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分散投資の意味がなくなる4つの注意点

「卵は一つのカゴに盛るな」という投資の格言があります。

投資は分散投資で行うべきだという主張です。

しかし分散投資はやり方を間違えると意味がありません。

分散投資という言葉だけが有名になり、間違った分散投資をしている投資家も珍しくないのではないでしょうか。

例えば1万USDの資産をアルファベット株(Google)に8000USD、アップル株に1000USD、マイクロソフト株に500USD、アマゾン株に500USDというポートフォリオがあったとします。

これは確かに分散は出来ていますが、本当に分散投資の本来の良さを発揮しているポートフォリオでしょうか。

投資経験の長い方でしたら、分散の意味がないと思うポートフォリオのはずです。

分散投資にはセオリーがあります。

単に複数の銘柄を買うことが分散投資ではありません。

投資の初心者が陥りがちな、分散投資の意味がなくなる4つの注意点をご紹介します。

分散投資はやり方を間違えると意味がない

分散投資と聞き単に複数の銘柄を保有するだけだと考える投資家も珍しくはありません。

投資家がしがちな分散投資の4つの注意点を確認しましょう。

当てはまるところが多ければ多いほど間違った分散投資をしていることになります。

分散投資の基本をしっかりと守ることで、本来の分散投資の良さを引き出せます。

注意1:分散投資は偏りすぎたら意味がない

分散投資は偏りすぎては意味がありません。

例えば米国株ならIT系のセクターばかり集めてアルファべット(Google)やアマゾン、アップルなど集めると全て似たりよったりの動きとなってしまいます。

長期で株を保有すると、金利や経済、環境の変化に晒されます。

似たような業種の株ばかり保有すると、特定の局面で全て大きく下げる可能性があります。

例えばITバブル崩壊などのイベントが起きたら、ITセクターに全ての持ち株がおさまっていると全て大きな下げに巻き込まれます。

セクターごとに有利な局面、不利な局面もあります。

例えば景気が強い時はハイテク株や工業株などがパフォーマンスが良い傾向があります。

景気が弱い時は消費安定株やヘルスケア関連株などのディフェンシブ株が相対的に下げに強い傾向があります。

同じセクターの銘柄は同じような動きをする傾向にあるため、ひとつのセクターに偏りすぎるのは、財産を守るという観点では良くないのです。

投資国の分散も望ましいです。

例えば日本人投資家の多くは、過去に日本の給料・不動産・株と財産の大部分を日本に依存する投資をしていました。

日本の株も不動産も日本の労働人口の減少などのカントリーリスクの影響を大きく受けています。

だからこそ日本以外の国のアセットを保有することに意味があります。

特に分散投資を財産の保全も考えて行うなら、歪な偏りの分散では意味がないのです。

注意2:分散投資は分散させすぎると意味がない

分散投資で例えば100銘柄に分散するのはどうでしょうか。

確かにリスクを十分に分散することはできますが、問題もあります。

例えば100銘柄分の米国株を買うとしたら、取引手数料が最低でも100回分発生します。

しかも100銘柄の決算日の確認、1つずつの銘柄のニュースを追うのは個人投資家には管理が煩雑すぎます。

例えば10銘柄程度の分散ならばリスク軽減効果は高いのですが、20銘柄を超えてくると分散の効果が薄まります。

一点集中投資を2〜3に分散するだけでも大きな意味があります。

しかし100銘柄に分散したポートフォリオを103銘柄にしたところで、分散という観点からは大きな影響はありません。

では、どれぐらいの分散が最適なのでしょうか。

例えば投資資金が1000万円に満たない程度なら5〜6銘柄程でも十分だという、成長株投資家で有名なウィリアム・オニールの意見もあれば、資金の10%ずつ投資し、10銘柄までにするという意見もあります。

ただ20銘柄以上になると、一般的には分散の効果より管理の煩雑さの方がネックになってきます。

どの程度の銘柄に分散投資をするかは、自分がどの程度リスクとリターンのバランスをとるかで決まります。

2〜3銘柄程度ならリスクが大きめですが、100以上も分散すると分散効果が薄れます。

注意3:分散投資は均等にしないと意味がない

分散投資は均等にしなければ意味がありません。

例えばアップルが好きだからポートフォリオの80%をアップル株、20%をマクドナルド株にしたらどうでしょうか。

確かに分散はしてあるかもしれませんが、アップル株が万一暴落すれば、ポートフォリオの大部分が大きなダメージを受けてしまいます。

また伸びる銘柄を確実に当てることも難しいでしょう。

もちろんPERやEPSの増加率などでスクリーニングをしてポートフォリオを選ぶことはあります。

しかしスクリーニング後に選ぶ銘柄が伸びるかどうかは投資してみなければ分かりません。

絶対に伸びると思った銘柄があまり伸びずに、期待しないで買った銘柄が伸びることも珍しくありません。

そのため分散投資をする際に自分の裁量で偏った買い方をするのは、あまりおすすめできません。

注意4:分散投資は時間の分散をしないと意味がない

分散投資は時間の分散も有効です。

相場には高いときも安いときもあります。

買うタイミングをうまく分散させなければ、極端に高い時に買ってしまう可能性もあります。

思いついた時に一気に買いたい銘柄を全部揃えると、タイミングの悪いときに高値づかみをしてしまうこともなくはありません。

正しい王道の分散投資。4つのルール

例えば同じ10,000ドルの利益を出すにしても、一点集中の買いで利益を出すのと、10銘柄に分散して10,000ドルの利益を出すのでは後者の方が優れています。

同じリターンでもポートフォリオのリスクを小さく抑えることができているからです。

投資には儲ける側面もありますが、財産を守るという面も忘れてはいけません。

以下の4つが分散投資の効果を生かすための基本ルールです。

  • 分散する銘柄のセクターや国は偏りすぎないようにする
  • 投資額にもよるが、10〜20前後の分散が管理しやすく、リスクを抑える効果も期待できる
  • 均等にバランスよくポートフォリオをつくる
  • 時間分散も心がける

分散投資という言葉ばかりが有名になる一方で、正しい分散投資ができているでしょうか。

知識としては知っていても、分散投資をの原則を守らない投資家も少なくないでしょう。

中途半端な分散投資は、分散投資の強みを引き出すことができません。

ポートフォリオのメンテナンスもかかせない

分散投資をする際にはメンテナンスも欠かせません。

市場は常に変化しています。

もちろん銘柄を取り巻く環境も変化しています。

例えばコンセンサスを上回ることができたかどうかなど、決算で市場の期待を裏切ってしまった銘柄は残念ながら大きく売られます。

再浮上は決して簡単ではありません。

そのため分散投資の中身も丁寧に入れかえていくことも必要です。


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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。

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