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中国の不動産減速が投資家にどのような影響を与えるか

モトリーフール・香港支局、2019年2月18日投稿記事より

中国政府の不動産に対する新たな制限は、ついに不動産価格の高騰に終止符を打ちました。

そのため、不動産デベロッパーと中国経済は大きな打撃を受けています。

これは、投資家にとってどのような影響を与えるでしょうか。

何億もの農村居住者が都市に引っ越してきたため、中国の不動産セクターはここ数十年で急成長しました。

その結果、北京などの第一級都市の資産価値は近年急上昇しています。

そして、多くの投機家は住宅を転売することで大きな利益を得てきました。

Numbeo(世界中の国の物価を簡単に知る事が出来るサイト)によると、北京などの大都市における「平均住宅価格対収入」の比率は、ニューヨークがわずか10倍であるのに対し、40倍を超えています(記事執筆時点)。

これは大都市に移住した多くの人々の怒りを招きました。

中国の多くの人々は、家を所有することが成功の重要な指標であると考えており、結婚の前提条件になることがよくあります。

現在、政府は、若いカップルが手頃な価格で住宅を保有することを目指しており、住宅価格の上昇を抑制しようとしています。

住宅投機の抑制

住宅価格の上昇を抑制するための政府の対策には、新しいアパートに価格の上限を設定したり、投機家による住宅の転売を制限したりすることが含まれています。

他の地方自治体は、新築住宅の価格を頭金に対応させるという施策を打ち出しました。

2017年3月、アモイは、購入から2年以内に投機家がアパートの売却を禁止するという最初の都市となりました。

その後、青島や重慶などの多数の都市が同様の禁止措置を講じました。

2019年になり、これらの制限は市場に影響を与え始めています。

チャイナ・インターナショナル・キャピタル・コーポレーション(CICC)は、今年、中国全土の不動産販売が5年ぶりに落ち込み、価格は10%下落すると予想しています。

そのため、住宅購入希望者は、価格がさらに下がるまで購入を遅らせているという状況です。

緩やかな不動産市場の成長

不動産および関連サービスは、中国のGDPの3分の1を占めています。

ですから、減速している不動産部門の影響を受けないように努力している多数の関係者がいます。

生活必需品、素材および白物家電(冷蔵庫や洗濯機などの電化製品)の企業の需要は、不動産部門に依存しています。

そのため、不動産部門の減速はこれらの他の部門にも影響を及ぼします。なお、これらの部門は中国の重要な雇用元となっています。

中国では、家を所有していることが、最高の公立学校へ入学するための前提条件となっています。

そのため、多くの中国人は一等地で家を買うためにローンを組み、生涯賃金のすべてを住宅に投資しています。

投資の観点からは、彼らは不動産投資を安全で信頼できる投資先であると考えています。

特に、中国の不安定な株式と債券市場と比較したときにはその考え方も納得できます。

しかし、不動産市場が今後横ばいということになると、すでに大規模な住宅ローンを利用している人たちにとっては、政府に対する怒りの原因となります。

地方政府は、収入の大部分を不動産デベロッパーに対する土地の売却から得ています。

土地売却やその他の不動産関連の税金は、地域によっては地方自治体収入の40%以上を占める場合もあります。

上記のようなさまざまな理由から、中国の不動産市場が完全に成長を止めることはないでしょう。

将来的に、ゆっくりとしたペースで成長するものと思われます。

今後も、北京などの第一級都市には、最も優れた企業や仕事を求めて、より多くの人々が移住し続けると思われます。

したがって、不動産需要は第一級都市で特に強くなるでしょう。


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