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【米国個別株動向】シェブロン決算、アナダルコ買収競争の影に隠れる

モトリーフール米国本社、2019年5月5日投稿記事より

4月末に石油大手のシェブロン(ティッカー:CVX)が2019年第1四半期(1月~3月)決算を発表しましたが、市場の関心はもっぱらアナダルコ・ペトロリアム(ティッカー:APC)買収に関するオキシデンタル・ペトロリアム(ティッカー:OXY)との競争でした。

しかし、前年同期に比べ原油安や石油精製市場の低迷にもかかわらず、シェブロンは堅実な利益とキャッシュフローをあげました。

シェブロンのアナダルコ買収提案額は330億ドルでしたが、オキシデンタルがこれを上回る380億ドルの提案を出し、ウォーレン・バフェットが100億ドルの投資を計画しています。

バフェット、久々の大型投資100億ドルで石油会社買収を支援

第1四半期の概要

財務指標 2019年第1四半期 2018年第4四半期 2018年第1四半期
売上高 352億ドル 423億5,000万ドル 377億6,000万ドル
純利益 26億5,000万ドル 37億2,000万ドル 36億4,000万ドル
希薄化後1株当たり利益(EPS) 1.39ドル 1.95ドル 1.90ドル
営業キャッシュフロー 51億ドル 80億ドル 50億ドル

出典:シェブロン

第1四半期決算で、シェブロンが原油価格下落の影響を大きく受けなかったのは、米国のアップストリーム(探鉱・開発・生産段階)でコストコントロールが効き、大規模生産で価格下落を吸収できたためです。

また、他の総合石油企業に比べ、精製設備や化学関連設備が少なかったこともあります。

第1四半期の合計石油生産量は日量換算304万バレルで、前年同期より7%増加しました。この大幅増は、オーストラリアのLNG(液化天然ガス)施設の追加と、パーミアン盆地(米国内最大のシェール油田地帯)のシェール生産拡大によるものでした。

シェブロンはまた、アルゼンチン、カナダ、米国のアパラチア地域でのシェール生産拡大を進めています。

アナダルコ買収競争に関してシェブロンの経営陣は、「短期的な生産拡大は目標ではありません。長期的に資本効率の高い生産モデルを目指しており、低コスト生産とともに高いリターンを狙います」と述べています。

シェブロン株(青)、SPDR石油ガス採掘・生産ETF(オレンジ)、S&P500インデックス(赤)の推移(単位:%)

出典:YCHARTS。2019年5月4日時点

シェブロン、オキシデンタルの提案を静観

アナダルコの取締役会は、シェブロンとオキシデンタルの買収提案を総合的に判断するとみられます。

オキシデンタルの方が買収価格は高いですが、シェブロンの提案はアナダルコ株主の長期的な価値創出を目指しており、アナダルコ株主に対して現金よりもシェブロン株の方が多い提案になっています。

アナダルコの資産を追加できることはシェブロンにとってプラスですが、シェブロンはオキシデンタルとの買収競争には距離を置くとみられます。

現時点では、シェブロンは買収価格を引き上げる姿勢を見せていませんし、それはシェブロンの株主にとってポジティブでしょう。

シェブロンはアナダルコの長期的な価値創出のための計画を提示しているので、慌てる必要はないと考えられます。


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元記事の筆者Tyler Croweは、記事で言及されている株式を保有していません。モトリーフール社は、記事で言及されている株式を保有していません。

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