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ハイブリッド証券とは?債券と株式の良いとこ取りの金融商品について解説

ハイブリッドという言葉があります。これを聞いて車やテクノロジー産業、生物学などを連想する方も多いでしょう。

例えば、ガソリンで動くエンジンと電気で動くモーターを備えたハイブリッドカーという名称は社会に広がっています。

本来のハイブリッドの意味は、混成物や雑種という意味が含まれており、互いの要素が混じり合った状態を指します。

そして、このハイブリッドという言葉は、証券の世界ではハイブリッド証券という名前で使われ、債権と株式の両方の特性を持った証券のことを指します。

今回はこのハイブリッド証券に対する考え方について、そもそもどんな商品なのか検証しながら、投資家としてどんなメリットやデメリットがあるのか、詳しく解説していきます。

ハイブリッド証券とは?

ハイブリッド証券とは、文字どおり債権と株式の特性が混じり合って生まれた証券の呼称です。

世界的な超低金利時代へと突入している現在、市場で流動している債権にほとんど金利がつくことがなくなり、債権中心だった投資家もより高い利回りを求めて投資先を検討する機会が増えています。

また経営者にとっても、なるべく資本を抑制して財務の柔軟性を目指すことができます。

そして、株式と同様でありながら通常の債権よりも高いリターンが期待できるハイブリッド証券の発行は、双方にメリットがあります。

これがハイブリット証券が金融市場において注目された要因といえるでしょう。

ハイブリッド証券の種類

一般的にハイブリッド証券は証券の一種と定義されています。

証券の立ち位置としては普通債権と株式のちょうど中間にあたり、期限付劣後債、永久劣後債、優先出資証券、この3つがハイブリット証券に該当します。

債権と株式の両方の特性を備えているのも特徴です。

劣後債

通常の無担保社債と比較すると、元本や利息の支払い順位が低い社債のことを劣後債と呼びます。

劣後債は債権の名称に「劣後特約付」と付されることが一般的で、社債の要項に劣後特約が記載されていることが多いです。

例えば会社が破産した場合や会社更生手続きををする際には、あらかじめ劣後特約のなかにある「劣後事由」に該当すると、通常の無担保社債などの債務が優先的に支払いに回され、劣後債は後回しになります。

また企業が発効する劣後債は、その企業の精算時において、支払いが優先される一般無担保社債と一番後回しにされる株式との中間の特徴を持っています。

また金融機関が劣後債を発行する場合、一定の条件内であれば資本として計上できるため、金融機関の資本体力を蓄える戦略としても利用されています。

永久債

永久債とは、一生債権のままであり満期をがないのが特徴です。

そのため、永久債を発行する企業が存在していればずっと利子が払われるので、買い戻す義務はありません。

債権なので会計上は負債として扱われるのです。

2008年に起きたリーマンショックまではイギリスが永久債の中心でしたが、それ以降は、主に新興国で盛んに発行されています。

では日本はどうなのかというと、永久債の発行を抑えているのが現状です。

国策として永久債を発行すれば利払いの負担は小さくなるけれど、それではいつまでもデフレから回復せず、財政債権に取り組んでいないと捉えられ、結果的に投資家の資金は集まりにくいからです。

また債権の弱点として、インフラが起きたときに対応ができないため、物価が上昇するとその価値が下がります。

以上のような理由から、永久債は日本国内では盛んにならず、成長著しい新興国の間で広がっているのです。

優先株

優先株とは、種類株式にカテゴリーされ、文字どおり他の株式よりも優先的地位を持っている株式のことを指します。

具体的には配当や余剰金、会社を清算した場合の残余財産を普通株よりも優先して受け取ることができますが、議決権については一定の制限があります。

この優先株が上場されることは珍しく、該当会社への支配規制がある銀行等の金融機関が引き受けるのが一般的です。

優先出資証券

優先出資証券は信用金庫や商工中央金庫などの「協同組織金融機関」から発行が認められている証券で、目的は会員の普通出資を補完して自己資本比率の向上へと繋げることです。

また議決権がない代わりに配当の優先権や残余財産の分配も優先して受けることができる場合があります。

ハイブリッド証券のメリット

ハイブリット証券のメリットは、高い利回りです。

とくに超低金利時代の現代において、社債を購入するよりもリスクを取ることにより、普通株式に次ぐレベルの収益を獲得することが可能となるため、一部の投資家にとっては根強い人気があります。

投資適格格付けの債権市場のなかで、最も高水準のインカムゲインを得れる可能性が有ります。

ハイブリッド証券のデメリットとリスク

ハイブリッド証券には高い利回りを実現するために、いくつかのリスクがあります。

なぜなら、発行体の信用リスクや万が一の場合は利払い停止になるリスク、劣後債のため弁済される順位が最後になるなど、普通社債と比べた場合にリスクが高くなります。

また、そもそもの取引量が少ないため、株式や普通社債と比べて流動性が低くなります。

そのため、ネガティブなニュースが流れた場合に値動きが激しく動く可能性があることと、不測の事態における早期償還が必ずしも行われない可能性があるなどのデメリットがあります。

投資をする際はハイブリッド証券がどういった商品なのか、しっかりと認識することが大切です。

ハイブリッド証券の購入方法

ハイブリッド証券を個人投資家が購入するには、証券会社などの金融機関が発行している「ハイブリッド証券ファンド」から購入することができます。

発行している会社と種類も幅広いため、検討しているハイブリッド証券がどのような商品なのか把握することが大切です。

そのため、ある程度投資経験がある、もしくは金融リテラシーが身についており、投資判断やリスクマネジメントができる方が検討すべき商品といえるでしょう。


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