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個人向け国債を中途換金する時の計算式は?国債の税金や相続についても解説

出典:Getty Images

長期運用が望ましい個人向け国債ですが、場合によっては国債を切り崩して資産が必要になる事もあります。

そんな時に気になるのが、中途換金をすると元本割れを起こすのか、どれぐらい戻ってくるのかという事です。

そこで今回は、個人向け国債を中途換金する際の注意点について解説します。

個人向け国債の中途換金の計算式や、支払わないといけない税金の種類なども一緒に説明します。

今回の記事を読めば、個人向け国債を中途換金する時の知識が手に入り、投資への興味が深まるはずです。

個人向け国債の中途換金は購入後いつからできる?

個人向け国債を中途換金できるのは、購入してから1年以上経過してからになります。

半年に1度利子を受け取るため、2回利子を受け取ったら解約が出来ると覚えておきましょう。

ただし、特例として国債を保有している名義人が無くなった場合や、大きな災害の被害を受けた人は購入してから1年未満の国債でも解約する事は出来ます。

個人向け国債を中途換金する際の注意点

日本が発行する個人向け国債は、満期を待たずに中途解約をして、換金する事が出来ます。

その際に覚えておくべき注意点があります。

まとめてみましたので、参考にして下さい。

どのコースでも中途換金可能

個人向け国債には変動10年、固定5年、固定3年、復興応援国債など条件や満期までの期間が違ったりしていますが、どのコースでも中途換金は可能です。

換金は一部、または全額でも行える

中途換金の場合、額面に対して1万円単位から解約できます。

例えば、100万円の国債を購入していた場合、半額の50万円でも、少額の10万円でも中途換金して、残りを国債として保有し続けられます。

中途換金する時は直近2回分の利子を返却する

どのコースでも中途換金する際には、直前の2回分の利子を返却する義務があります。

これを中換金調整額と呼び、「直前2回分の税引き前利子相当額×0.79685」が額面金額から引かれます。

中途換金が出来るのは1年以上経過した場合のため、2回分の利子を既に受け取っている事になります。

その2回分の利子を返却した事になるため、中途解約をしても元本割れが起こらないとされています。

中途換金が支払われるまでの期間

中途換金が支払われるのは、申し込みをした日を含めて4営業日後となります。

ただし、中途換金を申し込んだタイミングによって異なる場合があるため、申し込みをする取扱機関に確認をとりましょう。

中途換金した際の計算式を確認しよう

中途換金した際の計算式は、

額面金額+経過利子相当額-直前2回分の税引き前利子相当額×0.79685

が基本となります。

上記にある経過利子相当額とは、利子が発生してから半年未満の期間の利子を指します。

1年間で発生する利子を365日で割り、1日当たりの利子に中途換金を申し込んだときの日数分をかけて計算します。

例えば、個人向け国債を1年4カ月で解約したとします。

その場合の計算式は、

元本+前回の利子発生から4カ月分の利子相当額-税引き前利子相当額×0.79685

となります。

中途換金の換金金額を出すには複雑な計算が必要となるため、自分で行うのは難しいです。

財務省のホームページでは、中途換金を申し込んだ場合のシミュレーションがあるため、中途換金を考えている人はこちらでシミュレーションをしてみましょう。

参照:財務省

個人向け国債にかかる税金について

利子の税金

個人向け国債では、半年に1度発生する利子に対して20.315%の税金が発生しています。

個の利子は受け取り時に源泉徴収されているため、改めて税務署の方に申告する必要はありません。

例えば、年率2%個人向け国債を100万円分購入していたなら、半年に1度発生する利息は1万円となります。

この1万円に対して約20%の税金が徴収されるため、債券保有者には8千円の利息が支払われることになります。

ただし、遺族年金を受け取る事が出来る妻や、身体障がい者手帳の交付を受け付けている方などは、国債の利子が非課税になる可能性があります。

心当たりのある方は、税務署の方に問い合わせてみましょう。

中途換金の税金

株式やFXと違い、中途解約が可能な個人向け国債は売買による利益は発生しません。

このため、途中解約をしても元本に対する利子は発生しません。

しかし、上記にある経過利子相当額は利子のため、20.315%の税金が発生します。

譲渡の税金

国債は他者への譲渡を禁止しているため、譲渡への税金は設定されていません。

ただし、生活困窮者が保有する国債を国が買い上げるという買上償還という制度があります。

この制度を利用すると、保有している国債を国に買ってもらうという形を取り、その際に一定金額が引かれます。

参照:財務省

相続の税金

個人向け国債も相続の対象になります。

その際の評価額を出す計算式は、

額面金額+経過利子相当額-直前2回分の税引き前利子相当額×0.79685

となります。

お気づきかもしれませんが、上記の式は中途解約の申し込みと同じです。

個人向け国債を相続する際、その国債は保有者がお亡くなりになった日に中途解約を申し込んだ物として扱われて相続税が発生します。

名義変更と相続税が終われば、国債は相続人の物です。

そのまま満期まで引き続き保有しても構いませんし、中途解約をしても問題ありません。

個人向け国債は長期運用を前提とした金融商品

上記で中途換金をしても元本割れを起こさないと書きましたが、一方で中途換金は大きな損を生みます。

それは、将来に渡って手に入るはずだった利息を手放す事です。

固定3年を購入した場合、利息は3年間で6回貰える計算になります。

1年が経過して中途換金すれば、2回分の利息を返却した上で、残りの4回分の利息を手に入れるチャンスを失います。

変動10年を購入すれば、利息を全部で20回受け取れますが、中途換金すれば全てを手に入れるチャンスは無くなります。

個人向け国債は、長期に渡って保有する事で最も利益を上げる金融商品です。

人生において急な出費でまとまった資産が必要になる場面はいくつかありますが、それとは別の余剰資産を使う事で国債を切り崩さない投資計画を立ててみましょう。

まとめ

以上が個人向け国債の中途換金の解説になります。

中途換金を検討する時は、財務省のホームページをチェックしたり、取扱機関と相談した上で決めましょう。

今回の記事を読んで、投資に対する理解が深まれば幸いです。

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