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アノマリーとは?アノマリーを利用した株式投資について説明

アノマリーという言葉は普通にはあまり聞きなれた言葉ではありません。

しかし、株式市場ではとても重要なことです。

ここでは、言葉の意味よりもその言葉が表す実体の方を、感覚的にで良いですから理解するように努めましょう。

アノマリーとは

効率的市場仮説を前提とする経済理論では説明できない株価の変動のことを言います。

アノマリーとは、はじめは自然科学で理論からはずれる現象のことを言いました。

経済の世界では、株式市場はたいへん効率的にできており、誰かが有利な情報を持っていても、情報はあっという間に広がってしまって株価には反映しないという仮説があります。

これを効率的市場仮説と言います。

しかし、株式投資を実際に行なっている人々は、ほとんど誰もが株式市場は効率的ではないと思っているでしょう。

ですからインサイダー取引などは決してなくならないのでしょう。

株式市場には理屈はよくわからないですが、常識的には理解できないような株価の変動があり、これがある程度規則的に起こる経験則のことを株式市場のアノマリーと呼んでいます。

株式市場のアノマリー

株式市場のアノマリーにはいろいろなタイプがあります。

その中には、季節的なこと、株式投資を行なっている人々自身の偏見、市場の構造的な要因などがあります。

これらの中から比較的わかりやすいものを取り上げてみます。

カレンダー効果

季節的に繰り返すアノマリーをカレンダー効果と呼びます。

その中には、1月効果、週末効果、セルインメイ効果、夏枯れ効果、節分天井、彼岸底など他にも多くがあります。

1月効果とは、1月には株価が上がる場合が多いことを言います。

これは、12月末日で節税対策のために多くの株が売られ、そのお金が1月に市場に流入するためと言われています。

週末効果とは、休日に株式にとって悪いニュースが放送されると多くの人々が心配になり、月曜日に多量の株の売りが出て、株価が下がりやすい現象です。

このため、月曜日を株式購入の日に当てている投資家もいます。

セルインメイ効果は有名で、5月の前半に株式を売却して、あとは10月末に市場に戻って来れば良いという経験則です。

6月がヘッジファンドの決算期でその前の月に多量の株が売られるために株価が大きく下がりやすいと言われています。

夏枯れ効果とは、7、8月は株式市場が閑散となり株価が下がる現象を言います。

これは、北半球では、夏休みが7、8月になり多くの株式関係の人が休暇を取るためと言われています。

この時期を株式の購入時期とする投資家も多いと言われています。

節分天井、彼岸底とは日本で良く言われていることで、2月の初めは株価が上がりやすく、3月の後半には株価が下がりやすいことを言っています。

1月からの上昇相場が2月初めまで続きやすく、3月下旬に株価が下がりやすいのは、日本では3月末決算という会社が多いので、それに伴う機関投資家の利益確定売りと言われています。

小型株効果

小型株の方が大型株よりも高い収益率を示すことが知られています。

これにはいろいろな理由が考えられますが、小型株は時価総額が小さいので機関投資家が入りにくく、株価が割安で据え置かれやすいこと。

小型株の会社は小さいので倒産の可能性が高く、個人投資家から敬遠されやすく、倒産のリスクをとって参入する個人投資家には高い収益率が得られることなどが主な理由と言われています。

割安株効果

PBRが低い株式ほど株価収益率が高くなりがちになるという現象を言います。

PBRとは、株価を1株あたりの純資産で割ったもので、これが1.0以下の株価は、会社が解散した時には株価以上の純資産が残るという意味です。

つまり、PBRが小さい株式は割安株ということになります。割安株投資法とは、このアノマリーを利用したものです。

長期的には、割安株は注目を浴びて株価が上がりやすい傾向はありますが、必ずしもいつも上がるとは限りません。

成長株効果

これはあまりアノマリーの中で取り上げられることはありませんが、私はこれもアノマリーだと思っています。

一般に成長株に投資をすれば多くの収益が得られると考える人々が多く、そのため成長株は割高になる場合が多いものです。

そのためPBRやPERが大きくなり、普通の投資家は割高で手が出せなくなります。

そのうち成長株も息切れがしてきて、株価が極端に下がる場合も多いわけです。

ところが、中には大方の予想を裏切ってさらに大きく成長する会社があり、その株価は10倍、100倍、それ以上まで上がることがあります。

このような現象を成長株効果と言います。これは、多くの人が考えていた以上に、その会社の成長速度が速かったことに原因があります。

モメンタム効果

モメンタム効果とは、過去の収益率の高い株式が、その後も短期的に高い収益率を出すという現象のことを言います。

これは、過去に良い実績を上げた株式が忘れられなくて、柳の下に2匹目のドジョウを探しやすい人間の性格に由来します。

多くの投資家が同じ考えをすると、その株価が上がっていきます。

リターンリバーサル効果

これはちょうどモメンタム効果の逆で、過去の収益率の低い株式が、その後長期的に高い収益率に転じる現象を言います。

これは、株式市場が非効率的だと考えている多くの投資家が、過去に低い収益率しか示せなかった株式は、その反動で必ず盛り返すと考えていることが原因です。

最後に

株式市場は、非効率的で至る所でアノマリーが生じていると考えるのが自然です。

このアノマリーをうまく利用して実績を上げることが株式投資です。

これはちょうど大きな池にいろいろな大きさの石が投げ込まれ、その水面が不規則に上下しているようなものです。

この水面のどこかで低い水面の時に株式を購入し、高い水面になった時にこれを売ります。

これが株式投資です。割安株投資も成長株投資もこれらアノマリーを利用している投資法と言えます。


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