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インドの通信業界に創造的破壊をもたらした大富豪

モトリーフール米国本社、2019年5月13日投稿記事より

今や世界有数の大富豪となったムケシュ・アンバニ(インドのコングロマリット、リライアンス・インダストリーズの総帥)が2002年に始めた通信事業は、インドの通信市場に創造的破壊をもたらしました。

さらに、インドのデジタル化にも貢献しました。

なお、アンバニは、インドのEコマース市場でも創造的破壊をもたらそうとしています。

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3Gが主流だったインドの通信市場において、アンバニによる積極的な次世代4Gの導入により、高速データ通信料や携帯通話料金が劇的に低下しました。

サービスの体系にもよりますが、国内通話は実質無料となっています。

2010年にリライアンス・インダストリーズは4Gサービスの認可を受けた会社を買収し、リライアンス・ジオ・インフォコム(以下「ジオ」)と名称を変更し、4Gサービスの準備を進めました。

爆発的な成長

ネットワーク構築など250億米ドルに及ぶ設備投資の後、ジオの4Gサービスは2016年9月に正式にスタートしました。

当初の1カ月間で160万人のユーザーを獲得しましたが、インドの巨大な人口を考えるとまだまだ少ないものでした。

しかし、ジオの参入により、既存通信企業は値下げや料金体系の変更を余儀なくされました。

そして、ジオは既存企業からユーザーを獲得し続けました。

2016年の年末までには(サービス開始後4カ月)、ジオのユーザー数は7,240万人に増えました。

サービス開始後1年でユーザー数は1億3,900万人に達し、市場シェアは11.7%になりました。

サービス開始後2年でジオはさらに大きな存在となったため、危機感を抱いた通信市場第2位のボーダフォンと第3位のアイデアは合併し、インド最大の通信企業となりました。

一方、ジオは、インドの労働者階級向けに安くて使いやすい4Gスマートフォンを投入しました。

これにより、これまでスマートフォンとは無縁だった何百万人もの人々が新規ユーザーとなりました。

ジオのユーザー数の増加継続

ジオの参入により、インドの通信市場は一変しました。

インドの通信規制当局TRAIの最新調査によれば、ユーザー数1位のボーダフォン-アイデアのシェアは35%、バルティ・エアテルが28.75%、そしてジオが25.1%です。

ボーダフォン-アイデアとバルティ・エアテルの2社のユーザー数が減っているのに対し、ジオのユーザー数は拡大を続けています。

なお、格付け会社フィッチによれば、通信収入で比較した場合の市場シェア1位はバルティ・エアテル(32%)、次にジオで(31%)、ボーダフォン-アイデアは3位(30%)に落ちます。

フィッチは、2019年にはジオが首位に躍り出ると予想しています。

ジオは、インドの通信セクターに革命をもたらしただけでなく、インドの全般的なデジタル化に貢献しました。

インドでのビジネスの難しさがいろいろ指摘されていますが、ジオのケースは、企業と投資家がインドの巨大なポテンシャルを引き出せることを示唆しているでしょう。


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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者で、モトリーフール香港の寄稿者であるMayur Sontakkeは、記事で言及されている株式を保有していません。

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