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ウォン相場が急落し、韓国は通貨危機に!?ウォン相場の現状とウォン取引が可能なFX口座

韓国の通貨ウォンが2019年4月下旬から急落しています。

韓国経済は内憂外患の状況で、米中貿易摩擦のあおりもあり低迷しており、若者の高い失業率も社会問題になっている状況です。

ドルウォン相場は1ドル1200ウォンの防衛ラインをわりこむかどうかが現在注目されています。

1200ウォンの防衛ラインを割りこむと、一気に1400ウォンまで売りが加速するという見方もあります。

韓国は度々通貨危機が起きており、2008年、2011年には日本や米国から米ドルを借りることで通貨危機を凌いできましたが、今回の危機の先行はどうなるのでしょうか。

韓国に関わる人が、個人でウォンの危機をヘッジするために、FXでウォン取引できる代表的なFX業者と韓国経済の内憂外患の状況を解説します。

※モトリーフール・ジャパンは、FX等による短期投資を推奨するわけではありません。

韓国のウォン相場急落でアルゼンチン・トルコ並の通貨危機に

韓国のウォン相場が4月下旬から急落しています。

5月下旬でドルウォン相場は防衛ライン付近の1ウォン1200ドル付近に迫っています。

2018年はアルゼンチン・トルコの通貨が大きく売られました。

韓国もアルゼンチン・トルコと同様に通貨危機になるのではという観測が出ています。

またウォン建で取引する外国人投資家も為替差損を警戒し、韓国株が売られる展開になりました。

韓国総合株価指数(KOSPI)も下落しました。

2019年5月23日、現在ムーディーズなどの格付け会社が韓国経済の格付けを下げる観測も出ています。

韓国のウォン相場急落の背景

  • 米中貿易摩擦
  • 北朝鮮リスク
  • 若者の高い失業率

韓国ウォンの通貨下落の背景の主な理由は3つです。

まず米中貿易摩擦の影響があり、輸出依存型の韓国の貿易の調子はよくありません。

例えば米国が中国のファーウェイ製品の使用禁止や関税引き上げを行うと、半導体需要が小さくなります。

対中の半導体輸出は韓国輸出の主力の一つであり、韓国の対中への半導体輸出が大きく落ちこむと貿易黒字は急減します。

輸出に依存する韓国経済に大きな打撃となりました。

また、北朝鮮のリスクもあります。

米国と北朝鮮との非核化交渉が進まない中、謎の飛翔物が確認される状況や、韓国の北朝鮮に対する食糧支援も米にとって心象が悪いのではないかという懸念があります。

米国と北朝鮮との関係の改善が進まなければ慢性的に北朝鮮リスクは続きます。

韓国国内の景気も良くありません。

韓国の2019年4月の失業率は最近19年で最悪。

青年失業率は11.5%と非常に高い水準になっています。

韓国は財閥寡占型の経済で財閥とそれ以外とでは大きな待遇の差があります。

そんな財閥に人材が殺到しますが、財閥に入れる学生はごく僅かです。

中小企業の多くは体力がなく、しかも最低賃金の引き上げもあり、余計に人件費がかけられず人を雇わない状況になったと言われています。

5月19日に発表されたOECDの経済成長率では、韓国はマイナス成長0.3%でした。

このような状況でキャピタルフライトの規模が大きくなれば、外貨不足によるデフォルトも視野に入ります。

韓国ではデフォルト回避のスワップ協定を日本に求める声も

通貨危機を防ぐ方法としてスワップ協定があります。

スワップ協定とは、各国の中央銀行が互いに協定を結び、通貨危機の際に自国通貨の預入や債権などの担保等と引き換えに、一定のレートで協定相手国の通貨やドルを融通しあう協定のことです。

