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バフェットがバークシャーの純利益には意味がないと考える理由

モトリーフール米国本社、2019年2月27日投稿記事より

-会計原則の変更が決算発表を無用なものにしてしまいました-

バークシャー・ハサウェイ(ティッカー:BRK-A、BRK-B、以下「バークシャー」)の2018年の通期決算について、純利益が過去数年に比べ大幅に減少したと大きく報道されています。

しかし、この減益の原因の大半は会計上の変更の影響であり、CEOのウォーレン・バフェットにとって想定の事態で、強く抗議もしています。

結局、些細な会計上の変更がバークシャーの決算発表をほぼ無意味なものにしてしまったのです。

別の尺度を使い、バークシャーの実際のパフォーマンスを正確に知ることが重要です。

バフェットの「株主への手紙」から9つの要点

大きな変化

バークシャーの純利益段階だけを見たら、バークシャーをフォローしている投資家はびっくり仰天したことでしょう。

2018年通期の純利益は40億2,000万ドルとなり、前年比91%減と大幅に低くなっていました。

これは主に第4四半期の巨額損失のためでした。

しかし、バークシャーの基調的な業績はかなり異なります。

2018年の営業利益は247億8,000万ドルで、第4四半期の営業利益は前年同期比で71%も増加しています。

バフェットは2018年通期の純利益と営業利益の乖離を以下のように説明しています。

・まず営業利益は247億8,000万ドルです。

・次に、バークシャーのクラフト・ハインツ(ティッカー:KHC)に対する持分に大きく関連して、のれんの減損処理を反映するために、営業利益を約30億ドル減額します。

・投資有価証券の売却による実現評価益28億ドル追加します。

・最後に、バークシャーの運用ポートフォリオにおける未実現評価損となる206億ドルの損失を計上すると、ほぼ純利益の数値となります。

バフェットが特に問題にしているのは最後の部分です。

新しい会計原則では、保有有価証券の四半期ごとの時価評価を義務づけているため、証券の価格変動が毎四半期の収益に反映されてしまうのです。

このため、バークシャーの四半期決算においても、保有有価証券の大きな価格変動が反映されてしまうこととなり、バフェットの長期投資戦略を損なってしまいます。

バフェットは、「GAAP(米国一般会計原則)ベースの純利益数値は、まったく激しくかつ気まぐれに上下するようになってしまった」と指摘しています。

バフェットは昨年の「株主への手紙」において、もっとあからさまに書いています。

「私はまず新しい会計原則について皆さんにお伝えしなければなりません。

(中略)今後の四半期報告や年次報告書においては、バークシャーの純利益の数値はひどく歪められてしまうため、報道関係者や投資家をミスリードする可能性があります。

(中略)新会計原則においては、実現利益や損失だけでなく、未実現利益や損失を計上しなければならないため、私は四半期ごとに皆さんに、必要な修正を説明しなければなりません。

しかし、報道は常にGAAPベースの純利益の前年比に注目するでしょう。

この結果、不必要に読者や視聴者を怖がらせたり、元気づけてしまう数値を、報道は強調することになります」

会計原則について投資家が認識すべきこと

バークシャーの2018年の四半期決算の推移が、バフェットの主張を裏付けています。

第1四半期は市場の混乱により11億ドルのGAAPベース純損失を計上しました。

その後市場が反発したため、第2四半期には120億ドルの純利益、第3四半期に185億ドルの純利益となりました。

そして、第4四半期は年末にかけて市場が大幅に下落したため、254億ドルの純損失を計上しました。

バフェットは、純利益の乱高下に終わりはないと考えますが、それでも一つのソリューションを提供しています。

それは、営業利益に注目することです。

営業利益の数値には、バークシャーのビジネスの強さが反映されており、純利益とは違って会計上のトリックの影響を受けにくくなっています。

結局、バフェットの考える投資活動は、バークシャーの全般的なパフォーマンスに長期的かつ実質的なインパクトを与えるものを指すため、それは何年にもわたる長い期間においてのみ実現されます。

ですから、四半期ごとの進捗は意味がありません。

多くの投資家にとって、バークシャーの決算発表で唯一注目することは、市場変動による純利益の落ち込みを喧伝する報道でしょう。

しかし、新会計原則による誤解を生じやすい純利益水準に関するバフェットの警告を聞くことで、投資家はバークシャーの本来の業績をよりよく理解できるでしょう。


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