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半導体銘柄比較:ザイリンクスとマイクロン

モトリーフール米国本社、2019年6月2日投稿記事より

半導体株は、大きく落ち込んだ2018年の後、今年に入って力強く推移してきましたが、最近になり米中貿易戦争の悪化が投資家心理を圧迫しています。

ザイリンクス(ティッカー:XLNX)とマイクロン・テクノロジー(ティッカー:MU)の株価も急落しています。

ザイリンクス(青)、マイクロン(オレンジ)、フィラデルフィア半導体指数(赤)の株価推移(単位:%)

出典:YCHARTS。2019年5月24日時点

ザイリンクスとマイクロンの最近の株価下落は、テクノロジーのホットなトレンドを狙っている投資家への投資好機となる可能性があります。

両社は、自動運転車や次世代5Gワイヤレスネットワークに照準を合わせているからです。両社の状況を見ます。

ザイリンクス:明るい今後の見通し

ザイリンクスの株価は、第4四半期(1月~3月)の決算がアナリスト予想を下回ったことから、4月下旬の大きく下落しました。

しかし、四半期決算自体は堅調でした。

ザイリンクスの売上高および利益は前年同期より大きく伸び、会社ガイダンスはアナリスト予想を上回りました。

しかし、これは驚きではなく、同社のプログラマブル半導体の需要が、5Gネットワーク構築を進めている通信会社の間で高まっているためです。

ザイリンクスのFPGA(フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ、回路の書き換えが可能な集積回路)は、開発者により仕様の変更が可能です。

5Gのカスタムチップがまだ出回っていないため、通信会社はザイリンクスのプログラマブルチップを活用して、速やかな5Gネットワーク構築をめざしています。

ザイリンクスはまた、5Gの基地局向けの特別なチップも導入し、シェアを伸ばしています。

一方、ザイリンクスの自動運転関連事業も最近立ち上がりつつあります。

全売上高に占めるこのセグメントの割合は14%に達していて、前年比2桁増となっています。

ザイリンクスは主要自動車部品企業と強い関係にあるため、自動運転事業の今後の見通しは有望です。

同社のプログラマブルチップは、16のOEM(相手先ブランドによる生産)において高度ドライバー支援システム(ADAS)モジュールで使われています。

自動運転車市場は今後6年にわたり年率19%の成長が見込まれるため、ザイリンクスの自動運転関連売上も拡大余地があります。

ザイリンクス、次のエヌビディアの可能性

マイクロン:厳しい状況が続く

ザイリンクスとは異なり、マイクロンは、メモリーチップの価格下落に直面しています。

メモリー市場は供給過剰に陥っています。

これは、PCコンポーネントの不足、グラフィックスカードの弱い需要、データセンター向け半導体の在庫調整により、マイクロンが製造している半導体メモリーのDRAMおよびフラッシュメモリーのNANDの需要が低迷しているためです。

マイクロンの四半期売上高(青)と純利益(オレンジ)の推移(単位:10億ドル)

出典:YCHARTS。2019年5月24日時点

マイクロンは2019年度下期以降における状況の好転を予想しています。

DRAMの出荷が徐々に回復しており、NANDの出荷の今後の増加も予想しているためです。

しかし、短期的に厳しい環境が続くと見込まれるため、マイクロンはDRAMの生産能力の5%を削減しています。

この背景としては、調査会社のIDCによれば、世界的なスマートフォンの売上減少があり、2019年第1四半期の出荷台数は前年同期比6.6%減となっています。

【米国個別株動向】マイクロン、半導体市況低迷で厳しい決算

結論

マイクロンの株価は実績PER(株価収益率)の3.3倍程度ですが、予想PERは7.7倍のため、利益の減少が予想されます。

アナリスト予想も同様で、今年度の利益半減と来年度のさらなる減益が見込まれています。

一方、ザイリンクスは、今年度および来年度ともに増益が予想されています。

株価は予想PER23倍とかなり高いですが、今後の利益成長を考慮するとマイクロンよりもザイリンクスの方が投資妙味があるかもしれません。

(なお、米国株投資にご関心がある場合は、モトリーフールの下の記事をご参照ください。)

「米国株投資を始めるのに適した、国内のネット証券5社を比較」


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元記事の筆者Harsh Chauhanは、記事で言及されている株式を保有していません。モトリーフール社は、エヌビディア株を保有し、そして推奨しています。モトリーフール社は、ザイリンクス株を推奨しています。

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