韓国は過去に金融危機に陥ったときに米国や日本と通貨スワップ協定を結んでいたため、通貨危機を乗り切ることができました。

しかし現在、韓国は米国とも日本とも通貨スワップ協定を結んでいません。

韓国国内では再び日本と通貨スワップ協定を結び、日本からドルを借りることで通貨危機を乗り切るべきだという声もあがっています。

しかし、現在北朝鮮に食糧支援などをしている韓国に対して、日米が再びスワップ協定を結び韓国の通貨危機を救済するのかという疑問が市場にはあります。

政治的な面で日韓関係が悪化している中で、日本が韓国のスワップ協定に応じるのかという疑問もあります。

韓国のウォン安をヘッジできる日本のFX業者

韓国のウォン安をヘッジしたい人や、大きく動く可能性のあるウォンを投機的にトレードしたいという人もいるかもしれません。

日本からでもウォンを取引できるFX事業者があります。

韓国は隣の国のひとつだけに、ウォンと関わりの深い人も多いのではないでしょうか。

ネット証券でウォンを取り扱っている代表的なネット証券・FX事業者は以下の通りです。

  • SBI証券
  • SBI FX トレード
  • IG証券

SBI証券とSBI FXトレードはどちらもSBIグループですが、それぞれ違うサービスです。

どちらもウォンと円の通貨ペアによる為替取引ができます。

ただしスプレッドはSBI FXトレードが3.8銭でSBI証券が5.8銭と、スプレッドだけで見るならSBI FXトレードの方が有利な設定になっています。

その代わり、SBI証券では韓国の代表的な個別株取引のサービスもあるため、FXだけではなく韓国株への投資も可能になっています。

一方でIG証券はウォンとドルの通貨ペアのサービスを提供しています。

ドルウォンのペアで取引したい場合は、SBI系ではなくIG証券がオススメです。

北朝鮮と韓国との統一でジム・ロジャースに注目される朝鮮半島

巨視的に見れば、世界三大投資家のひとりジム・ロジャースは、朝鮮半島が統一されて韓国と北朝鮮が合併されれば、お互いの強みで大きく躍進できるため投資妙味があると主張しています。

しかし韓国の若者の声を聞くと、

「ただでさえ韓国の現在の景気は最悪なのに、北朝鮮と合併したらますます大変なことになる」

という声もあがっています。

確かに北朝鮮にはレア・アースと潜在的な労働力があります。

韓国にもマーケティング・製造業などの強みがあります。

この2つがうまく合併、統合、交流すれば高いポテンシャルがあるでしょう。

しかし韓国の輸出に頼る貿易構造は、現在米中貿易摩擦の煽りで苦しい状況。

加えて失業率がただでさえ高い韓国に北朝鮮からの労働力が流れてくるようなことがあれば、韓国経済はますます大混乱に陥るでしょう。

長期的に見れば韓国・北朝鮮の交流・統合には大きな投資のチャンスがあるかもしれませんが、足下の韓国経済は苦しい状況です。

しかし朝鮮半島の動向は投資家として無視できないインパクトを今後もつかもしれません。

韓国に投資するかどうかは別として、韓国を含めた朝鮮半島の動向には注目しておくべきでしょう。

まとめ

2019年4下旬かあら韓国の通貨ウォンは大きく下落しました。

米中貿易摩擦の影響を受け輸出依存型の韓国経済は大きな打撃を受けました。

特に主力の対中国の半導体輸出の不振が理由です。

北朝鮮のリスクや国内の高い失業率も問題になっています。

ドルウォン相場は防衛ラインの1ドル1200ウォン付近に迫っています。

通貨危機を防衛するためのスワップ協定も日本と結べるかどうかは分かりません。

ウォンの為替リスクをヘッジしたり取引したりするなら、SBI証券、SBI FXトレード、IG証券が日本の中では選択肢に入ります。

長期的に見れば朝鮮半島統一の可能性など投資妙味のある韓国ですが、足元の経済は非常に厳しい状況。

朝鮮半島の動向は投資家としても無視できないインパクトが今後ありそうです。


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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。

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