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株式が上場廃止になる基準とは?会社にとって上場廃止のメリットも解説

自分が持っている株式が、上場廃止になるかもしれないと考えると非常に恐ろしい話です。

しかし、上場廃止の基準や流れ、なった後の事を知っている人は少ないです。

そこで今回は、株式が上場廃止になる基準について解説していきます。

上場廃止の流れや対応、会社にとって上場廃止になる事のメリットなどについても解説していきます。

ぜひ、最後までご覧ください。

株式が上場廃止になる基準

上場廃止とは、取引所で扱っている株式や債券が売買対象から外れる事を指します。

簡単に言えば、その株を持っていても取引所で売り買いができなくなってしまうのです。

株式が上場廃止になる理由は2つあり、取引所が定めている上場廃止基準に抵触した場合か、株式を発行している会社が上場廃止の手続きをした場合です。

前者の場合、東証一部・二部やマザーズ、JASDAQなど取引所によって基準が違います。

今回は例として、東証一部・二部の上場廃止基準に付いて説明します。

東証一部・二部の場合は、「株主数」・「流通株式数」・「流通株式時価総額」・「債務超過」「上場契約違反」などの12の項目があります。

項目の中には猶予期間を定めているのもありますが、どれか1つに抵触すると下記の流れに従って上場廃止の手続きが行われます。

会社が自主的に上場廃止の手続きをする場合は、主に以下の理由が考えられます。

  • 合併などによる法人格の消滅
  • 完全子会社化
  • 経営破綻による会社の倒産
  • 上場するメリットが少ない

上場廃止基準に抵触した場合でも、会社が上場廃止の手続きをする場合でも、上場廃止に到るまでの手続きや流れは変わりません。

株式が上場廃止になるまでの流れ

上場廃止に到るまでの流れは2段階あります。

そのため、ある日突然売買ができなくなる、という様な事にはなりません。

監理銘柄

取引所が定めている上場廃止基準に抵触した株式は、まず監理銘柄に指定されます。

監理銘柄とは、投資家に対して対象となる株式が上場廃止になる恐れがあると伝える措置になります。

日本取引所グループでは監理銘柄に指定された株式が、どうして上場廃止になるのか理由が説明されています。

なお、監理銘柄に指定されていても普通に売買は可能です。

監理銘柄には2種類あり、確認中の監理銘柄と審査中の管理銘柄があります。

確認中の審査銘柄は、取引所の定めた上場廃止基準に抵触したことを企業に伝え、その事実を企業の方で確認をしている最中の事を指します。

一定の期間を置いて、企業側から上場廃止基準に抵触した弁明があれば、その株式は審査中の管理銘柄に移行します。

企業の弁明を審査し、納得できれば株式は監理銘柄から外れ、上場廃止の恐れは無くなります。

しかし、審査をしても納得ができなければ株式は監理銘柄から整理銘柄に移行します。

整理銘柄

整理銘柄は、上場廃止が確定した株式になります。

整理銘柄に指定さてから一ヶ月後には、その株式は上場廃止となり、売買ができなくなってしまいます。

それまでの期間は通常通りに売買が可能となっています。

経営に問題がある企業は「疑義注記」に注意

疑義注記とは、その企業が事業を継続できるかどうかという注記になります。

正式には「継続企業の前提に関する注記」となっており、企業が発表する財務諸表などに明記するのが義務付けられています。

1つずつ調べていくのは時間が掛かりますので、証券会社などが毎週公開している継続企業注記銘柄を参考にして、どの企業が現時点で問題があるのか確認をしましょう。

持っている株式の上場廃止が決まったらどうすれば良い?

上場廃止が決まったからといって、株式が消滅する事はありません。

上場廃止とは、取引所での売買ができなくなる事であって、株式が持っている議決権や利益配当請求権などの株主の権利は残ります。

個人で株式の売買相手を見つけて、売却する事も出来ます。

しかし、上場廃止が決定した段階で株価は暴落します。

特に民事再生や債務超過といった、経営に問題がある時の上場廃止の場合は、保有している投資家たちが一斉に売ろうとします。

これらのケースだと、会社が倒産するか資産を100%減資して再スタートするため、持っている株式の価値が零となってしまいます。

そのため、投資家たちは株式を手放そうとして、一気に値が下がります。

場合によっては売れずに上場廃止を迎えるかもしれません。

回避するには、疑義注記や監視銘柄の段階で売却する以外に方法はありません。

TOBによる上場廃止の場合は売却か保有の選択肢がある

ただし、上場廃止も理由によっては株価が上昇する可能性があります。

例えば、別企業の完全子会社になる場合やマネジメント・バイアウトが理由で上場廃止になる場合、企業が株式を回収します。

これを公開買い付け(TOB)と呼び、取引所の外で不特定多数の株主から多くの株を購入する方法になります。

TOBが行われる場合、株式を買い取る企業が定めた買取価格に近づくように株価が上がっていきます。

また、企業が目標に定めた数が集まらなかった場合、上場廃止後にもTOBを行い、株式を集めようとします。

その際、買取価格は前回を上回る可能性が高くなります。

このように上場廃止の理由や、上場廃止後の企業の対応によって、売却するのか保有するのか選択肢が変わってきます。

そのためにも、情報収集はこまめに行っておきましょう。

株式の価値がなくなる可能性を考慮する

上記のように、上場廃止をする事で株価が上がる場合もあります。

ですが、大抵の場合は監視銘柄に指定された時点で株価は下がり始め、整理銘柄になれば一気に暴落してしまいます。

整理銘柄になってから利益を上げる手段もありますが、リスクが高すぎるので推奨できません。

疑義注記をされた企業は、将来的に株式の価値が無くなるかもしれないと考えて投資先を選びましょう。

会社にとって上場廃止のメリットはある?

上場廃止が行われると、投資家にとっては損のしやすい状況ですが、実は企業側にとっては幾つかのメリットがあります。

上場廃止をすると、企業は上場する為に支払っていたコストをカットできます。

上場企業は四半期ごとに決算を開示したり、有価証券届出書などを作成しなければなりません。

監査法人にも依頼をし、IR活動を行ったりと、様々な面でコストが発生します。

上場廃止をすれば、これらのコストをカットできます。

もう1つのメリットが、経営の立て直しがしやすくなる事です。

株主の権利に議決権がありますが、この議決権は会社が行おうとしている事業や人事に対して異議を挟める権利です。

上場企業は株主に会社の資金を提供してもらう代わりに、この議決権を渡しているのと同じです。

上場廃止をする事で、この議決権を社外の人間が持つリスクを減らし、社内の意見を統一しやすくなります。

会社の経営陣が株式を購入して議決権を集める事を、マネジメント・バイアウト(MBO)と呼びます。

上場廃止になる株を避けるためにできる事

上場廃止になる株を避けるためには、情報収集が必要です。

証券会社が発表する疑義注記がある企業をチェックし、日本取引所グループが発表する監視銘柄に目を通し、新聞を読んで経済や企業の動向に目を光らせましょう。

まとめ

以上が、株式が上場廃止になる基準の解説になります。

基本的に、上場廃止になった企業の株式を保有しているのはデメリットが多いです。

しかし、場合によっては保有している事で大きな利益を上げる場合もあります。

見分けるためにも、日頃から情報収集をしっかりと行いましょう。

今回の解説を読んで、株式や投資の知識が深まれば幸いです。


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