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今後アマゾンを脅かすかもしれない新興EC銘柄3選

出典:Getty Images

パンデミック下では、外出できない人々の巣篭もり需要に応える形でECに大きな注目が集まりました。

EC企業としては、GAFAMの一角を担う米国の超大手IT企業であるアマゾン(NASDAQ:AMZN)が第一に挙げられます。

現在、AWSなどのクラウド事業なども積極的に進めている同社ですが、その事業の中心はやはり世界一と言っても過言ではないと言える同名のネット通販サイトであるアマゾンです。

他のネット通販サービス同様にアマゾンも昨年の巣篭もり需要の追い風を受けて順調に売り上げを伸ばし、同社株価もコロナショックから約半年で1.5倍までに急成長を遂げました。

しかし、パンデミック下で他のEC企業が成長し、また、これまでECに力を入れていなかった企業が積極的にECを取り入れる中で“アマゾン離れ”が密かにささやかれつつあります。

アマゾン離れの原因として、第一にはパンデミック下で他のEC企業・サービスが一気に拡大したことが挙げられるでしょう。

アメリカでは、パンデミックが始まった数週間で、小売業全体に占めるEC売上高の割合が16%から28%へと短期間で2倍近くまで上昇しました。

これに伴って、本記事で紹介するような新興EC企業が伸びてきたほか、既存の各企業及びブランドがパンデミック以前から進められていたD2Cサービスの拡大を加速したと考えられます。

D2CとはDirect to Consumerの略称であり、平たくいえば、企業が小売店などを挟まずに自社の商品を消費者と直接やり取りすることを言います。

D2Cのメリットとして、小売店などの仲介業者を挟まないために販売価格を下げることが可能になるほか、企業と直接やり取りすることで顧客ロイヤリティが高くなるためにリピート率が上がるなどの影響が挙げられます。

また、企業としては消費者と直接やり取りすることで顧客データの収集が容易となりマーケティングにも繋がることから、今後ますます拡大していくことが予想されています。

この流れはパンデミック以前から進みつつありました。

実際の例としては、世界的なスポーツブランドのナイキや世界的キャラクターブランドのディズニーなどがパンデミック以前にアマゾンから撤退し、自社のオンラインショップでの取扱いを拡大しています。

パンデミックでEC市場が活性化したことで、各ブランド・企業がD2Cの取り組みを加速させたと考えることができます。

また、アマゾンと同様のネット通販を行う企業でも、翌日配送などは当たり前となっています。

加えて、多くの通販サービスではアマゾン以上の高いポイント還元や割引サービスなどを打ち出しており、アマゾン独自の強みがどんどんと失われつつあると言えるのではないでしょうか。

第二の原因としては、アマゾン自身のサービス低下が挙げられます。

一概にアマゾンが悪いというわけではありませんが、アマゾン出品者の質の低下などが度々批判の対象となっています。

業界トップの取扱商品数はいまだにアマゾンの大きな強みと言えますが、現在のアマゾンはあまりに大きなプラットフォームとなりすぎたせいで、偽のブランドや類似の製品などが溢れています。

そのために、利用者が本当に欲しい商品を見つけることが困難といえます。

その点、小・中規模のサービスだとある意味簡単に欲しい商品にたどり着くことができるため、そちらをありがたがる利用者も少なくないと考えられます。

以上のように、パンデミック下で力を見せつけたアマゾンですが、EC市場におけるアマゾン一強の時代は終わりつつあるといえます。

その中で、他の多くのEC銘柄を調べておく価値は高いといえそうです。

そこで、本記事では、今後に期待されるEC銘柄を3つ紹介します。

ショッピファイ

ショッピファイ(NYSE:SHOP)はカナダのECプラットフォームの提供会社です。

同社は中小企業向けECプラットフォームの開発及び提供を行なっており、企業はサブスクリプション形式の利用料を払うことで同社のプラットフォームを使用することができます。

