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バフェットの投資戦略に関する配当投資家の誤解

モトリーフール米国本社、2019年2月25日投稿記事より

-バークシャー・ハサウェイとその配当政策に関する多くの混乱-

ウォーレン・バフェットはすでに伝説的な投資家ですが、それでもその知恵を投資家の方々と共有することを決して嫌がりません。

しかし、一部の投資家はバフェットのやり方に異議を唱えています。

バフェットの会社であるバークシャー・ハサウェイ(ティッカー:BRK-A、BRK-B、以下「バークシャー」)の長期にわたる成功にもかかわらず、一部の投資家には不満がありました。

バフェットは投資対象企業からの配当を享受しているのに、なぜバークシャーの株主は配当を受け取れないのか、と。

実際、バフェットは、株主に十分な配当を出す会社の株に投資していますが、バフェット自身はバークシャーに配当を出させたことは一度もありませんでした。

そしてバフェットが今年の「株主への手紙」で説明していたように、彼が選好するのは、定期的に配当を出す以上のことをやる配当株です。

つまり、配当支払いに加えて、巧みな投資により大きなリターンを実現する配当株で、長期的に良好なリターンをあげてきた傘下の保険大手がそうです。

バークシャーにとって配当が重要な理由

バークシャーは、保有株式から巨額の配当収入を得ています。2018年の受取配当金は38億ドルで、バフェットによれば2019年の受取配当金はさらに膨らむ見込みです。

これまでバフェットは、なぜ配当株が好きなのかを常に説明してきました。

バフェットは、配当として受け取った現金を、自身が考える最適な投資先に投じてきました。

配当株への再投資は一つの選択肢ですが、バフェットは、より良好なリターンが望める投資先を選ぶこともあります。

コインの裏表

しかし、バフェットは配当を出す会社に投資をしているわけではありません。バフェットの見解によれば、主要投資先については、多くのお金を内部留保として維持している方が遙かに重要なのです。

最近の「株主への手紙」でバフェットは、バークシャーの主要投資先トップ5の詳細を公表しています。内容は以下の通りです。

株式 バークシャーの保有比率 バークシャーが受け取る配当 内部留保におけるバークシャーのシェア
アメリカン・エキスプレス(ティッカー:AXP) 17.9% 2億3,700万ドル 9億9,700万ドル
アップル(ティッカー:AAPL) 5.4% 7億4,500万ドル 25億ドル
バンク・オブ・アメリカ(ティッカー:BAC) 9.5% 5億5,100万ドル 21億ドル
コカ・コーラ(ティッカー:KO) 9.4% 6億2,400万ドル -2,100万ドル
ウェルズ・ファーゴ(ティッカー:WFC) 9.8% 8億900万ドル 12.6億ドル

出典:バークシャー・ハサウェイ2018年決算「株主への手紙」

このトップ5社からバークシャーが受け取る配当金の総額は29億7,000万ドルですが、内部留保総額はこの2倍以上の68億4,000万ドルになります。

配当よりも内部留保の方が価値が高い理由

バフェットは、以下の2つの理由からトップ5銘柄の内部留保を高く評価しています。

第一に、長期的には、内部留保がバークシャーのトータルリターンの大部分を生み出してきました。

全てのトップ5企業は、再投資された資本の価値以上のキャピタルゲインを生み出しています。

第二に、バフェットが好むのは、そういった企業は内部留保を使って自社株買いを行うのです。

それによって、バークシャーは株を1株も買い増さなくても持ち株比率が上昇するわけです。

バフェットによれば、8年前にはアメリカン・エキスプレスに対するバークシャーの持ち株比率は12.6%に過ぎませんでしたが、幾度かの自社株買いにより、その比率は5パーセントポイント以上上昇しました。

バフェットのように、素晴らしい企業に対して大きな持ち株比率を追求する投資家であれば、自社株買いがそれを助けてくれます。

そして、現在のような投資環境であれば、配当もあり、自社株買いもあるのです。

バークシャーに配当を期待しない

バフェットは手紙の中で、将来的にはバークシャー自体が自社株買いを増やす可能性に言及しています。

自社株買いによって、株主は税金を払っても株式を売るかどうかの選択肢が与えられます。

バークシャーは、株主に資本を戻す方法として、配当を支払うよりも自社株買いを追求していくとみられます。

配当投資家にとっては必ずしも喜ばしいことではありませんが、バフェットの考え方は一貫しています。

彼は、十分な内部留保を維持しつつ配当を出せるような、現金を十分に創出できる株式を真に好むのです。

バークシャー・ハサウェイは2019年に配当を出すのか?配当に関するバフェットの考え方を解説


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