The Motley Fool

米国株式市場の調整局面で買い向かうのはよくないのか?

モトリーフール米国本社、2019年6月5日投稿記事より

この1カ月間は米国株式市場にとって厳しい時となりました。

S&P500インデックスは5月3日に過去最高値を付けた後、6月3日までに約7%下落しました。

5月の6.6%の月間下落率は、5月としては1960年代以降2番目に大きい下落幅でした。

さらに、依然として懸念材料があります。

米国は貿易戦争で2方面(中国とメキシコ)と戦う可能性があります。

また、11月以降、米国債利回りの低下が続いており、2007年以来最も大きいイールドカーブの逆転が起きています。

債券価格と債券利回りは逆の関係にあるため、これは投資家が株を避け、債券に大きく向かっていることを示唆しています。

企業業績面でも懸念が生じています。ファクトセット・リサーチ・システムの5月31日付レポートによれば、これまでS&P500企業の98%が第1四半期決算を発表していますが、総計では営業利益は前年同期比0.4%減となっています。

前年同期比で四半期の営業利益がマイナスに転じたのは、2016年第2四半期以来とのことです。

米国の株式市場の調整局面で買うべきではない時があったか?

市場に動揺がある中、投資家は、直近の調整局面で買うべきかどうか悩んでいます。

株式市場で大きな下落があった場合に買うのはいいことなのか?、と。

ヤルデニリサーチの調査によれば、1950年以降、10%以上下落する調整局面が37回ありましたが、結局その都度下落幅を取り戻しています。

調整局面には、さまざまな下落幅、下落速度、期間がありましたが、長期的に見た場合、米国の株式市場は常に上昇トレンドにあったのです。

ですから、米国の株式市場が下落した場合、それは投資家にとってまさに買いの好機と言えるでしょう。

調整局面で注目されるハイクオリティ銘柄

以上のことを踏まえ、株式市場が調整局面に近づいた場合に注目される質の高い銘柄を紹介します。

ブリストル・マイヤーズスクイブ

大手製薬会社のブリストル・マイヤーズスクイブ(ティッカー:BMY)は、一時6年ぶりの安値に落ち込みました。

しかし、配当利回りが3.6%と堅実で、さらに同社には大きく成功している医薬品群があります。

1つは免疫治療薬のOpdivoで2019年の売上は70億ドル以上と予想されています。もう一つは、ファイザーと共同開発した抗凝固剤Eliquisで、年間売上は約80億ドルと見込まれています。

さらにブリストル・マイヤーズはセルジーンの買収を通じて、セルジーンの骨髄異形成症候群の経口治療薬Revlimidもポートフォリオに含めることができます。

Revlimidの売上は年15%~20%で増加しており、世界的にも大ヒットするとみられます。

進化するがん治療で注目される5銘柄

AT&T

AT&Tには2つの強力なカタリストがあります。

第一は、タイムワーナー買収の完了で、CNNなどタイムワーナー傘下のネットワークにアクセスできるようになります。

これらのネットワークを活用して、AT&Tは自社のストリーミングサービスにユーザーを引き込むことができ、加えて広告代理店に対して価格交渉力を強めることができます。

さらに、AT&Tは、全米で展開される次世代5Gワイヤレスネットワークの恩恵を享受できます。

スマートフォンのアップグレードに伴いデータ使用量が拡大し、AT&Tのワイヤレスサービスの利益率が高まるでしょう。

利益成長への期待に加え、AT&Tは高配当株としての魅力もあり、現在の配当利回りは6.7%です。

【米国個別株動向】AT&T決算で重要な3つのポイント

フィリップ・モリス・インターナショナル

フィリップ・モリス・インターナショナル(ティッカー:PM)の最近の株価下落は理解できます。

米国成人の喫煙率が2017年には過去最低の約14%まで落ち込んでおり、先進国でも同様なので、投資家はフィリップ・モリス株に対して慎重になっています。

しかし、フィリップ・モリスは180カ国以上で事業を行っており、世界的に見ればたばこの需要は手堅いです。

特に中国とインドでは中間層が拡大しており、たばこ事業の長期的成長が見込めます。

また、フィリップ・モリスの加熱式たばこIQOS(アイコス)の販売は始まったばかりであり、紙巻きたばこの代替として持続的成長を予想しています。

フィリップ・モリスの配当利回りは約6%と高く、またたばこ業界において価格決定力を有しているため、現在の調整局面において注目すべき銘柄と考えられます。

【米国個別株動向】2018年にフィリップ・モリス・インターナショナルが37%下落した理由と今後の展望

(米国株投資にご関心がある場合は、モトリーフールの下の記事をご参照ください。)

「米国株投資を始めるのに適した、国内のネット証券5社を比較」


フリーレポート配信

モトリーフールの日本進出にあたって日本の投資家、また、これから投資を始めたい方に向けて無料で「株式投資にどう臨むか -スペシャルフリーレポート-」を配信しております。

また、英国のEU離脱が差し迫る中、投資家として知っておくべき情報も無料で配信しております。「ブレグジットの混乱を乗り越えて、よりよいポートフォリオを構築しよう:5ステップの投資ガイド」こちらからご覧ください。

ツイッターやフェイスブックで最新情報を配信しております。公式ツイッターアカウント@motleyfooljp公式フェイスブックアカウントをフォローする。

元記事の筆者Sean Williamsは、AT&T株を保有しています。モトリーフール社は、セルジーン株とファクトセット・リサーチ・システム株を保有し、そして推奨しています。

最新記事