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日本市場とアメリカ市場を比べるST倍率とは?NT倍率との違いも解説

投資を始めると、聞き慣れない単語や言葉が大勢出てきて混乱してしまいます。

どの数字が何の指標で、何を意味しているのか理解するのは大変です。

しかし、それらの単語や指標を読み解く事で、日本の経済やアメリカの経済などを理解できます。

ST倍率もその1つになります。

そこで今回は、ST倍率がどんな指標なのか、何を意味しているのか解説していきます。

ST倍率の計算式や、NT倍率との違いなども併せて解説します。

この記事を読めば、投資に関する知識が深まるはずです。

ST倍率とは?

ST倍率とは、S&P500をTOPIXで割った倍率の事を意味します。

SはS&P500を指し、TはTOPIXを指しており、順番に説明していきます。

S&P500とは?

S&P500とはアメリカの株価指数を表します。

S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが算出・公表しており、500とはアメリカの主な市場に上場している代表的な500の銘柄を指します。

500の銘柄は全て大型株となっており、内訳は工業株400種・運輸株20種・公共株40種・金融株40種となっています。

同じくアメリカの株価指数をあらわすNYダウが工業株30種に比べると、多くの株式を網羅しています。

指数は時価総額をベースとしており、500種で米国株式市場の約80%をカバーしているため、S&P500の指数がそのままアメリカ市場の動向となっています。

そのため、機関投資家達が積極的に活用する指標となっています。

TOPIXとは?

TOPIXTとは、東京証券取引所の全銘柄を対象とした株価指数になります。

日経平均株価と並んで日本の景気動向を計る指標になりますが、日経平均株価と違って単位がポイントになっているのが特徴です。

TOPIXでは1968年1月4日の時価総額を100ポイントとして今日まで記録されています。

TOPIXは東京証券取引所にある全銘柄を対象としているため、ポイントの増減がそのまま日本の景気を反映しています。

例えば、記録されてから最もポイントが高かったのは1989年12月18日で2884.80ポイントを記録しています。

このころはバブル経済の絶頂期で、バブルが弾けた途端、チャートは一気に下落しています。

このように、TOPIXはマーケット全体の動きを見る事に適していますが、時価総額を指標としているためトヨタなどの大型株が動くだけで、TOPIXが影響を受けてしまうというデメリットもあります。

ST倍率を見ることで何がわかる?

S=S&P500はアメリカ市場の動向を表す株価指数。

T=TOPIXは日本市場の動向を表す株価指数です。

この2つを割る事で、アメリカ市場が強いのか、それとも日本市場が強いのかを比べる事が出来ます。

ただし、日本とアメリカでは主となる業種が違います。

日本の大型株はトヨタやSONYなどの製造業が中心となっていますが、アメリカはマイクロソフトやAmazonといったIT・サービス業が主流です。

そのため、ST倍率は日本市場とアメリカ市場のどちらが強いのかを確かめる以外に、製造業とIT・サービス業などの非製造業のどちらが強いのかを推し量る事も出来ます。

ST倍率の計算方法

ST倍率の計算方法は、

ST倍率=S&P500÷TOPIX

に、なります。

例えば、S&P500が1707ポイント、TOPIXが1156ポイントだったとすると、上記の式に当てはめれば、

ST倍率=1707÷1156≒1.47

となります。

ST倍率が1未満なら日本市場が強く、1以上ならアメリカ市場が強いと覚えておきましょう。

指標としてはNT倍率の方が有名

ST倍率は日本市場やアメリカ市場、製造業と非製造業のどちらが強いのかを推し量る指標になりますが、実際の所、そこまで注目度が高い指標ではありません。

個々の株価指数であるS&P500やTOPIXの重要度は高いですが、ST倍率はそこまで重要視されていません。

投資家が注目しているのはNT倍率になります。

NT倍率とは?

NT倍率は日経平均株価をTOPIXで割った倍率になります。

相場を先読みすることのできるNT倍率とはどのような指標なのか?

日経平均株価とTOPIXのどちらが強いのかを推し量るのに役立ちます。

日経平均株価は株価の高い銘柄に左右されやすく、TOPIXは株数が多い銘柄に左右されやすいため、NT倍率は株価の高い株式が強いのか、株数が多い銘柄が強いのかを比べています。

また、日経平均株価は海外市場や為替の影響を受けやすく、TOPIXは国内市場の状況を表しています。

そのためNT倍率の変動は、海外の投資家や他国の経済が日本と比べて良いのかどうかを調べる事ができます。

多くの場合、海外市場や為替の影響を受けてNT倍率が高いと輸出が増えて、製造業が主流の日本市場が遅れる形で活発になります。

そのため、日経平均株価が上昇している間にTOPIXに含まれている株式を購入するという手法があります。

ST倍率の価値

ST倍率よりもNT倍率の方が注目されるのは、NT倍率の方が日本目線で世界とのバランスを見る事が可能だからです。

一方でST倍率はアメリカ人を主とした外国人投資家の目線で日本と世界のバランスを見る指標になります。

日本の株式市場における売買代金の外国人投資家の割合は6割以上です。

日本で株を売買していると、相手が外国人投資家というのは珍しくありません。

つまり、外国人投資家が買おうとしている株、売ろうとしている株を予測できれば、大きく投資を得るチャンスになります。

そのためには、ST倍率をチェックする事で、外国人投資家の動向や傾向を読み解きましょう。

まとめ

以上がST倍率の解説になります。

ST倍率は投資を始めたばかりの頃は、そこまで重要視しなくても問題ありません。

ですが、投資の事をより理解して、大きな投資を行うようになればST倍率を参考にする時が来るかもしれません。

今回の記事が、その時の手助けになれば幸いです。


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