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大手ネット証券では海外赴任・海外転居する非居住者の株はどうなる?

海外に転居する際に、自分の持っている株や証券口座はどうすれば良いのだろうと疑問に思う人も多いのではないでしょうか。

いわゆる日本の非居住者となる場合は、あなたが口座を持っている証券会社に連絡するのが確実です。

非居住者に対する対応は金融機関・証券会社によって異なるからです。

そしてルールも金融機関によって日々変わるため、最後はあなた自身で一報を入れ確認する必要があります。

証券会社によって非居住者になった場合の対応を知りたい人も少なくないでしょう。

そこで大手ネット証券のコールセンターと公式ページから、どのような対応になるのかを確認してみました。

海外に行く方や今後、非居住者になる方に向けて参考情報としてご紹介します。

海外に行くときには証券会社に一報を入れる

非居住者になる場合は、最終的には証券会社に連絡する必要があります。

公式ページだけでは実際にどうすれば良いのか判断ができないところ、不明なことも多いため、実際にコールセンターとやり取りをして具体的な口座の扱いが決まります。

大手ネット証券3社のユーザーでも、私は海外赴任・転居した場合は自分のポジションがどうなるのだろうと思い、それぞれにヒアリングをしてみました。

すると大手ネット証券でも微妙に対応が異なることがわかりました。

しかしどこの金融機関でも非居住者になる場合は手続きが必要なため、連絡を入れなければいけないところは共通です。

海外に行く予定・可能性がある人も証券会社に確認しておこう

海外に行く予定がある人も、非居住者になった場合の口座や自分の株の扱いについて知っておくと良いでしょう。

例えば証券会社によって非居住者になっても、株を預かってくれてポジションを海外で解消できるところもあれば、預かってはもらえるものの、取引は一切制限されるところもあるからです。

またiDeCoやNISAについても取り扱いが一般口座・特定口座と対応が変わってきます。

iDeCoは厚生年金に加入しているなら継続可能

iDeCoの加入者は「厚生年金の加入対象者」というのがキーワードです。

厚生年金の加入対象者の場合は、SBI証券でも楽天証券でもマネックス証券でも、非居住者になっても年金を拠出することが可能です。また運用(スイッチング)も可能です。

一方で厚生年金に加入していない場合は、新規で年金を拠出することはできないものの、運用(スイッチング)自体の継続は可能です。

iDeCoについては大手ネット証券3社で原則、扱いに違いはありません。

iDeCo口座は一般口座・特定口座とは別の独立した口座として海外でも運用し続けることができます。

厚生年金の加入者は新規拠出も運用もできるが、そうでない場合は運用はできるが新規拠出はできなくなると考えておけば良いでしょう。

大手ネット証券によって異なる非居住者への対応事例

大手ネット証券によって非居住者への対応は少しずつ異なります。

最終的には証券会社側の判断にもなり、ルールも変わっていくため確認する必要がありますが、参考情報として大手3社の非居住者に対してどのような対応をとっているかをご紹介します。

SBI証券の場合

SBI証券の場合、特定口座で保有している証券は一般預かりになります。

つまり非居住者になっても買った銘柄をそのままにしておけます。

その代わり新規の買い付けはできません。

また帰国した時に特定口座に戻すことはできません。

そしてSBI証券が投資家にとって有利なところは、ポジションを自己責任で非居住者でも売れるところです。

つまり非居住者になってポジションを保有しておくこともでき、いざとなったら売りだけなら可能ということです。

楽天証券の場合

楽天証券は非居住者になった場合は口座を閉じるというルールを最近までとっていました。

しかし最近は保有している証券をSBIと同様に一般預かりとする対応をとりました。

ただし非居住者になった時点で注文ができなくなります。

つまり楽天証券では、非居住者はいざという時に売りでポジションを解消することが現在はできないということです。

外国籍の株については、その国ごとのルールがあるため個別的に相談することになります。

ただし米国が居住先の場合は、必ず楽天証券で保有している米国株は渡航前に売らなければいけないようです。

マネックス証券の場合

マネックス証券の非居住者への対応は日本株の場合は休眠口座になります。

つまり売買そのものができなくなりますが、日本株を預かってもらうことは可能です。

ただし外国籍の株は原則、すべて渡航前に売らなければいけないとの回答をコールセンターから得ることができました。

大手ネット証券の中でSBI証券なら非居住者でもいざという時にポジション解消できる?

2019年6月現在、大手ネット証券の中ではSBI証券は非居住者になっても証券を預かってもらえ、いざという時には売りも可能です。

外国籍の株についても原則、対応は変わらないとの回答を得ることができましたが、デリケートな部分のため事前に外国籍の株については確認をとったほうが良いでしょう。

金融機関によって非居住者は口座をそのものを閉じなければいけないケース、日本株だけは預かってもらえるケース、預かってもらえて売りも可能なケースと各社によって異なります。

そのため海外に赴任・転居する可能性のある方は、渡航する場合の保有株の取り扱いについて事前に考えておく必要があるわけです。

2019年の6月現在では大手ネット証券の中では株を預かってもらえ、ポジションも自分で解消できるSBI証券が非居住者にとっては扱いやすいのではないでしょうか。

ドルコスト平均法などで積み立てているポジションを解消せずに保有し続けることも、いざという時にポジションを非居住者になっても解消することができるからです。

ただし楽天証券が最近まで「非居住者は口座を閉じる」というルールから、「売りはできないが預かることはできる」ようになるなど、ルールは変化するため最終的には自分で確認が必要です。

NISAの法改正に金融機関が追いついていない

平成31年4月1日から、海外転勤での一時的出国でもNISA口座が保有可能になったというニュースが流れました。

しかしSBI証券、楽天証券、マネックス証券にNISA口座は非居住者になったらどうなるのか尋ねてみたところ、法改正にシステムが追いついていないケースもあり回答はまちまちです。

SBI証券はNISA口座は閉じる、楽天証券はNISA口座のポジションを維持することはできる、マネックス証券はNISAのポジションはNISA以外の通常の口座に移す、と対応が6月時点でそれぞれ異なっています。

NISAについては法改正後、間もないため制度移行の過渡期にあるようです。

また非居住者になる理由次第でNISAを続けられるかどうかが決まるので、海外に転居するからといって必ずしもNISAを続けることができるとは限りません。

金融機関によって対応はまちまち

非居住者に対する証券会社の対応はそれぞれ異なりルールも変わっていきます。

ここで書いたことも2019年6月の時点での情報のため、最終的には自分で取引している口座のコールセンターに個別的に確認をとる必要があります。

ただし確実に言えることは、非居住者となると日本の金融機関・証券口座は自由に使えなくなるということです。

そして保有している株の扱いも変わるため、海外に転居・赴任などの予定がある投資家は事前にコールセンターで相談しておくことで、それぞれに合った対応をとる準備ができます。

まとめ

非居住者になると金融機関・証券会社の口座に制限がかかります。

そして対応もそれぞれ異なるため、最終的にはコールセンターなどに確認をする必要があります。

ただし2019 年の6月現在では、大手ネット証券の中でもSBI証券は非居住者になっても証券を預かってもらえ、自己責任のもとでポジションを自分で解消することも可能です。

非居住者となると証券会社によって、しかも口座の種類によってとるべき対応が変わってしまいます。

海外に居住する可能性や予定がある方は事前に確認しておきましょう。

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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。

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