The Motley Fool

見落としがちなNISAのデメリットとは?気を付けないと損が大きくなる

  • NISAとは、少額非課税投資制度の事で、NISAを利用した口座で投資を行い得た利益に対して税金が掛からない制度です。

2014年度からスタートして、多くの投資家が利用している制度ですが、メリットばかりではありません。

むしろ、デメリットを把握しておかないと思わぬ落とし穴に嵌ってしまいます。

そこで今回は、NISAを利用するうえで知っておくべきデメリットや注意点について解説します。

NISAはどんな金融商品に向いているのかも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

しっかり把握しておきたいNISAのデメリット・注意点

NISAを利用するうえで知っておくべきデメリットは4つあります。

順番に解説しますので、ご覧ください。

限度額が設定されている

NISAの非課税枠には限度額と期間が定められています。

NISAの非課税枠は年間120万円で、5年間で最大600万円まで非課税となります。

注意すべきなのは、非課税枠の期限が5年までという点です。

例えば、2019年からNISA口座を開設したとします。

開設したNISA口座はまず120万円の非課税枠が与えられ、120万円分のAという金融商品を購入したとします。

このAを保有する事で手に入る利益や分配金の非課税期間は2023年までです。

翌年、2020年に新しく120万円の非課税枠を貰い、120万円分のBという金融商品を購入しました。

このBの非課税期間は2024年までです。

翌年以降も同じことを繰り返した場合、2021年にC、2022年にD、2023年にEを購入しました。

これで、5年間で600万円分の枠を使い切り、5個の金融商品を購入した事になります。

すると翌年、2024年になるとAの枠が消え、新たに120万円の非課税枠が与えられます。

この時、投資家は3つの選択肢があります。

新しく与えられた枠にAを移すロールオーバーを行うか、Aを課税口座に移すか、Aを売却するかです。

ロールオーバーを行えば、Aの利益は非課税になりますが、新しい金融商品を購入しても非課税枠となりません。

また、2024年の時点でAは非課税枠から外されるため、このタイミングで売却すると利益に課税されてしまいます。

売却を検討している場合は、非課税期間中の2023年に売却しましょう。

NISAのロールオーバーのメリット・デメリットを解説。非課税期間を延長するなら利用しよう。

このようにNISAは5年を経過すると非課税期間が終わり、毎年、金融商品をどうするのか選択する必要があります。

また、NISA口座の非課税枠は余ったとしても翌年に繰り越す事は出来ません。

そのため、120万円分を全額使いきった方がお得と言えます。

NISAを利用する場合は長いスパンで運用する事を前提とし、5年後にどうするべきなのかきちんと考えておくべきです。

損益通算ができない

NISAの最大のデメリットは、損益通算ができない事が上げられます。

損益通算とは、その年の投資の利益と損を相殺する事で税金を減らす制度です。

例えば、2つの特定口座を持ち別々の投資を行っていたとします。

片方で100万円の利益を得て、もう片方で80万円の損を出したとします。

この場合、損益通算を行う事で得た利益は100万円から80万円を引いた、20万円として確定申告できます。

しかし、NISAは損益通算ができません。

仮に、NISA口座で100万円の利益を上げ、特定口座で80万円の損を出したとしたら、NISAは非課税のため確定申告しても税金は発生しません。

しかし、特定口座で100万円の利益を上げ、NISA口座で80万円の損を出したら、損益通算ができないため確定申告の際は100万円の利益に対して課税されてしまいます。

株式で得た利益だった場合、100万円の利益に対して20.135%の税金が発生します。

その場合の税金は20万円1,350円となり、NISA口座の損失と合わせれば100万1350円の損となります。

このように、損益通算できないNISA口座で損をした時は、トータルでの支払いで損をする場合があります。

損益繰越ができない

損益繰越とは、損失を最大3年間繰り越す事で、税金の繰越控除を受けられる制度です。

上記でも触れた様に、投資で得た損益は相殺できます。

ですが、投資は年によって損失が大きくなったり、利益が大きくなる場合があり、上手く相殺できるとは限りません。

そこで、その年に発生した損失を繰り越す事で、3年間分の利益と相殺する制度があります。

例えば、2019年の投資の損失が50万円だったとします。

翌年、2020年に投資の利益が30万円だった場合、そのまま確定申告すると30万円に課税がされます。

しかし、2019年の損失を繰り越していれば、30万円の利益と相殺され、2020年の利益に対して税金が発生しなくなります。

NISA口座はこの損益繰越ができません。

NISA口座で発生した損失を翌年以降に回せないため、2020年にNISA口座以外で30万円の利益を上げたとしても相殺できません。

このように、NISA口座はNISA口座以外と同時に運用しようとすると、相性が悪い場合があります。

複数の口座で投資を行い、その中にNISA口座を追加しようとする時は、その点に注意しましょう。

一人一口座という制限がある

NISA口座は一人一口座までしか持てません。

NISA口座を開設するには金融機関で手続きをするのですが、NISA口座を開設できるのは1年に1回だけです。

例えば、2019年にAという金融機関でNISA口座を開き、Bという金融機関でNISA口座を運用したくなった場合は、2020年になるまで待たなくてはいけません。

その際、AのNISA口座は消滅し、新たにBに投資家のNISA口座が開設されます。

金融機関によって購入できる金融商品が違います。

そのため、NISA口座で購入したい金融商品を取り扱っていない金融機関で開設しないように注意しましょう。

損失が大きいとNISAのデメリットが強調されてしまう

上記のように、損益通算・損益繰越ができないNISA口座で損失を出してしまうと、その年の損失が利益を上回る可能性が十分あります。

複数の口座で投資を行っている方は気を付けましょう。

NISAの運用に適しているのは安定的な金融商品

NISAはデメリットをきちんと把握していれば、十分魅力的な制度になります。

例えば、リスクの少ない投資信託を一括で購入して長期で保有するなど、安定した金融商品の運用に適しています。

また、一人一口座までしか持てないのを逆手に取り、投資運用を行っていない未成年のお子さんに持たせるのも手です。

ジュニアNISAという制度があり、年間80万円まで非課税の枠が与えられます。

名義は子供になりますが、運用・管理は保護者の手によって行われるので安心です。

まとめ

以上がNISAの見落としがちなデメリットの解説になります。

デメリットや制度が複雑で分かりにくいかもしれませんが、投信運用に興味があり、これから始めようとする方にはぴったりな投信運用制度となっています。

この記事を読んで、投資や株式に対する興味が深まれば幸いです。


フリーレポート配信

モトリーフールの日本進出にあたって日本の投資家、また、これから投資を始めたい方に向けて無料で「株式投資にどう臨むか -スペシャルフリーレポート-」を配信しております。

また、英国のEU離脱が差し迫る中、投資家として知っておくべき情報も無料で配信しております。「ブレグジットの混乱を乗り越えて、よりよいポートフォリオを構築しよう:5ステップの投資ガイド」こちらからご覧ください。

ツイッターやフェイスブックで最新情報を配信しております。公式ツイッターアカウント@motleyfooljp公式フェイスブックアカウントをフォローする。

最新記事