The Motley Fool

ジム・ロジャーズが注目する朝鮮半島への投資

ジム・ロジャーズが注目している意外な投資先が朝鮮半島です。

米朝首脳会談が最近開かれ、国際政治経済の中でも重要なイベントとしてニュースでも注目されました。

ベトナムのハノイで行われた第2回米朝首脳会談では、北朝鮮の非核化に向けた交渉は決裂しました。

そのためアメリカの経済制裁も結局は解除されないままとなりました。

しかし、朝鮮半島が持っている経済成長のポテンシャルと、北朝鮮の動向は投資家として注目しておくべきテーマの一つです。

北朝鮮の開国・南北朝鮮が統一がなされれば、韓国経済の抱える少子化や労働力不足が解消され、豊富な北朝鮮の天然資源も経済成長を後押しすることが予測されます。

そして世界中から朝鮮へ資金が流入され、世界的にも注目される投資先になるでしょう。

同時に日本の隣国の朝鮮半島が大きく経済成長することで、日本の相対的な地位が低下してしまう可能性も否定できません。

しかし、そうなった場合でも投資家は朝鮮半島によって朝鮮の経済成長をとりこむことができます。

直接投資しないにしても、朝鮮半島の動向は国際経済にとって大きな影響を与えるので、投資家としても無視できません。

北朝鮮が開国したら朝鮮半島は大きく成長する

ミャンマーは2011年に事実上、開国されました。

軍の影響を残しながらも、開国されたミャンマーは大きく経済発展しました。

現在はロヒンギャ問題などの外交的・政治的な問題を抱えており、通貨チャットが安くなり足元の経済は停滞気味であるとはいえ、大きな伸び代を秘めていることに変わりはありません。

「世界で最後のフロンティア」ミャンマー株式の魅力とリスク

北朝鮮は共産主義国で経済は低迷を迎えたままでした。

しかし開国されることで経済が活発化し諸外国からも資本の流入が期待されます。

多くの先進国が経済的に伸び代が小さい停滞期を迎えている中で、北朝鮮が開国されれば世界中から注目が集まるのは必然です。

ジム・ロジャーズがかつて注目していたミャンマーは開国で大きな経済発展を遂げている最中ですが、北朝鮮にもミャンマーと同様、大きなポテンシャルを秘めています。

北朝鮮のポテンシャルは高い

北朝鮮は貧しい独裁国家でポテンシャルが高いと聞くと驚く人もいるかもしれません。

しかし北朝鮮は資源大国でもあります。

ウランや金などのレアメタルに恵まれています。

そして開発可能な天然資源が現在も豊富にあり、開国されれば世界的な天然資源大国としての強みが発揮されます。

また1970年代まで北朝鮮は韓国よりも豊かで実質的な国民総所得が高かったのです。

共産主義になってから韓国に大きく引きはなされましたが、開国されれば本来のあるべき経済水準まで大きく伸びていく可能性があります。

もともと北朝鮮は教育熱心で貯蓄をする国民性があるとジムロジャーズも指摘しており、天然資源だけではなく、国民性も経済発展するための条件を満たしています。

北朝鮮は人的資源、天然資源に共に恵まれており、経済発展し技術の集積もある韓国と弱点を補いあうことで大きく躍進できると考えられます。

しかもギャップイヤー財団のデータによると、北朝鮮は現在レベル1〜4のステージで、まだレベル1の段階です。

レベル1は1日2USD以下で生活するレベルです。

ミャンマーがレベル3に近いレベル2の段階に入っているのに比べ、伸び代は十分にありそうです。

北朝鮮が開国・南北統一した場合、起こり得ること

北朝鮮が開国すれば韓国・北朝鮮の軍事費は削減され、経済成長に必要な予算にまわすことができるようになります。

韓国・北朝鮮が互いの軍事費やリソースを別のことに使えるようになり、両国の負担が大きく減るのは開国による朝鮮半島全体にとっての大きなメリットです。

そして開国によって少子化問題も解決するのではないかとジム・ロジャーズは予測しています。

現在、韓国ではベトナムまで結婚相手を男性が探しにいくという現象が起きるほどの女性不足で、他の先進国と同じように少子化に悩まされています。

しかし北朝鮮は韓国と同じ言語と文化的な背景をもっています。もともと歴史的にみて一つの国でした。

北朝鮮は韓国のように女性の人口の割合が低いこともないため、開国し交流が盛んになり、南北が統一されることがあれば、韓国の少子化が解消され人口動態に良い影響を与えます。

