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日本人にも人気の香港上海銀行(HSBC)のマルチカレンシー口座

香港上海銀行(HSBC)は、イギリスのロンドンに本社をおく世界最大級のメガバンクです。

日本でも10年以上前から海外の銀行口座開設が流行った時期があり、わざわざ日本から香港の香港上海銀行の口座を開設する人も少なくありませんでした。

香港と日本の間にはLCCも多数就航しており、今では手頃な価格で行き来することができます。

口座を開設するハードルは年々高くなってきていると言われていますが、英語に不自由しなければ銀行口座の開設はそれほど難しくはありません。

しかし、当たり前の話ですが香港上海銀行に口座を開設したからといって富裕層になるわけでもありませんし、日本では考えられないような魔法の投資ができる訳でもありません。

もしも香港の銀行口座を開設するだけで儲かるなら、香港人の庶民はみんな億万長者です。しかし、そんなことはありません。

むしろ海外の銀行はルールが頻繁に変わり、日本で普通に暮らし使う分には特に便利なことは何もありません。

しかしマルチカレンシー口座で複数の種類のお金を預けられたり、日本の銀行よりも両替スプレッドが狭いなど、日本にはない優れた機能も多いのです。

日本ではなくアジアを拠点にしており、現地の銀行口座にあまり多くの現金を預けたくない人や、香港によく行く人におすすめです。

香港上海銀行(HSBC)とは

香港上海銀行はイギリスに本社を置く世界最大級のメガバンクの一つです。

ジャーディン・マセソン商会の銀行として設立した歴史のある銀行でもあります。

日本でも19世紀に最初の事業所が横浜に設置されました。

現在では、香港上海銀行は日本の支店は個人金融サービス業務から撤退しています。

しかも個人向けサービスも口座開設のハードルが高いプレミアサービスのみしか提供されていませんでした。

そのため多くの日本人がわざわざ日本からアクセスの良い香港まで行き、口座を開設しに行くという現象がおきました。

香港上海銀行なら日本が国家破綻しても資産を守れる、日本では買えない珍しい金融商品が買える、何となく趣味で口座を開設してみたくなったなど、様々な動機で香港に銀行口座を開設にくる日本人が大勢いたのです。

香港では通貨、香港ドル(HKD)を発券している銀行の一つでもあります。

香港島のセントラルにある本店は有名で、その形から「蟹ビル」と呼ばれています。

日本からでも気軽にいける香港

日本から香港には気軽に行くことができます。

羽田空港でも成田空港でも関西国際空港でもLCCが就航しており、下手な国内旅行よりも安い運賃で行くことができます。

日本から香港までは4〜5時間もあれば行けます。

また香港内は交通の便もよく、面積もそれほど広くないため、香港内の移動も難しくありません。

気軽にいけますし、観光スポットも多くグルメや買い物も楽しめます。

またビクトリア湾の夜景は世界的にも有名です。

シンフォニーライツという夜景とライトのショーも人気があります。

最近ではカジノで人気のマカオと橋で繋がったため、マカオへのアクセスも楽になりました。

気軽に香港旅行のついでに立ち寄って口座を開くこともできます。

日本では珍しいマルチカレンシー口座

香港上海銀行は日本ではあまり馴染みのないマルチカレンシー口座です。

日本ではせいぜい米ドルの外貨預金サービスがあるぐらいで、何種類もの外貨を預け入れられる銀行はほとんどありません。

現在、香港上海銀行は11種類の通貨を取り扱っています。

  • HKD(香港ドル)
  • USD(米ドル)
  • GBP(イギリスポンド)
  • CAD(カナダドル)
  • AUD(オーストラリアドル)
  • JPY(日本円)
  • NZD(ニュージーランドドル)
  • EUR(ユーロ)
  • SGD(シンガポールドル)
  • CHF(スイスフラン)
  • RMB(人民元)
  • THB(タイバーツ)

