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中国のEコマース関連REITの買収提案について知っておくべきこと

モトリーフール・シンガポール支局、2019年5月22日投稿記事より

ECワールドREIT(不動産投資信託、ティッカー:BWCU)は、5月10日にEコマース(電子商取引)に関連する物件を新たに取得すると発表しました。

2017年の上場以来、これは当REITの2回目の物件取得となり、物件数は8棟になります。

投資家が買収について知る必要があるのは、以下のことです。

物件の詳細

買収対象はFuzhou E-Commerceで、中国の杭州にあります。

2017年6月に完成した新しい物件で、3階建ての倉庫と14階建てのオフィスビルで構成されています。

土地の保有期間は、2059年に失効します。

ECワールドREITは、5年間継続する条件付きのマスターリース契約を強く要請しました。

提案された買収の完了後に、当契約は締結されます。

また、借り手が当初の5年間を超えてマスターリース契約を延長することを認める延長条項もあります。

マスターリース契約を延長すると、賃貸料は年間2.25%も上昇する契約となっています。

簿価を下回る取得価格

不動産購入価格は、11億1,000万人民元です。これは、不動産がマスターリース契約を結んでいない場合、2人の独立した鑑定人の平均評価額よりも6.3%も割安です。

マスターリース契約を含む場合、購入価格は平均評価額に対して7.5%も割安です。

購入資金

購入に使用する現金は、5億4,920万人民元です。

これは不動産の購入価格から、購入に際しての借入金を差し引いたものです。

2019年3月31日現在、ECワールドREITの有利子負債比率は31.3%です。

従って、購入資金を調達するためにより多くの負債を引き受ける余裕があります。

ECワールドREITはまた、3月末現在のバランスシートに1億4340万シンガポールドルの現金を保有しており、買収の一部に使用することができます。

そうは言っても、買収が全額負債によってまかなわれていると仮定すると、REITの有利子負債比率は約40%に増加します。

しかし、依然として45%の規制と比べて余裕があります。

マスターリース契約

上記で述べたように、マスターリース契約を延長すると、年間の賃貸料が上昇します。

それによって、当REITに追加の賃料収入が提供されます。

さらに、ColliersとKnight Frankの調査によると、マスターリース契約に基づく賃料収入は5年間にわたって持続可能です。

1口あたり分配金およびNAVへの影響

既存の投資主にとっておそらく最も重要なのは、当物件の取得が1口当たり分配金および1口当たり純資産価額(以下「NAV」)に比例するかどうかです。

取得価格が不動産の帳簿価額を下回るため、NAVは1.4%上昇すると予想されます。

また、買収が全額現金で行われ、2018年1月1日に行われたと仮定すると、1口あたり分配金は1.6%増加したはずです。

結論

提案されている新しい不動産の取得は、既存の投資主にとって有益であると思われます。

購入価格は、2人の独立評価人の平均評価を下回り、不動産利回りは約7.7%にもなります。

それに加えて、ECワールドREITのNAVと1口あたり分配金は、どちらも買収後に改善する可能性が最も高いといえます。

マスターリース契約には、契約終了に伴う賃料上昇条項も含まれており、これによって将来的に当REITには賃料収入の増加がもたらされるはずです。

(米国株投資にご関心がある場合は、モトリーフールの下の記事をご参照ください。)

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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者で、モトリーフール・シンガポールの寄稿者であるJeremy Chiaは、ECワールドREITを保有しています。

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