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7月に注目される米国株4銘柄:ペイパル、ショッピファイ、iRobot、ストア・キャピタル

モトリーフール米国本社、2019年6月26日投稿記事より

2019年上期が終わろうとしていますが、米中貿易戦争の激化など市場の不透明性にもかかわらず、米国株式市場は最高値を更新しています。

株価が上昇を続ける中、引き続き魅力的と考えられる銘柄として ペイパル (NASDAQ:PYPL)、ショッピファイ (NYSE:SHOP)、iRobot (NASDAQ:IRBT)、REIT(不動産投資信託)のストア・キャピタル (NYSE:STOR)を紹介します。

ペイパル:依然として大きなポテンシャル

電子決済サービス大手のペイパルの株価は年初来で約35%上昇してきましたが、最近、COO(最高執行責任者)のビル・レディが年末に退職との発表を受けて株価は下落しています。

市場の懸念は理解できます。

レディが、極めて人気があるベンモ(Venmo、個人間送金プラットフォーム)の収益化戦略を担ってきたためです。

【米国株動向】ペイパルの2つの成長機会

また、レディが、ビザやマスターカードなどの競合大手に対するペイパルの戦略的な行動を牽引してきました。

しかし、レディは今後6カ月間はペイパルにとどまり、円滑な業務引き継ぎを行います。

さらに、誰がCOOの後任になろうとも、ペイパルの長期的なポテンシャルが失われることはないでしょう。

第1四半期(1月~3月)のベンモの総決済量は前年同期比73%増と大幅に増えており、ペイパルの主力の小売業者決済量も29%増と好調です。

以前ほどではありませんが、ペイパルの新規ユーザー数は引き続き増えています。第1四半期だけでも、930万のアクティブユーザーを獲得し、決済量は1,610億ドルに達していて、年率では6,400億ドルにのぼります。

インスタグラム、メルカドリブレなどとの新たな提携も、今後の成長ポテンシャルに貢献するでしょう。

ベンモは、ペイパルの最も有望な長期成長エンジンです。

ベンモ・プラットフォームは、4,000万以上のアクティブアカウントを抱え、年率換算決済額は840億ドル以上でさらに急速に拡大しています。

そして、ベンモは他の主要プラットフォームで使われており、それらにはウーバー、食事宅配のグラブハブ、ビデオストリーミングのHuluが含まれます。

結論としては、ペイパルの成長は続いており、同社がベンモ・プラットフォームの収益化に成功すれば、さらに大きなアップサイドが見込めるということです。

ショッピファイ:急成長しているEコマース専業企業

Eコマース(電子商取引)専業のショッピファイは、効率的なクラウドベースのプラットフォームにより、全ての規模の企業に対して簡単なオンラインストアの設立、商品・サービスの販売をサポートします。

