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今注目される割安株3銘柄:アクソス、ビップショップ、テスラ

モトリーフール米国本社、2019年6月23日投稿記事より

過去10年以上にわたって株式市場の上昇局面が続いているため、バリュー投資家には格好の標的が少なくなっているかもしれません。

しかし、依然として適正価値に対して割安で売られている質の高い株を見つけることができます。

今日注目される割安株として、中小企業や個人向けのインターネット銀行専業のアクソス・ファイナンシャル (NYSE:AX)、中国Eコマース企業のビップショップ(NYSE:VIPS)、そして、テスラ (NASDAQ:TSLA)を紹介します。

アクソス・フィナンシャル:銀行株の中で優れた割安株

銀行のバリュエーション分析を行う場合、有効な指標はPER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)です。

この2つの指標で見た場合、割安と考えられるのがアクソス・フィナンシャルです。

下のチャートが示す通り、近年、アクソスのバリュエーション指標は低下を続けています。

アクソス・フィナンシャルのPER(上)とPBR(下)の推移(単位:倍)

出典:YCHARTS。2019年6月21日時点

現在のPBR約1.5倍、PER約11倍の水準は、質の高いビジネスを展開していて増益基調にある銀行としては相当低い水準にあります。

下のチャートで見られるように、主要大手行のJPモルガン・チェース(NYSE:JPM)と比較した場合、PBRやPERは同水準です。

アクソス・フィナンシャル(青)とJPモルガン・チェース(オレンジ)のPER(上)とPBR(下)の推移(単位:倍)

出典:YCHARTS。2019年6月21日時点

なお次のチャートに注目すべきです。アクソスの利益関連指標は長年、JPモルガンを大きく上回ってきました。

チャートは上からROE(自己資本利益率)、ROA(総資産利益率)、ROIC(投下資本利益率)です。

アクソス・フィナンシャル(青)とJPモルガン(オレンジ)の利益関連指標比較(単位:%)

出典:YCHARTS。2019年6月21日時点

アクソスは金融機関としては規模は小さいですが、事業成長およびリスク管理について優れた実績があり、今後も買収や多角化を進め、高い利益率を継続していくと予想されます。

また、アクソスは既にオンライン専業銀行最大手の一つですが、今後、小規模なインターネット銀行から全米規模の総合的な金融機関に成長する可能性があり、その進捗に注目すべきでしょう。

ビップショップ:見過ごされている中国のEコマース企業

中国のEコマース大手企業のアリババとJDドットコムの影に隠れてビップショップの存在(中国のEコマース市場における2018年のシェアは1.8%)は見過ごされがちですが、それでもビジネスを順調に拡大しています。

ビップショップは、フラッシュセール(数量限定商品を期間限定で大幅値引きで売る形態)市場で先行企業の強みを維持しており、JDおよびテンセントから大規模な出資を受けました。

そして、ビップショップのフラッシュセール・プラットフォームは、JDモールとテンセントのWeChat(「微信」、中国最大のモバイルメッセージ・プラットフォーム)につながっています。

この結果、過去1年間にアクティブユーザー数の増加が加速し、第1四半期(1月~3月)に前年同期比14%増の2,970万人に達し、総注文量は29%増の1億1,650万件となっています。

また同四半期に売上高は人民元ベースで7%増、調整後純利益は12%増となり、アナリストは通年では売上高が米ドルベースで3%増、調整後純利益17%増を予想しています。

なお、株価は予想PER9倍前後で推移しています。

テスラ:強気派と弱気派の見方が交錯

今週、モルガン・スタンレーのアナリストが、テスラに関してやや妙なコメントを出していました。

テスラは、「ファンダメンタルズでは割高だが、(長期)戦略面では割安と考えられる」と。

このモルガン・スタンレーのコメントには、テスラに対するさまざまな市場の見方が反映されています。

テスラ株は記事執筆時点では220ドル前後で取引されていて、52週高値を40%以上下回っています。

アナリストの目標株価は、4,000ドルからゼロまで意見が分かれています。

一つの見方は、テスラ車への需要は実は大きくなく、さらに赤字操業が続いていることが大きな脅威になっている、という弱気な見方です。

これは先月、CEOのイーロン・マスクが従業員に対して、電気自動車の増産と世界販売拡大の費用捻出のため、本格的なコスト削減策を実施する必要がある、と述べたことに起因しています。

強気な見方は、先週、テスラの投資家向けミーティングでマスクが需要の問題はなく、売上は生産を上回っている、との言及に基づきます。

マスクはまた、夏の終わりごろまでには手頃な値段(最低価格は5万ドル以下)の電気ピックアップトラックを発表すると述べました。

また、先月初めには、自動運転のロボタクシー計画を発表し、これがカタリストとなってテスラの時価総額が5,000億ドル(現在は400億ドル前後)に達する可能性ある、とコメントしていました。

マスクはこれまで過度に楽観的な目標を掲げてきた「実績」があるので、時価総額に関する予想は差し引いて考えた方がいいでしょう。

しかし、忍耐強い長期投資家にとっては、テスラには長期的にプラスのカタリストがあるとみられます。

(米国株投資にご関心がある場合は、モトリーフールの下の記事をご参照ください。)

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元記事でアクソス・フィナンシャル担当筆者のJason Hallは、アクソス・フィナンシャル株を保有し、また事情によりテスラ株を1株保有しています。ビップショップ担当のLeo Sunは、JDドットコム株とテンセント・ホールディングス株を保有しています。テスラ担当のSteve Symingtonは、テスラ株を保有しています。モトリーフール社は、アクソス・フィナンシャル株、JDドットコム株、テンセント・ホールディングス株、テスラ株を保有し、そして推奨しています。

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