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【米国個別株動向】ラスベガス・サンズ、シンガポールのカジノ免許更新の影響は?

モトリーフール米国本社、2019年4月27日投稿記事より

米カジノリゾート企業のラスベガス・サンズ(ティッカー:LVS)は4月上旬、シンガポール企業のリゾート・ワールド・セントーサと共に、同国での独占的なカジノ免許を2030年まで更新しました。

世界有数のカジノ市場であるシンガポールの免許更新は、同社にとって大きな勝利です。

しかし、投資家はそのコストに関して注意する必要があります。

ラスベガス・サンズが80億ドルを投じて開発したシンガポールのカジノリゾート「マリーナベイ・サンズ」は、2018年にキャッシュフローに相当する「不動産EBITDA(支払い利息・税金・償却控除前利益)」で17億ドルを創出しています。

税金が利益を圧迫へ

免許更新に伴い、2022年3月1日以降に総カジノ収入に対する増税が実施されます。

なお、同日、33億ドルをかけたマリーナベイ・サンズの拡張施設がオープンする予定です。

以下がマリーナベイ・サンズのカジノ収入に対する税率です。

期間 一般客 プレミアム客
2022年3月1日以前 15% 5%
2022年3月1日以降 31億シンガポールドル以下は18%

31億シンガポールドル超は22%

24億シンガポールドル以下は8%

24億シンガポールドル超は12%

出典:ラスベガス・サンズ

増税の影響は一目瞭然です。増税後も税引後収入を維持するためには、一般客収入は少なくとも3.7%以上増加させる必要があります。

プレミアム客収入も3.3%以上増加しなければなりません。

なお、この増税に関連した収入増には、33億ドルの拡張投資の回収分は含まれていません。

免許更新の代償

免許更新の条件として、シンガポール政府は、ホテル、コンベンションスペース等の新規投資を要請し、その一方でカジノスペースの大幅な拡大は認めませんでした。

しかし、マリーナベイ・サンズはラスベガス・サンズにとって重要な施設のため、要求に応じました。

免許が11年延長されたことで、同社はマリーナベイ・サンズで累計約200億ドルのEBITDA創出を見込んでおり、投資回収および投資家へのキャッシュフロー継続には十分以上なものとなると考えられます。

投資家が注視すべきこと

新規投資および増税により、マリーナベイ・サンズが利益を生み出すことが難しくなります。

投資家は、拡大されるホテルの稼働率とカジノ収入に注目すべきでしょう。

増税分を上回るホテル客の増加があれば、ラスベガス・サンズの成長ドライバーとなるでしょう。

一方、施設拡張に応じたマリーナベイ・サンズの利用が進まない場合、収入やEBITDAが横ばいとなる可能性があります。

この場合、33億ドルの投資がラスベガス・サンズに重くのしかかるでしょう。


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元記事の筆者であるTravis Hoiumは、記事で言及されている株式を保有していません。モトリーフール社は、記事で言及されている株式を保有していません。

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