

日本株同様に20.315%の税金がかかるため、イギリス株のADRはほぼ日本株の取引同様に保有できるのが魅力です。

また、イギリス株ADRは老舗企業が多いので企業の倒産リスクが少なく、高配当銘柄が多いのが魅力です。

外国株式は税金もかかる上、ADR銘柄は管理手数料がかかります。

コストがかかりますが、イギリス株ADRであればコストを補うだけのインカムゲインやキャピタルゲインを期待できます。 

イギリス株ADRのデメリット 

もちろん、イギリス株ADRにもデメリットがあります。

ADR銘柄を保有すると、配当金などが株主の権利で得られます。

しかし、ADR銘柄は純粋に株式ではないため、議決権がなかったりします。

また、ADR銘柄は現地と米国両方に上場していますが、米国での上場廃止リスクがあります。

上場廃止について、ADR銘柄保有者は議決権がないため、株主として企業経営に対し意思を表明する機会がありません。

実際に上場廃止になってしまえば、ADR銘柄を手放なさなければなりません。

さらに、イギリスADR銘柄特有の事情として、米国の経済状況だけでなく、現地イギリスの経済状況などに株価が左右されます。

現在、イギリスではEU離脱案に対して議会での議論が難航しています。

ブレジクット延期を受けて、2019年第2四半期(4~9月)の国内総生産(GDP)成長率が前期比0.2%縮小しています。

参考:BBC.Japan

ユニリーバ(UN)や大手情報関連会社のレレックス・グループ(RELX)などは、複数の市場に上場しています。

イギリスのロンドン市場だけでなく、オランダのアムステルダム市場にも上場しており、ブレクジットの結果如何によっては、現地イギリスでの上場廃止もありえます。

ロンドン市場での上場廃止が起これば、ユニリーバ(UN)の株式を購入する手段は限られますし、オランダの現地配当税は15%かかるため、コストをかけて株式を購入することになる可能性もあります。

注目のイギリス株ADR

メリット・デメリット両方あるイギリス株ADRですが、国際分散投資の観点から言っても、魅力的な投資先です。

特に高配当銘柄は、ただ配当金が多いだけでなく、業績が良く増配率も高い優良企業が多いです。

今回は、初心者でも業績内容が分かりやすい大手企業のおすすめ銘柄をご紹介します。

ユニリーバ(UL

参考:bloomburg

参考:yahoo!ファイナンス

ユニリーバは、洗剤、家庭用品等の一般消費財を取り扱っています。

紅茶で有名なリプトン(Lipton)や、ヘアケア・ボディケア商品のラックス(LUX)やダヴ(Dove)といったパーソナルケアブランドは日本でもよく知られています。

ユニリーバの株価は、現在56.49ドル(2019年8月14日現在)です。

新興国での売上も多く、チャートも右肩上がりです。配当利回りも3%以上あり、年間配当も計4回あるので配当落ちを気にしなくて済みます。

スミス・アンド・ネフュー (SNN)

参考:bloomburg

参考:Yahoo!ファイナンス

スミス・アンド・ネフューは、先進医療機器メーカーです。

世界100カ国以上の医療機関で製品が利用されています。

整形外科・内視鏡・傷テープといった創傷管理などの分野に注力しているのが特徴です。 

スミス・アンド・ネフューの株価は、現在45.55ドル(2019年8月14日現在)です。

ユニリーバ(UL)同様、新興国での売上比率が高く、医療機器は景気の影響を受けづらく長期保有に向いています。

収益は右肩上がりで、配当利回りは2.5%前後となっています。 

ディアジオ(DEO

参考:bloomburg

参考:Yahoo!ファイナンス

ディアジオ(Diageo plc)は世界的飲料メーカーの一つです。

ウォッカやウイスキーといったアルコール飲料を中心に、世界180カ国以上の国や地域で商品が販売されています。

ビールのギネスやスコッチのジョニー・ウォーカーなど日本でも知られた製品が主力商品です。

ディアジオの株価は、現在162.78ドル(2019年8月14日現在)です。

配当利回りは約2%で安定的に推移しています。

積極的に配当を出しており、増配率も高いADR銘柄でもあります。

10年で配当金額はおよそ2倍になっています。

まとめ

イギリス株ADRは、米国株式同様に取引が可能です。

税制面でも余計なコストをかけずに保有できる上、日本にいながらにして手軽に投資ができます。

また、イギリス企業は米国に比べて自社株買いが少ないですが、株主還元については配当金を積極的に出す企業が多いのが特徴です。

高配当を受け取ることで株主としての権利を直接的に感じられるのが魅力です。


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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。

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