Eコマース市場は急速に成長しており、2025年までには24兆ドルに達すると予想されています。

米国では、今年のEコマース売上高は全米の小売売上高の11%に過ぎず、ショッピファイにとっては小売業者のオンライン化サポートで大きな開拓余地があります。

ショッピファイはEコマース市場で快進撃を続けています。

過去2年足らずで、同社のプラットフォームを使う小売業者の数は50万から80万以上に増えています。

急速な成長は業績に反映されています。

直近の第1四半期(1月から3月)では、売上高は前年同期比50%増の3億2,050万ドル、調整後純利益は前年同期の倍以上の1,000万ドル超でした。

ショッピファイには2つの売上高セグメント(サブスクリプション・ソリューションと小売業者向けソリューション)があり、両方とも好調です。

サブスクリプション・ソリューションでは、同社のプラットフォーム関連利用に伴うサブスクリプションから売上を得ます。

第1四半期の売上は前年同期比40%増で、総売上高の44%を占めました。

小売業者向けソリューションでは、小売業者から決済に伴う費用を取りますが、こちらも前年同期比58%増の1億8,000万ドルと大幅に伸びています。

企業クライアント向けのショッピファイプラスも拡大しており、月間ストック収入の26%を占めています。

さらに、ショッピファイは最近、新たにフルフィルメント(受注から商品引き渡しまでの一連のプロセス)サービスの開始を発表しました。

10億ドルを投資してフルフィルメントセンターのネットワークを構築し、顧客のために安い配送コストで迅速な配達を実現します。

これはショッピファイにとって大きな一歩であり、Eコマースの巨人アマゾンのフルフィルメントサービスと対抗します。

【米国株動向】ショッピファイ、アマゾンと直接競合へ

拡大するEコマース市場への投資を検討している投資家は、ショッピファイに注目すべきでしょう。

同社は急速に成長しており、さらに大きな拡大余地があります。

また、最近のフルフィルメントへの参入は、アマゾンの類似サービスの利用を回避したがっている多くの企業のニーズに合致するでしょう。

iRobot:株価下落は一時的か

iRobotの株価は、4月下旬のさえない第1四半期(1月~3月)決算発表後、30%以上下落しました。

第1四半期の売上高は前年同期比9.5%増の2億3,770万ドルでしたが、アナリスト予想の2億5,100万ドルを下回りました。

しかし、決算発表の電話会議でCFOのアリソン・ディーンは、業績は社内目標に沿っていたと主張しました。

そして、通期見通し(売上高12億8,000万ドル~13億1,000万ドル、営業利益1億800万ドル~1億1,800万ドル)を維持しました。

iRobotの強気の背景には、現行製品への世界的に大きな需要に加えて、新製品の投入があります。

新製品は、強力なRoomba s9+ロボット掃除機とBraava床拭きロボットです。

さらに、今年後半にはTerra芝刈りロボットを投入します。まずドイツで販売を開始し、米国ではベータ版を展開します。

これにより、新たに数十億ドル規模の市場を開拓します。

また、iRobotはアルファベット傘下のグーグルとスマートホーム技術開発で提携しており、その成果も今後期待できるでしょう。

iRobotの株価には、かなりのリスク要因が既に織り込まれているとみられます。

忍耐強い長期投資家にとって、現在の株価下落局面はポジション構築や買い増しの機会を提供しているとの見方があります。

ポテンシャルが見込める成長株3銘柄:iRobot、メルカドリブレ、ダラー・ゼネラル

ストア・キャピタル:低金利見通しがREITへの朗報に

FRB(米連邦準備制度理事会)が、6月の定例会合で、次の金融政策は利上げではなく利下げであると示唆したことは、REITにとって朗報となりました。

REITは不動産購入で負債に大きく依存し、安定的な経済は高い入居率維持に必要だからです。

FRBが利下げに踏み切るかどうかは分かりませんが、それでも資金借り入れコストが上昇しないということは、REITであるストア・キャピタルにとっては有利です。

Eコマース(電子商取引)の拡大により、既存小売店舗は困難に直面していますが、もっと厳しい状況に置かれているのはショッピングモール関係者です。

独立小売店舗を対象としたREITであるストア・キャピタルのテナントは、映画館などのサービス関連事業なので、家具店舗と同様にインターネット販売拡大の影響を大きくは受けていません。

ストア・キャピタルの金利費用が前年の2,930万ドルから3,810万ドルに増加した主な理由は新規物件購入関連ですが、平均金利の5ベーシスポイントの増加も影響しています。

もし金利が低下すれば、ストア・キャピタルのFFO(Funds From Operationsの略で、REITの収益力を示す指標。純利益に減価償却と不動産売買損益を足す)にとって追い風となります。

保有不動産の増加と既存物件賃料の2%値上げにより、第1四半期の調整後FFOは前年同期比26%増の1億800万ドルでした。

ストア・キャピタルは、現在0.33ドルの四半期分配金を出しており、前年同期の0.31ドルから上昇しています。

それでも、現在の分配金性向は70%未満なので、分配金増額の可能性があります。

なお、記事執筆時点の分配金利回りは3.79%です。

高い入居率とテナントへの慎重な選考プロセスより、ストア・キャピタルは投資対象として有力なREITの一つとなっており、著名投資家のウォーレン・バフェットもその見方を共有しています。

バフェットが選好する唯一のREIT、堅調な決算

バフェット率いるバークシャー・ハサウェイ(NYSE: BRK-A)(NYSE: BRK-B)は、ストア・キャピタルの2番目に大きい株主であり、第1四半期時点で1,860万株(6月25日時点で6億4,900万ドル)を保有しています。

金利上昇懸念が遠のき、入居率が高く、FFOが拡大しているため、バフェットと共にこのREITに投資することは有望とみられます。

(米国株投資にご関心がある場合は、モトリーフールの下の記事をご参照ください。)

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アルファベットのエグゼクティブであるSuzanne Freyは、モトリーフール社の取締役会メンバーです。元記事のショッピファイ担当筆者のChris Neigerは、記事で言及されている株式を保有していません。ペイパル担当のMatthew Frankel, CFPは、アップル株、バークシャー・ハサウェイ(B株)を保有しています。iRobot担当のSteve Symingtonは、iRobot株を保有しています。ストアキャピタル担当のTodd Campbellは、アルファベット(C株)、アップル株、マスターカード株、ペイパルホールディングス株、ショッピファイ株を保有しています。モトリーフール社は、アルファベット(A株)、アルファベット(C株)、アップル株、バークシャー・ハサウェイ(B株)、iRobot株、マスターカード株、メルカドリブレ株、ペイパルホールディングス株、ショッピファイ株、ビザ株を保有し、そして推奨しています。モトリーフール社は、ストア・キャピタルを保有しており、アップル株に関するオプションを保有しています(2020年1月の150ドルのロング・コールと2020年1月の155ドルのショート・コール)。モトリーフール社は、グラブハブ株とウーバー・テクノロジーズ株を推奨しています。

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