また北朝鮮の開国でツーリズムも活性化される見込みです。

ミャンマーは開国後、多くの観光客が訪れるようになりました。

現在のヤンゴンでは多くの外国人観光客が現地の有名な仏塔や遺跡を訪れています。

北朝鮮も開国されれば観光するためのハードルが低くなり、ミャンマーと同様に観光客を呼び込めるようになります。

また製造業でも韓国と北朝鮮が組むことで、豊かな天然資源と安価な人件費で生産コストを大きく下げることができ、国際競争力が高まります。

韓国の財閥、メーカーが大きく躍進できる可能性が北朝鮮の開国・南北統一によってありますが、日本のメーカーにとっては近隣国に強い競争相手が生まれてしまうことにもなります。

北朝鮮には開発が十分にされていない土地もあるため、世界的な資本の流入で街も発展していく伸び代もあり、不動産・土地開発の面でも魅力的です。

北朝鮮が進めている開国の下準備

北朝鮮は開国の準備を進めているとも言われています。

シンガポールや中国に北朝鮮は人材を送り込んでおり、起業・資本主義・所有権・株式市場について北朝鮮は学んでいるとジム・ロジャーズは指摘しています。

自由貿易地域も北朝鮮には設けられており、少しずつ開国に向けての下準備が進んでいるという見方もあります。

最近では、米朝首脳会談が開かれていることからも、少しずつ開国に前向きな態度を国際社会にアピールしています。

北朝鮮関連で伸びそうなセクター

北朝鮮は資源国でもあり、鉱業関連は有力なセクターの一つです。

また開国すればミャンマーと同じようにツーリズムも伸びると予測できます。

北朝鮮では人件費が安いことから、アパレル産業なども伸びていくのではないか、とジム・ロジャーズは指摘しています。

しかし全般的に北朝鮮は経済開放されていなかったことから、物流や製造業など産業問わず伸びしろがあるため、北朝鮮の代表的な企業全般にインデックス投資と同じように分散投資をしても良いのではないでしょうか。

もしも北朝鮮に投資できる安定したETFがあれば、最初はETFなどを通した分散投資でも十分な伸びが期待できそうです。

米国でも日本でも韓国ETFが買える

現在アメリカや日本からでは北朝鮮に投資をすることはできません。

しかし韓国への投資は現在でも可能です。

北朝鮮の開国や南北統一が起きれば、長期的に見て韓国資本の企業も韓国全体の経済も大きく伸びる余地があります。

米国ではi シェアーズMSCIキャップトETFがブラックロック社の運用で上場されています。

ティッカーシンボルはEWYです。

MSCI韓国25/50インデックスに連動しています。

日本でも国内ETF サムソンKODEX200証券上場指数投資信託(1313)が上場されています。

北朝鮮の動向によっては韓国の財閥関連の個別銘柄やETFも大きく動く可能性があるため、現在北朝鮮に直接投資はできなくても、韓国株などに投資することで個人投資家も恩恵を受けられるかもしれません。

国内大手のSBI証券では、韓国株式の取引サービスも提供しているため個別銘柄への投資もできます。

ETFだけではなく個別銘柄への投資機会もあります。

第2回米朝首脳会談は決裂

ハノイで2019年2月に開かれた米朝首脳会談は結果的には決裂に終わりました。

アメリカは北朝鮮に対する経済制裁を最後まで続けるだろうとジム・ロジャーズは予測しています。

歴史的に見て中国やベトナム、キューバに対する制裁でも解除をしたのは最後の方でした。

今回の米朝首脳会談は決裂したため、北朝鮮に対する投資を直ちに考えるには早すぎるかもしれません。

実際の北朝鮮開国もまだ先の話になりそうです。

しかし2020年代を見据えた投資をする際に朝鮮半島の動向は無視できません。

まとめ

第2回米朝首脳会談は結果的には決裂してしまったため、北朝鮮の開国への道は遠のいたかもしれません。

しかしジム・ロジャーズが予測するように、今後の朝鮮半島の動向は投資家にとって無視できない重要なテーマの一つになります。

朝鮮半島が開国・南北統一されれば、韓国と北朝鮮の双方の足りない部分を補うことができ、しかも軍事費を削減できます。

そして北朝鮮の天然資源や人的資本、経済発展余地は世界中から投資資金を呼び込む十分なポテンシャルを秘めています。

2020年代の新興国投資でも朝鮮半島の動向は見逃せません。


フリーレポート配信

モトリーフールの日本進出にあたって日本の投資家、また、これから投資を始めたい方に向けて無料で「株式投資にどう臨むか -スペシャルフリーレポート-」を配信しております。

また、英国のEU離脱が差し迫る中、投資家として知っておくべき情報も無料で配信しております。「ブレグジットの混乱を乗り越えて、よりよいポートフォリオを構築しよう:5ステップの投資ガイド」こちらからご覧ください。

ツイッターやフェイスブックで最新情報を配信しております。公式ツイッターアカウント@motleyfooljp公式フェイスブックアカウントをフォローする。

最新記事