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高金利通貨の危険性とは?リスクとメリットをしっかり理解しよう

金融庁が発表した「老後2000万円」をきっかけに、多くの方が投資に関して金融機関などに問い合わせをしています。

その中で目にするのが、高金利通貨への投資です。

発展途上国などの金利の高い通貨を使って、資産を増やそうとする投資方法ですが、リスクの高い資産運用方法になります。

そこで今回は高金利通貨に関する解説をします。

高金利通貨が存在する理由や、高金利通貨の危険性、そして長期的に価格が上がりやすい運用方についても解説します。

ぜひ、最後までご覧ください。

高金利な通貨が存在する理由

日本やアメリカは工業化が進み、生活水準が高く、経済発展が大きく進んだ先進国に分類されます。

一方で工業化が進んでおらず、経済発展が途中な国は発展途上国に分類されています。

その割合は、2016年時点だと先進国が50カ国、発展途上国が146カ国となっています。

人口で言えば、世界の総人口の約8割が発展途上国で暮らしている計算になります。

そんな発展途上国が経済的に豊かになる方法の1つが外貨の獲得です。

自国内の経済だけでは成り立たないため、自国の通貨の金利を高くし、税金を安くする事で円や米ドルを集めようとします。

高金利な通貨かどうかを見極めるポイントは銀行の金利です。

日本の場合、経済的に安定しているため、銀行に預金しても金利は0.001%程度しか付きません。

仮に100万円を預金したとしても、1年後に着く利息はたった10円にしかなりません。

一方で高金利通貨の金利は文字通り高いです。

例えば、2019年1月のカナダは1.75%、同時期の香港は2.75%、そしてトルコは24%と非常に高い数字を維持しています。

この数字だけでも、日本で預金するよりも外国で預金した方が、多くの利益を得られると分かります。

高金利通貨の持つ危険性

高金利通貨の持つ危険性について解説していきます。

高金利通貨は自国民の信用が低い

日本から飛行機で約7時間かかるカンボジアでは、米ドル預金の金利が5%前後とそれなりに高い水準のため人気がありました。

日本からも近いため、カンボジアに旅行へ行くついでに銀行口座を解説して、預金するという貯蓄術も流行りました。

カンボジアの通貨はリエルですが、カンボジア国内での流通量は少ないです。

富裕層や都市部を中心に2017年頃は米ドルが全体の85%を占めており、リエルは地方や貧民層に流通していました。

なぜ、このように外貨が多く流通するのかというと、自国の通貨に対する信用が低いからです。

通貨の安定性とは経済の安定性と同等です。

カンボジアの経済政策が不安定だと、いつ自国の通貨の価値が下がるか分かりません。

そのため、価値の安定している外貨を多くの人が利用すると、ますます自国の通貨の価値や信頼が低くなってしまい、人気を高めるために政府は高い金利を設定します。

つまり金利の高い通貨は、いつ破たんしてもおかしくない事になります。

ちなみに、現在のカンボジアは2017年から取りかかった経済政策の影響もあり経済状況が改善されていき、金利は下がりましたが安定した状況となっています。

金利の高さはリスクの高さ

金利の高い通貨は信用の低い通貨です。

信用の低い通貨は金利を高く設定して、多くの人にお金を預けて貰おうとしますが、それにも限度があります。

銀行が利息を支払えずに破たんした場合、日本だとペイオフ制度によって最大1000万円までの預金が保証されます。

ところが、金利の高い銀行だとペイオフ制度を導入していない場合があります。

もし、ペイオフ制度を導入していない銀行が破たんすれば、負債を返済した後に残った資産を預けた人たちの資産の割合に応じて返還されますが、元本が戻ってくる可能性は限りなく低いです。

高金利通貨を使った投資方法にスワップ運用投資があります。

金利の違う通貨を用いて売買する投資ですが、金利の差は為替や政治情勢の変動であっという間に変化します。

金利差を利用して儲けを得るはずが、逆に損失を出してしまうのは珍しくありません。

高金利通貨市場の参加者は少ない

高金利通貨を扱った取引はリスクが高いと投資家は慎重になりやすいです。

そのため、多額の取引が発生しただけで為替レートが変わってしまい、売り手や買い手が現れにくいという特徴があります。

FXの場合、買い手・売り手が現れないと取引が完了せず利益を得る事が出来ません。

貯めた資産を売却できずに身動きが取れないまま、為替レートが大きく変動してしまうと、自分の資産が大きく目減りするリスクがあります。

高金利通貨は長期目線だと下落する可能性がある

高金利通貨は自国内だと信用が低いです。

信用が低い通貨が出回れば、同じ物を購入する量が少なくなり、経済が悪化して益々信用が下がっていきます。

つまり、信用の低い高金利通貨の価値は長期目線だと下落するのが一般的です。

カンボジアの場合は経済政策が上手く行き、物価の上昇ペースを抑える事に成功した為金利を下げる事が出来ました。

しかし、これは珍しいケースです。

高金利通貨を長期的に保有しても、最終的には下落する可能性があります。

実際にあった高金利通貨の暴落

過去にも高金利通貨の暴落がありました。

2001年、アルゼンチンはそれまでの社会民主主義から新自由主義制作への変換に失敗し、経済が大きく落ち込みました。

IMFからの援助などもありましたが効果は実らず、アルゼンチン国債はデフォルトを決行。

元本保証はされる物の、償還期間が30年も延長し、その間に得られるはずだった利息は無くなりました。

つまり、アルゼンチン国債を購入した時の資産は無駄になったとの同じです。

アルゼンチン国債は2014年にもデフォルトを決行し、2019年4月末にも急落をしました。

10月には大統領選を控えていますが、僅か20年足らずで3度目のデフォルトを迎えるのではないかという懸念が世界中に広まっています。

まとめ

以上が高金利通貨の解説になります。

高金利通貨は短期的なら利益を上げられるかもしれませんが、長期的に運用すると破たんする危険性が高いです。

もし高金利通貨に挑戦するのなら、余剰資産の範囲で収まるようにしましょう。

この記事を読んで投資に関する興味が深まれば幸いです。


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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。

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