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配当株好きなバフェットのポートフォリオを解説

モトリーフール米国本社、2019年5月10日投稿記事より

バークシャー・ハサウェイ(ティッカー:BRK-A、BRK-B、以下「バークシャー」)のCEOウォーレン・バフェットは、バークシャーの2,110億ドルにおよぶ株式ポートフォリオの銘柄の大半をほぼ1人で選択しています。

現在、株式ポートフォリオには48銘柄あり、その3分の2は配当株です。

バフェットは質の高い配当株を選好し、それらは長年にわたり数十億ドルの配当をもたらしています。

バフェットが選好する配当株

バフェットが選好する主要配当株10銘柄は以下の通りです。

保有株数は直近のSEC(米証券取引委員会)提出資料に基づき、2018年12月31日時点のものです。

なお、まもなく2019年3月31日時点の資料が提出される予定です。

企業名(ティッカー名) バークシャーの保有株数 1株当たりの年間配当 最近の配当利回り
アップル(AAPL) 249,589,329 2.92ドル 1.4%
バンク・オブ・アメリカ(BAC) 896,167,600 0.60ドル 2%
ウェルズ・ファーゴ(WFC) 426,768,902 1.80ドル 3.7%
コカ・コーラ(KO) 400,000,000 1.60ドル 3.3%
アメリカン・エキスプレス(AXP) 151,610,700 1.56ドル 1.3%
クラフト・ハインツ(KHC) 325,634,818 1.60ドル 4.8%
USバンコープ(USB) 129,308,831 1.48ドル 2.8%
JPモルガン・チェース(JPM) 50,116,394 3.20ドル 2.8%
ムーディーズ(MCO) 24,669,778 2.00ドル 1%
デルタ航空(DAL) 70,910,456 1.40ドル 2.4%

出典:CNBC。保有株数は2018年12月31日時点。年間配当と配当利回りは2019年4月30日時点

上記の主要ポジションに加えて、以下の配当株銘柄がポートフォリオには含まれます。

企業名(ティッカー名) バークシャーの保有株数 1株当たりの年間配当 最近の配当利回り
バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BK) 80,937,250 1.12ドル 2.3%
ゴールドマン・サックス(GS) 18,353,635 3.40ドル 1.6%
サウスウエスト航空(LUV) 54,847,399 0.64ドル 1.2%
ゼネラルモーターズ(GM) 72,269,696 1.52ドル 3.8%
ビザ(V) 10,562,460 1.00ドル 0.6%
アメリカン航空(AAL) 43,700,000 0.40ドル 1.2%

 

マスターカード(MA) 4,934,756 1.32ドル 0.5%
フィリップス66(PSX) 11,895,842 3.2ドル 3.4%
PNCファイナンシャル(PNC) 8,263,062 3.80ドル 2.8%
コストコ・ホールセール(COST) 4,333,363 2.60ドル 1.1%
M&Tバンク(MTB) 5,382,040 4.00ドル 2.3%
トラベラーズ(TRV) 5,958,391 3.28ドル 2.3%
シンクロニー・ファイナンシャル(SYF) 20,803,000 0.84ドル 2.4%
ストア・キャピタル(STOR) 18,621,674 1.32ドル 4%
トーチマーク(TMK) 6,353,727 0.69ドル 0.8%
レストラン・ブランズ・インターナショナル(QSR) 8,438,225 2.00ドル 3.1%
サンコール・エナジー(SU) 10,758,000 1.26ドル 3.8%
ジョンソン&ジョンソン(JNJ) 327,100 3.80ドル 2.7%
プロクター&ギャンブル(PG) 315,400 2.98ドル 2.9%
モンデリーズ(MDLZ) 578,000 1.04ドル 2.1%
ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS) 59,400 3.84ドル 3.7%
ベライゾン(VZ) 928 2.41ドル 4.2%

出典:CNBC。保有株数は2018年12月31日時点。年間配当と配当利回りは2019年4月30日時点

バフェットが配当株を選好する理由

バフェットは、単に配当株が好きなわけではありません。

彼は、安定的で持続可能な配当を好んでおり、さらに長年にわたり増配を継続している銘柄を特に選好しています。

コカ・コーラ株はその良い例です。

バークシャーのポートフォリオに数十年にわたって維持されているコカ・コーラは、56年連続で増配しています。

アップルは、ポートフォリオの中では比較的新しい銘柄ですが、すでに堅調な増配を継続しています。

ポートフォリオの配当株の特徴

バークシャーの株式ポートフォリオの32銘柄はさまざまな業種をカバーしていますが、大きな特徴としては銀行株の比率が高いことです。

バークシャーの10大配当株の半分は銀行株です。

バフェットは、低コストの資本を使って利益を生み出すビジネスを好み、銀行はまさにそういったビジネスです。

銀行は比較的低金利で預金を集め、高い金利で貸付を行います。

銀行は継続するビジネスで、人々はお金を置いておく安全な場所を常に必要とします。

フィンテックの進化で銀行のプレゼンス低下の可能性がありますが、バフェットは堅固な財務基盤を持ち安定的なキャッシュフローを創出する主要銀行を引き続き選好するとみられます。

配当株として注目される米国の銀行株

バークシャーの他の配当株でもこの傾向は同様です。

また、バークシャーは、資本集約的なビジネスは選好しません。

バークシャーの配当収入は?

2018年の株式ポートフォリオからの配当は、合計38億ドルでした。

そして、バフェットは、2019年にはさらに増加するとコメントしています。

実際、筆者の計算では、2019年の配当総額は約44億7,000万ドルに達します。

バフェットは配当よりも自社株買いを好むのか?

株主への資本還元策としては、配当と自社株買いがあり、多くの企業はこの2つを組み合わせています。

バフェットの視点は、株価が企業の本質的価値を下回っている場合、自社株買いが有効になるということです。

一方、バフェットは、単に株数を減らして1株当たり利益を押し上げるためだけのような自社株買いには反対します。

「割高な株を盲目的に買い戻すことは、企業価値を損なう行為だ」とコメントしています。

バフェット、アップルの自社株買い拡大を高く評価

バークシャーは今後も配当を出さないのか?

結論は、「おそらくない」です。

バークシャーが配当を出さない理由としては、株主によって配当利回りの要求水準が異なるので、適切な配当政策を決定するのが難しい、ということがあります。

また、退職口座以外では、配当は課税対象になるためです。

しかし、最も大きな理由は、バフェットには配当以外にバークシャーの利益を活用する方法があるということでしょう。

それらには、子会社の資金ニーズへの対応、大規模な買収、自社株買いなどがあります。

結論

バフェットは、バークシャーのポートフォリオにおいて質の高い配当株を選好します。

そして、配当を活用してバークシャーの企業価値を増します。

しかし、バフェットは、バークシャーとしては利益を活用する方法が配当以外にあるので、配当は引き続き出さないのでしょう。


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元記事の筆者Matthew Frankel, CFPは、アメリカン・エキスプレス株、アップル株、バンク・オブ・アメリカ株、バークシャー・ハサウェイ(B株)、ゼネラルモーターズ株を保有しています。モトリーフール社は、アップル株、バークシャー・ハサウェイ(B株)デルタ航空株、マスターカード株、ムーディーズ株、サウスウエスト航空株、ビザ株を保有し、そして推奨しています。モトリーフール社は、プロクター&ギャンブル株とベリサイン株をショートしています。モトリーフール社は、レストラン・ブランズ・インターナショナル株のオプション(2019年10月の82ドルのショート・コール)と、アップル株のオプション(2020年1月の150ドルのロング・コールと2020年1月の155ドルのショート・コール)を保有しています。

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