The Motley Fool

【米国株動向】ネット広告配信のトレード・デスクの投資機会は?

モトリーフール米国本社、2019716日投稿記事より

インターネット広告配信のトレード・デスク(NASDAQ:TTD)は、ここ数年、最も上昇している株の1つです。

株価は、2016年9月にIPO(新規株式公開)して以来、上場価格の約14倍になっています。

現在、トレード・デスクは実績PER(株価収益率)約130倍、PSR(株価売上高倍率)21倍で取引されています。

常に良い価格で購入したいバリュー投資家としては、避けてしまうかもしれません。

しかし、長期投資家としては、トレード・デスクが依然過小評価されているかどうかを検討すべきでしょう。

【米国個別株動向】長期保有で注目されるトレード・デスク

1. ネットワーク効果で利用拡大

トレード・デスクが過小評価されている特徴の1つは、ネットワーク効果です。

デジタル広告市場で急速に拡大しているのが、トレード・デスクが扱っているプログラマティック広告です。

高度なアルゴリズムや高速コンピューターを駆使して自動的に広告枠を買い付け、最も有効な広告対象となる消費者に正確に広告を伝えます。

トレード・デスクは、広告主や広告代理店で構成される「広告枠の買い手」だけに焦点を絞っているため、広告枠の買い手と売り手の両方を扱っている企業とは異なり利益相反にはなりません。

広告代理店にとって使いやすいツールなので、早期から大手代理店が活用しており、系列広告代理店や広告関係会社の導入が相次ぎ、ネットワーク効果で利用が拡大してきました。

そして今後もさらなる利用拡大が予想されます。

このポジショニングにより、トレード・デスクはデジタル広告サプライチェーンの他の企業よりも高い、15%から20%のテイクレート(広告費用にかかる手数料)を獲得することができました。

また、トレード・デスクの顧客維持率は95%を超えています。

2. 既に黒字でさらに拡大へ

他のSaaS(Software-as-a-Service、ソフトウェアの必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるビジネスモデル)企業と同様、トレード・デスクの売上高は2018年に前年比55%増、前四半期は41%増となり、高い売上高成長を遂げています。

しかし通常、SaaS企業の多くは営業損失を出し続け、将来の収益性は不確実です。

トレード・デスクはこれらの企業と異なり、IPOの2年前の2014年から黒字になっています。

前四半期の調整後EBITDA(支払い利息・税金・償却控除前利益)マージンは20%、調整後純利益利益率は19.1%でした。

さらに経営陣は調整後EBITDAマージンの長期目標を40%とし、現在の水準の2倍にしています。

3. 大きい今後の伸びしろ

トレード・デスクが今後も長い間、高成長を続けられると考えられる理由があります。

2018年に、約23億ドルの広告支出が同社のソフトウェアプラットフォームを経由していました。

これはプログラマティック広告市場の約8%に過ぎず、そしてプログラマティック広告市場自体も世界の広告宣伝費6,930億ドルの4%にしかすぎません。

IDCによると、世界の広告市場は今後10年間で1兆ドル以上に成長すると予想されています。

また、プログラマティック広告市場は、その中でさらに大きな割合を占めていくでしょう。

4. 企業文化を重視

おそらく最も重要なことは、創設者兼CEOのジェフ・グリーンが独自の企業文化の維持などビジネスの質的側面を重視していることです。

グリーンは他の大手ハイテク企業とは異なり、従業員が昇進するにしても、他の従業員のマネージャーになりたくなければ強制しないことを語りました。

トレード・デスクは、フォーブス誌の「2018年、最も働きやすい職場」で第2位にランクインしています。

やや不安定だが、長期的に成長余地

ビジネスモデル、収益性、成長見通し、そして経営陣が企業文化の維持を重視している点から、投資家はトレード・デスクを長期的な投資対象として検討できるでしょう。

しかし、成長株として変動が大きくなる可能性に注意すべきです。

(米国株投資にご関心がある場合は、モトリーフールの下の記事をご参照ください。)

「米国株投資を始めるのに適した、国内のネット証券5社を比較」


フリーレポート配信

モトリーフールの日本進出にあたって日本の投資家、また、これから投資を始めたい方に向けて無料で「株式投資にどう臨むか -スペシャルフリーレポート-」を配信しております。

また、テクノロジー分野に投資したい投資家として知っておくべき情報も無料で配信しております。「人工知能というテクノロジーの「第三の波」が、日本の年間GDP以上の付加価値を生み出す」こちらからご覧ください。

ツイッターやフェイスブックで最新情報を配信しております。公式ツイッターアカウント@motleyfooljp公式フェイスブックアカウントをフォローする。

元記事の筆者Billy Dubersteinは、トレード・デスク株を保有しています。筆者の顧客は記事で言及されている株式を保有している可能性があります。モトリーフール社は、トレード・デスク株を保有し、そして推奨しています。

最新記事