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時間外に株が安く買える立会外分売とは?メリット・デメリットも解説

出典:Getty Images

上場している企業の株式は、市場が動いている時間帯(平日9:00~15:00)に、市場の価格で取引を行う、というのが一般的な売買の方法です。

しかし、株式投資の世界には、このような基本ルールの例外としていくつかの仕組みの元に、時間外に株の売買を行えたり、発行元の企業と直接株の売買を行えるケースがあります。

今回取り上げる立会外分売もその一つ。

時間外に、企業から直接株式を買う形で株式の入手が可能です。

しかも、市場でついている価格と比較して割り引かれた金額で株式の購入が可能になります。

今回は、立会外分売についてそのメリット、デメリットやリスクから、購入方法を解説していきます。

投資判断の参考にしていただけますと幸いです。

立会外分売とは?

立ち合い外分売とは、企業が株式市場の時間外、正確には夜の18:00~翌午前8時までの間に、希望した投資家に向けて大株主の株を売却することを指します。

市場に流通している株式に比べ少し割引された金額で株の購入が可能、かつ、手数料がかかりません。

企業側が売却を行う目的の代表例は、以下のものが考えられます。

  1. 株主の数を増やすこと(東証一部上場への昇格の条件として、「株主の数が2200人以上」という要素があり、それを満たすため)
  2. 株式の流動性を高めること(浮動株の比率をあげること)
  3. (親会社の)資金調達

といったものです。

希望者が多く集まった場合、購入の権利は抽選で決定されます。

立会外分売とPOの違い

上々済の企業から直接、割安な条件で株式を購入できる仕組みとしては「PO」を挙げることができます。

立会外分売とPOはどのように違いあがるかというと、

  1. 販売される株の種類
  2. 販売の目的
  3. 販売の規模、スパン

の3つにおいて差異があります。

まず、立会外分売の場合、販売される株は「発行済の大株主の株」に限ります。

POの場合は同じく発行済の株式を売り出す「売出株式」と、売り出すために新規で株式を発行する「公募株式」あります。

次に、POが行われる目的はもっぱら自社の資金調達です(当然、資金調達を行う目的というのは様々考えられますが)。

一方で、立会外分売の場合は先ほど挙げた通り、何通りかの意図が考えられるため、投資家はその意図まで読んだ上で参加の有無を決定する必要があります。

最後にPOは大規模に行われ、申込から当選者が実際に株を入手できるまでには1週間ほどかかりますが、立会外分売は小規模に、かつその日のうちという短いスパンで行われます。

立会外分売で株を買うメリット

立会外分売で株式を買うメリットは、

  1. 前日終値より若干(2~5%)安い価格で株式を買うことがでる
  2. 購入の手数料が発生しない(※売却時は発生)

の2点です。

長期的な目線で保有しておきたい銘柄を割引価格で買う、という目的での購入も当然可能ですが、実際のところは長期目線よりも、短期目線で立会外分売に参加し、当選した場合には割引価格で買ったものをすぐに売りに出すことで短期的に利益を得ることに用いられるケースが多いです。

立会外分売のデメリットとリスク

一方で、立会外分売のデメリットとしては、必ずしも利益が確定できるわけではない点が挙げられます。

当然と言えば当然ではあるのですが、前日終値よりも安価に、しかも購入手数料抜きに株式を入手できたとしても、それを売却できるのは市場です。

翌日の始値および、そこからの値動きが前日終値を下回って下降し続けた場合、せっかくディスカウント価格で株式を入手できたにも関わらず、実は翌日市場から調達した方が手数料を抜きにしても安価だった、というケースも考えられます。

とりわけ、立会外分売が行われた直後というのは、株価は下がりがちです。

・立会外分売で株を購入した投資家の一定数が、すぐに市場に売りに出すことで利益を得よ

・株の流動性の向上は、取引の活発化を期待できる反面、株価の変動幅を上げるため、マイナス材料と捉える投資家もいる

といった要素が挙げられるためです。

従って、短期で手放すことで利益を得ようと考えても、当選したからといって必ずしも利益を得られるかはわからない上、利益が取れたとしてもそれほど大きな利益を期待できるものでもありません。

立会外分売で株を購入するには?

立会外分売が行われる銘柄の情報は、証券会社のホームページから入手することができます。

購入の申し込みはSBI証券、マネックス証券、楽天証券など立会外分売を扱っている証券会社を通じて行います。

複数の証券会社から申し込むことができるため、入手したい希望が強い銘柄であれば、複数の口座から申し込みを行う、という手段を取ることで当選率を上げることができます。

注文の受付を実際に開始するのは、分売実施日の前日18時から、当日の8時までと非常に短いスパンで行われます。

9時に市場がスタートした時点では抽選の結果が確認でき、当選していた場合は、そこから購入手続きを行い、注文を確定させます。

購入が確定された株式は、通常のフローで購入したものと同様に扱われますので、そのまま市場ですぐに売却することもできますし、そのまま保有しておくことも可能です。

まとめ

立会外分売は、株式を好条件で入手することができる良い機会になりえます。

割引価格、かつ、手数料もかからないため、入手したい銘柄が立会外分売を行う場合は、注目しておいても良いかもしれません。

ただし、割引価格で入手した株式を即、市場に売却するような投機的な動きをとっても勝率は高いとはいえません。

同様の動きを取る投資家も多い上、株式の流動性が上がることを嫌う投資家もいるためです。

長期目線で保有する株式としての入手を考える場合、割引率に飛びつくのではなく、なぜその企業が立会外分売を行うのかも判断材料とし、企業の将来性を考慮した上で投資判断を行うことが求められます。

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