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ドルコスト平均法(積み立て投資)を安易に否定してはいけない

金融機関やメディアに登場する一部の人は、投資手法に対する投資効率性を考慮するとドルコスト平均法(積立て投資)ではなく一括投資を推奨します。

長期的にプラスリターンが期待できる投資手法なら理論的には正しいのですが、投資を始めるプロセスの第一歩は『損失に対して心が耐えられる金額はいくらなのか?』を検討するとこから始まります。

ドルコスト平均法(積立て投資)や一括投資は、投資の『手段』でしかありません。

長期投資における資産形成の成否を決めるのは「投資した金額が損失状態」になった時に、逃げ出したい(売却・積み立ての停止)という感情に耐えられるかどうかにかかっています。

さてここで、行動経済学という分野で「確率に対する人の反応が線形でない」ことを証明したプロスペクト理論を紹介したいと思います。

この理論では仮に1万円を入手した場合と損失した場合、心理的な影響は1万円を入手した時より失った時の方が2倍ほど大きいといわれています。

つまり我々人間は、自分が想像している以上に損失に対して敏感であり、臆病なのです。

以前、筆者の記事『一括投資と分割投資のリスクを可視化する事で見える、真のリスク』にて、一括投資のデメリットは「一括投資は投資したタイミングによっては含み損を数ヶ月~年単位抱えることがある」と説明させていただきました。

一括投資と分割投資のリスクを可視化する事で見える、真のリスク

一括投資のメリットは投資開始の初期段階に多額の資金を投入することによって、投資効率高めることです。

しかし人生で初めて投資を始める人が、損失に対するメンタルタフネス(リスク選好度)が高いといえるでしょうか?筆者は、Noと思っております。

理由はさきほど紹介したプロスペクト理論が証明している通り、我々人間は自分が想像している以上に損失に対して敏感であり、臆病なのです。

どれだけ事前に損失を想定していても実際にその損失に直面すると投資をやめたくなるのは、損失による心理的影響がメンタルタフネスを上回ることによって、狼狽売りにはしろうとするからです。

そしてこの損失へのメンタルタフネスを向上させるには、積立て投資によって運用額を少しずつ大きくしながら、軽微な損失を繰り返し体験する反復練習のみです。

損失へのメンタルタフネスの向上なくして、長期投資の成功は有り得ません。

だから、資産を少しずつ大きくしながら運用するドルコスト平均法(積み立て投資)を安易に否定してはいけないのです。


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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。

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