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国別ファイナンシャルリテラシー|日本人のマネーリテラシーはどのくらい?

「日本人はファイナンシャルリテラシーが低い」とささやかれたりしますが、実のところどうなんでしょう。

Standard & Poor’s(S&P)の調査(2014年)を元にした、「国別ファイナンシャルリテラシーへの考察」というワールド・バンク・ディベロップメント・リサーチ・グループによる論文(https://gflec.org/wp-content/uploads/2015/11/Finlit_paper_16_F2_singles.pdf)に、各国のファイナンシャルリテラシーの度合いが分かりやすく比較されてます。

15万人以上の成人を対象に行われたS&Pのこの大規模調査では、先進国から後進国まで140以上の経済圏での人々のファイナンシャルリテラシーをランキングしています。

最もファイナンシャルリテラシーが高いのは?日本は?

結論から言うと、調査対象となった143カ国の内、最もファイナンシャルリテラシーが高かったのはスウェーデン(71%)とノルウェー(71%)で、日本は38位(43%)につけています。

なお、パーセンテージは、ファイナンシャルリテラシーが高いと判断された人の割合です。

ところで「ファイナンシャルリテラシー」とは?

S&Pの調査では、「基礎的な算数」、「複利の仕組み」、「インフレーション」、「リスク分散」の4項目から、ファイナンシャルリテラシーを測ろうとしています。

各項目の例題を次にみてみましょう。

あなたの正解率は?

基礎的な算数:

あなたが100ドルを借りるとします。

105ドルの返済額と、100ドルに3パーセントの利息を付けた返済額では、どちらが安上がりでしょう?

複利の仕組み:

銀行に2年間お金を預けるとします。

銀行が毎年15パーセントの利息を付けるとすると、銀行は2年目により多くの利息を付けることになりますか?

それとも1年目も2年目も利息額は一定でしょうか?

インフレーション:

この先10年であなたが購入する物品の値段が倍になるとします。

あなたの収入も同様に倍になるとしたら、10年後のあなたは今より購買力が劣ることになりますか?

それとも今と変わらないでしょうか?

または、購買力が増すことになるでしょうか?

リスク分散:

あなたに多少のお金があるとします。

このお金を「ひとつのビジネス/投資先」に投じるのと、「複数のビジネス/投資先」に投じるのとどちらがより安全でしょうか?

S&Pの調査では、4項目中3項目に正解すると「ファイナンシャルリテラシーが高い」と判断しています。

マネーリテラシーが総じて高いヨーロッパ

調査結果を見ると、平均で52パーセントが「マネーリテラシーが高い」との評価を受ける欧州連合のマネーリテラシーの高さが際立ちます。

なかでもデンマーク(71%)、ドイツ(66%)、ネザーランド(66%)、スウェーデン(71%)、ノルウェー(71%)のファイナンシャルリテラシーが高く、これらの北欧諸国では少なくとも65パーセント以上が高ファイナンシャルリテラシーであるとの評価です。

一方、ギリシャやスペイン(49%)、イタリア(37%)、ポルトガル(26%)など南部の国々では低めで、EU諸国で最下位のルーマニアでは22パーセントとなってます。

アジア諸国のファイナンシャルリテラシーは?

日本人にとって気になる近隣諸国のランキングは次のとおり。

  • シンガポール(59%)…12位
  • ブータン(54%)…16位
  • 日本(43%)…38位
  • 香港(43%)…38位
  • 韓国(33%)…77位
  • 中国(28%)…98位
  • インド(24%)…116位
  • ベトナム(24%)…116位

アジア諸国では、シンガポールとブータンが健闘しています。

経済大国である中国は28パーセントと低め。

かの国に潜む格差がうかがえます。

日本のポテンシャルは高い

日本では、これまで終身雇用が約束され、退職金をもらって定年退職し、年金で老後を安泰に過ごすという人生プランが一般的でした。

このようなレールの上を歩いていた頃は、ファイナンシャルリテラシーを磨く必要性はさほどありません。

が、今やこれらすべての局面において変革の途にあり、好むと好まざるとにかかわらずファイナンシャルリテラシーを磨いていくことが要求されます。

何事も、手をつけ始めたら究めるのが日本人の美徳。

ファイナンシャルリテラシーにおいても、今後の巻き返しが期待されます。


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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。

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