多くの主要通貨の取り扱いがあります。

アジアの金融センター香港には世界中から投資マネーが集まります。そのため各国の通貨が取り扱われています。

アジア、アメリカ、オセアニアなどと関わりがある方で、それぞれの国の外貨を日本円にせずにそのまま預け入れたい人には便利です。

海外の駐在員でアメリカや欧州、シンガポールなどをまわり複数の通貨を現地通貨で受け取っている場合など、一つの口座にまとめておけるメリットもあります。

香港上海銀行の銀聯カードは日本でも使える

香港上海銀行のキャッシュカードには銀聯カードの機能がついています。

銀聯とは中国で一般的なデビットカードのようなブランドのことです。

最近は中国人の訪日観光客も珍しくありません。

そのため日本の小売店の多くは銀聯カードでの支払に対応しています。

また日本のATMで銀聯に対応しているものであれば、香港ドル口座から日本円に両替して現金をおろすこともできます。

香港上海銀行で開設できる口座の種類

香港の香港上海銀行では3種類の口座を開設することができます。

プレミア口座

プレミア口座は預金平均残高が1,000,000HKDなければ口座維持手数料が発生します。

維持手数料は月額380HKDです。

上級クラスの口座で外貨出入金の手数料も優遇されます。

また専任の担当者がつき専用のラウンジも使えるようになります。

アドバンス口座

アドバンス口座は中間クラスです。

預金平均残高は200,000HKD。口座維持手数料は120HKDです。

店舗によってはアドバンス口座専用の窓口もあるため、列に並ばずに済むこともあります。

パーソナルインテグレート口座

パーソナルインテグレード口座は、昔のスマートバンテージ口座の代わりに新設された口座です。

預金平均残高は5000HKD。口座維持手数料は60HKDです。

インターネットバンキングを中心に使うならパーソナルインテグレート口座でも十分です。

香港上海銀行で投資できる主な商品

香港上海銀行では単にお金を預け入れるだけではなく、投資商品を購入することもできます。

例えば香港株、米国株、投資信託、債権などです。

専門的なネット証券ほどではありませんが、多くの投資対象を取り扱っています。

ちなみに香港株の売買手数料は0.25%、米国株の手数料は1000株までは18USDで、それ以上になると1株あたり0.015USD分の加算されます。

実は特に香港上海銀行から資産運用する必要はない

しかし、日本の居住者が香港上海銀行から香港株や米国株を投資して利益をあげても、確定申告の際には譲渡損失の繰越控除が適用されず、翌年に損をした場合に損失を繰り越せません。

また手数料的にも最近はほとんどメリットもないため、香港に在住している方や日本の証券口座を持つことができない事情がある人以外は、無理に香港上海銀行を通して資産運用する必要はありません。

現在では、日本のネット証券でも多くの金融商品を一般の人でも気軽に手を出せる手数料や信託報酬で提供しています。

香港にあるから日本では買えない素晴らしい金融商品があるというのは幻想です。

もしも、そんな魔法のような金融商品があれば、たちまち世界中から投資家が雪崩れ込んでくるはずですし香港人はみんな大金持ちのはずです。

香港上海銀行も多くの金融機関の一つに過ぎないのです。

もちろん香港ドルを発券するなど、歴史ある素晴らしい銀行には違いありませんが、基本的には香港の現地の人のための金融機関です。

口座開設後の維持やりとりは少し面倒

香港上海銀行は基本的には日本語によるサービスを提供していません。

そのためやりとりは中国語か英語となります。

また口座開設後も定期的に本人確認の電話がきたり、インターネットバンキングのセキュリティ関係の手続きなどのやりとりも出てきます。

そのためある程度の英語力がないと、いきなり香港から電話がかかってきて受け答えに困ることもでてきてしまいます。

香港上海銀行(HSBC)はアジア拠点の銀行のHUB的に使える

香港上海銀行はアジアでビジネスをしている方のハブ的な銀行としては便利です。

例えば新興国でビジネスをしている人で、現地の通貨であまりキャッシュを大きく持ちたくない場合に様々な通貨で預け入れが可能です。

タイでビジネスをしている人が、手持ちの金融資産を全てタイバーツにしてしまうのは分散投資の観点からいくと望ましいとはいえません。

ドルや円、ユーロなどの複数の通貨で保有しておきたい時には、香港上海銀行のマルチカレンシー口座は使い勝手が良いのではないでしょうか。

国外財産調書の提出義務

平成25年から日本の居住者は、その年の12月31日に価額の合計額が5000万円を超える国外資産を有する個人は、確定申告をするにしないに関わらず、所轄の税務署長に提出することが義務づけられるようになりました。

ひと昔前にキャピタルフライトという言葉も流行りましたが、現代社会では国外に資産を隠しておくというのは事実上、不可能な時代です。

なんとなくスイスの銀行や香港の銀行というと、資産家が大金を隠している秘密の金融機関なのではないかと知らない人は思うかもしれません。

しかし香港上海銀行は香港人向けの普通の大手メガバンクにすぎません。

もしも日本在住者で国外に5000万円以上の財産がある場合は、税務署に手続きを踏んで申告しておきましょう。

まとめ

香港上海銀行はイギリスに本拠地がある世界的なメガバンクです。

日本から近い香港にある香港上海銀行で口座を開設することも可能です。

日本では珍しいマルチカレンシー口座の機能もあります。

銀聯の機能のついたデビットカードのように使えるキャッシュカードや、インターネットバンキングも使え、日本からでもある程度管理したり、ATMで現金を引き出すこともできます。

香港株や米国株の投資も香港上海銀行から可能ではありますが、現在では日本のネット証券でも多くの金融商品をカバーしており、あえて香港上海銀行を通して日本人が投資をするメリットはあまりありません。

しかし日本の銀行ではあまり見かけないマルチカレンシーなどの機能もあり、世界的な大手銀行でもあります。

興味があれば香港に立ち寄って口座を開いてもよいでしょう。

ただしある程度英語ができないと、時々かかってくる電話や手続きで戸惑う可能性もあるので英語ができない人にはハードルが高いかもしれません。


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