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韓国がホワイト国から除外された影響とは?理由についても解説

2019年7月に日本が韓国をホワイト国から除外した事で、韓国との間に大きな亀裂が生じています。

しかし、ホワイト国という聞き慣れない単語や制度に、今回の騒動がどのような影響を与えているのか理解しづらい方も多いです。

そこで今回は韓国がホワイト国から除外された事の影響について解説します。

ホワイト国から除外された理由や、ホワイト国のメリットについて解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

ホワイト国とは

ホワイト国とは大量破壊兵器になどに関する条約に加盟し、輸入した品を適正に管理し危険な第三国に輸出していない国を指す、日本独自の俗称になります。

日本の場合、アメリカやイギリスなどを含めた27カ国をホワイト国に指定していましたが、2019年8月2日の閣僚会議で韓国をホワイト国から除外すると決定しました。

ホワイト国のメリット

ホワイト国に指定された国には、2つのメリットがあります。

  • キャッチオール規制の対象外になる。
  • 一般包括許可を受けられる。

キャッチオール規制の対象外

キャッチオール規制は、武器開発に転用できる物としてリスト化されている物であっても、輸出の許可を必要とする制度になります。

例えば、A~Jまでの10種類の貨物があるとします。

このうち、A~Eまでの5種類は禁止リストに入っていて輸出はできません。

残りのF~Jは禁止されていませんが、使い方によっては大量破壊兵器や通常兵器の開発に役立つ物場合、輸出する際に複雑な手続きを必要とします。

しかし、輸出先がホワイト国の場合は、この複雑な手続きを行わずに輸出できるのです。

一般包括許可を受けられる

輸出する時は個別に輸出許可を取らなくてはいけません。

しかし、一般包括許可を取得すると、一定期間輸出先や相手を限定することによって個別に許可を取らずに輸出ができるようになります。

つまり、ホワイト国は必要な貨物をいつでも簡単に輸入できていました。

韓国がホワイト国から除外された理由

韓国がホワイト国から除外されるきっかけとなったのは、半導体材料3品目を包括的輸出許可から個別輸出許可に切り替えると発表したことです。

半導体の材料になるレジストや高純度フッ化水素、フッ化ポリイミドは軍事転用可能な貨物でしたが、ホワイト国であった韓国は輸出に対する制限はありませんでした。

これらの材料は日本企業のシェアが多く、通常の個別輸出許可の手続きには90日と長い時間が必要になります。

これらの材料が円滑に確保できなくなると知り、韓国政府は過剰とも取れる反応を見せております。

日本がこれらの3品目を個別輸出許可に切り替えるとし、韓国をホワイト国から除外するとした理由は明確にはされていません。

ただ、韓国側がこれらの軍事転用可能な品を適正に管理できない疑いがあるとして、信頼関係が損なわれたと発表しています。

確かに2019年1月と5月に日本から輸入した約4万キロの高純度フッ化水素が、不良品だったとして返品した際、たった120キロしか返品されていません。

残りはどこへ消えたのか不明とされており、韓国国内でも批判の的となりました。

EUではこれまでの韓国のずさんな管理体制を受けて、ホワイト国相当の措置を取りやめています。

しかし、日本は韓国が第三国へこれらの品を輸出したとする明確な証拠を提示しておりません。

そのため、韓国側はこれらの措置を徴用工問題に対する報復だと考えてしまい、日韓経済戦争へともつれこんでしまっています。

ホワイト国から除外された影響

ホワイト国から除外された事で韓国の文在寅大統領は反日感情をあおり続けています。

その反応を見ると、ホワイト国から除外された影響は大きいのではないかと思われがちですが、実際はそうではありません。

例えば、ホワイト国から除外された事で個別許可の品目が爆発的に増えるのではと言われていますが、これは間違っています。

確かに韓国へのホワイト包括許可は無くなりましたが、これは国に対する許可です。

国とは別に、外国企業が社内規定を整え経済省の対地入り検査を受けていると取得できる特別一般包括制度は残っているため、韓国の真っ当な企業はなんら変わらずに取引ができます。

また、ホワイト国から除外されても韓国への扱いは酷くはなっていません。

8月2日の閣僚会議でホワイト国という呼称を止め、これまでホワイト国に指定されていた国をグループAとし、その下にグループB・C・Dと区分を増やしました。

韓国はグループA(旧ホワイト国)から外れましたが、グループBに区分され、他のアジア諸国と比べれば格段に良い扱いを受けています。

また、上記で説明したキャッチオール規制の対象外は、確かにホワイト国に指定された国のメリットになります。

だから、ホワイト国から除外された韓国は軍事転用可能な品物を、それこそネジ一本まで全て個別審査されるようになると思われがちになりますが、これは大きく間違っています。

たしかにキャッチオール規制の対象外から外れましたが、キャッチオール規制において個別審査が必要なのは具体的な懸念情報がある場合になります。

例えば、輸出しようとする貨物がどこかの国のミサイル開発に必要な部品であるという情報が入れば、審査が行われます。

逆に言えば、そのような情報が無ければ、むやみに個別審査を行うことは出来ません。

以上の事から、今回のホワイト国から除外された事で韓国や韓国企業が大きな影響を受けるという事はあり得ないと断言できます。

日韓経済戦争の行方

韓国がホワイト国から除外されたとしても、韓国企業に大きなダメージが入るとは考えられません。

しかしながら、韓国政府や日本のマスコミは今回の問題を、あたかも重要な危機的状況下のように語ります。

また、日本政府も対応を変えようとはせず、断固たる態度で臨もうとしています。

これらの背景には、2016年に設立した慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」を実施するための団体を勝手に解散した韓国の行動や、徴用工問題で韓国大法院が日本企業に賠償を命ずる判決を下した事など、様々な要因が絡み合っています。

その結果、韓国では日本から輸入されている物の不買運動が始まり、韓国からの渡航客が激減しています。

2019年上半期に最も来日した外国人は韓国人のため、韓国人観光客の激減は、観光大国を目指す日本としては大きな痛手になるかもしれません。

韓国がホワイト国から除外された事で韓国経済がひっ迫するようなことはありませんが、このまま日韓経済戦争が続くと両国の経済状況を圧迫する恐れがあります。

まとめ

以上が、韓国がホワイト国から除外された事の影響に関する解説になります。

米中貿易摩擦に加えて日韓経済戦争と、経済的な対立が続きます。大きな嵐となる前に、自分のポートフォリオなどを見直してみましょう。


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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。

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