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東証再編が行われる理由とは?東証再編が起きたら株式はどうなるのか解説

2019年3月末、日本取引所グループから東証再編に関する発表が行われました。

具体的な内容などは発表されていませんが、昨今の世界経済や東証の歪な構造に対する不満などを考慮して、東証再編を行う意志は固いと窺える内容でした。

東証再編が行われれば、日本経済は大きな変化を迎え、投資家たちにも影響を与えるのは間違いありません。

しかし、東証再編に関する情報は少ないです。時期がいつなのか、どんな再編の仕方をするのか、具体的な内容はほとんど明かされていません。

そこで今回は、現在発表されている情報から東証再編について解説します。

東証再編が行われる理由や東証再編が与える影響、そして保有している株式がどうなるのか解説します。ぜひ、最後までご覧ください。

東証とは?

東証とは、東京都中央区日本橋兜町にある株式会社東京証券取引所を指します。

日本取引所グループの子会社で、日本最大規模の金融商品取引所になります。

この東証を中心に、証券会社や銀行が集まっている事から、兜町は日本を代表する金融街として世界にも知られています。

東証が扱う市場は市場第一部、市場第二部、JASDAQ、マザーズの4つがあります。

東証一部は日本最大規模の市場で、一部上場企業ともなれば社会的にも経営的にもメリットが多く、逆に上場廃止となれば大きなダメージにもなりかねません。

東証は日本経済の中心と呼んでも過言ではありません。

そんな東証を再編する動きがあります。

東証再編構想

2018年10月、日本取引所グループが有識者を集めた懇談会を設置したと発表。

その後、2019年3月には、現在4つある市場を3つに再編する案を発表したのです。

上から順に、最上位の市場、中堅の市場、そして新興企業の市場と新しい区分を作り、上位の市場に上場する為の審査基準を厳格にし、最上位の市場の上場企業数を絞り込むとされています。

つまり、現在市場第一部に属している企業も、東証再編した結果、下位の市場に落とされるという事は十分考えられるのです。

東証再編を行う理由

東証再編を行う理由は、主に一部上場企業が増えたのでは無いかと推測されています。

記事執筆時点だと、市場第一部に属している企業数は2,141社。

対して、3つの市場に属している企業数は合計すると1,456社になります。

上位に当たる市場第一部の企業が最も多い、ピラミッドを逆さまにした状態となっています。

ちなみに、日本にある証券取引市場に属している企業の合計数は3,664社で、市場第一部に所属している企業数は日本の6割近い事になります。

この様な歪な状態になったのは、リーマンショックの影響により、2012年以降上場する基準が緩くなったからと指摘されています。

逆に、上場廃止や降格の条件も緩いため、滅多な事では数が減らなくなりました。

結果として、機関投資家を中心に、「現状の東証は収益や時価総額、情報開示など幾つもの項目が水準を満たしてない企業が上場している」などの不満が噴出しました。

また、中国市場の成長も著しい事から、東証は新しい時代に即した市場再編を行うべきだと判断したのです。

東証再編が行われると保有している株式はどうなるのか

多くの個人投資家にとって気になるのは、東証再編した後の株式がどうなるかという問題です。

記事執筆時点では、日本取引所グループから明確なコメントは発表されていませんが、東証再編の結果上場廃止になった企業の株式は、証券取引所での売買ができなくなる可能性が高いです。

一般的に、上場廃止になるまで段階を踏んでいるため、東証再編時にも売買する猶予はあるはずです。

しかし、その猶予期間を過ぎると、その取引所での売買は出来なくなります。

ただし、取引所での売買は出来なくなりますが、株式の持つ議決権などの権利は残ります。

東証再編が起きて上場廃止になっても、株式は消滅しません。

東証再編が与える影響

東証再編が行われると、最上位の市場に残った企業の貴重性は一気に上がります。

多くの投資家、機関投資家が購入するため、株価の上昇が期待されます。

一方で、上場廃止や降格した企業の価値は下落してしまい、株価が大きく下がる可能性はあります。

特に、東証再編が企業数を減らす為に行うのなら、多くの企業が除外されると予想されます。

株価下落の企業が多いほど、日本経済全体に与える影響は拡大すると懸念されています。

東証再編の目安

記事執筆時点では、東証再編の正確な時期や目安は分かりません。

新しい市場の基準も明確となっておらず、どのラインの企業までが最上位の市場に残れるのかは不明です。

しかし、目安となる大きな要因と考えられているのが時価総額と言われております。

例えば、市場第一部に属している企業数は2,141社の内、時価総額1000億円に達していない企業は約1400社あります。

ボーダーラインを500億円に引き下げれば、約半分の1100社、250億円だと約500社が脱落します。

東証再編が現実化すれば、このボーダーライン上にある企業の生き残りを賭けた戦略が始まり、自社株買いによる株価の上昇などが行われる確率が高いです。

海外の取引所事情

東証再編のような市場の数を減らす再編は珍しいですが、証券取引所の再編は海外だと珍しくありません。

1990年代後半、欧州では金融市場の統合が活発となり、2007年にはニューヨーク証券取引所がユーロネクストと合併しNYSEユーロネクストが誕生。

これらの背景には、取引量を増やし、よりスピーディーな手続きを行えるようにシステムを向上させる狙いがありました。

変化しつつある世界経済に対抗するには、東証も大きな決断をする時期を迎えたのは間違いありません。

まとめ

以上が、東証再編の解説になります。

少なくとも東証再編が行われるのは、今年や来年といった近い未来の出来事ではありません。

しかし、あまり遠くない未来に起きる確率は高いです。

今回の記事を読んで、株式の知識が深まれば幸いです。


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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。

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