2019年ごろからの成長が著しく、パンデミック下で急上昇したことでテンバガー銘柄の仲間入りを果たし、現在では上場当時から約50倍にまで成長を遂げています。

同社の強みとしては、ECプラットフォーム提供会社の先駆け的存在であることです。

現在、同様のサービスを展開する企業は少なくありませんが、同社の後追い企業という印象が残ります。

やはり、先行企業としての優位は大きいといえます。

また、サブスクリプション方式で安定した収入が望めることから、キャッシュフローの安定化が狙えるため優れたビジネスモデルと言えるのではないでしょうか。

同社の収益源としては、このサブスクリプション形式のプラットフォーム利用料のほかに決済ごとの手数料が挙げられます。

実際の同社の決算情報を見てみると、こちらの手数料も堅調に推移していることが読み取れます。

そのため、EC市場の拡大に伴って今後も安定した成長が期待できると思われます。

ビッグ・コマース

ビッグ・コマース(NASDAQ:BIGC)は昨年夏に上場したばかりの新しいEC企業です。

アメリカを拠点に、ショッピファイと同様のECプラットフォーム提供サービスを展開しています。

同社のサービスは、基本的にはショッピファイと変わりませんし、サービス内容や提供価格で見ても大きな違いはありません。

そのため、投資家から見てショッピファイの方が魅力的に写ったと考えられ、上場以降、株価は冴えない動きを続けています。

そのような状況にもかかわらず同社を紹介した理由としては、先日、同社とアマゾンとの提携が発表されたことです。

提携内容としては、同社プラットフォームの利用企業がアマゾンの商品保管・販売網をアマゾンへの出品なしに利用できるというものです。

ECプラットフォームの提供から商品の管理・配送までを同社だけで賄えるというのはユーザーにとって大きな魅力になり得ます。

そして、これはショッピファイにもない大きな利点であり、ショッピファイからの差別化を図ることができると考えられます。

同社は、株価には全く反映されていないものの、ショッピファイの一番の対抗相手として評されています。

そのため、今回の提携は両社の対立構造を考える上で大きな一手になりうるのではないでしょうか。

また、ショッピファイが全世界でサービスを開始しているのに対し、同社にはまだサービス拡大の余地があります。

今後対応地域が増えていく中で、同社が選ばれるようになる日も近いかもしれません。

ファー・フェッチ

ファー・フェッチ(NYSE:FTCH)はイギリスのECサイト運営会社です。

同社は高級ファッションブランド中心に取り扱っており、取扱ブランドの約4分の1がハイブランドとなっています。

アマゾンの利用を拒否したルイ・ヴィトンなども提携企業に名前を連ねており、高級ブランドからの高い信頼が読み取れます。

同社は、オンライン販売だけでなく、実店舗と提携した顧客情報管理サービスの展開も視野に入れています。シャネルなど大手ブランドとの協力のもと、未来型の購買空間の設計を始めています。

同社の魅力としては、やはり高級ブランドの取り扱いに特化していることが挙げられます。

高級百貨店のECサービスなどもありますが、完全にブランドに特化したECとしてすでに各ブランドからの信頼や独自性を持っていることは評価できるのではないでしょうか。

一方で、目下の課題としては、パンデミックで業績を伸ばしてはいるものの、今後の人々の高級品への支出の減少は避けられないという点です。

パンデミック化では、給付金などで財布の紐が緩んだ人々が高級品などにも手を出しましたが、経済が回復していき給付金などの手当がなくなる中で、中期的には高級品への支出は減少傾向になっていくことが予想されています。

また、業績に関しては、決算は好調ですが収益化などにはやや課題が残っているように思えます。

高級ブランド品は常に一定の需要が見込まれていますが、ネット上で購入するのを躊躇う方も多いと考えられるため、爆発的に成長するのは困難かもしれません。

今後、未来型店舗の展開など実店舗との提携を強化していくことが明らかですので、そこに成長の機会がありそうです。

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