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【米国株動向】株式市場の下落局面で投資する価値のある3銘柄

出典:Getty Images

モトリーフール米国本社、2021912日投稿記事より

株式市場には数多くの浮き沈みがあり、過去3年間だけでも2つの大きな調整局面がありました。

2018年9月20日から12月24日の間には、米中貿易戦争への懸念からS&P500指数は20%下落し、2020年2月19日から2020年3月23日の間には、新型コロナウイルスのパンデミックのリスクが株式市場に波及したことで、同指数は34%下落しました。

次の下落局面がいつどのように起こるのかは分かりませんが、ステパン(NYSE:SCL)、フェデックス(NYSE:FDX)、イリノイ・ツール・ワークス(NYSE:ITW)の3銘柄は市場が悪化に転じた際に投資する価値のある銘柄です。

景気後退に強い化学品銘柄

ステパンは農業、油田、建設、洗剤メーカーなど様々な産業向けに化学品を製造、供給しており、世界中に広がる顧客基盤は景気後退期でも同社製品への需要を下支えしています。

金融危機を例にとると、2007年12月から2009年6月までの間に、S&P500指数は38%下落した一方で、ステパン株は45%上昇しました。

金融危機のみならず、1932年の創業以来、同社株はいくつもの上昇と下落に直面してきましたが、依然として強靭さを保っています。

特に過去53年間は一貫して増配を続け、「配当王(50年以上にわたり増配を続けている銘柄)」へと昇格しました。

さらに、財務の健全性の面でも、過去5年間の配当性向は平均で21.2%と四半期配当を容易にカバーしています。

景気が悪化した場合でも、ステパンは逆境に耐える体制を整えています。

保守的なレバレッジ運営もその一例で、2021年第2四半期末のEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)有利子負債倍率は0.6倍でした。

景気後退時に外食や不要不急の買い物を控えることはあるかもしれませんが、シャンプーや洗剤の購入を控えることは考えにくいでしょう。

これは、いかなる経済の状況下でも、日常生活の中でステパンの化学製品が重要であることを意味しています。

長期で保有したい輸送銘柄

過去3カ月間でS&P500指数が8%上昇するなか、物流サービス大手のフェデックス株は13%下落しました(執筆時点)。

下落の背景には、同社が2022年度売上高を前年比7%増、調整前利益を同8%増と予想しており、この数値が昨年に比べて弱く見えていることがあります。

しかし長期的な視点で見ると、フェデックスの事業は最高潮ともいえます。

同社はFedEX Ground(陸上輸送部門)事業で輸送ルートを拡大し、eコマースに注力し、また休日配達に乗り出していますが、その間ずっと高水準の収益性を維持しています。

FedEX Groundの2021年度(2020年6月-2021年5月)の1日あたり平均貨物取扱量は2018年度に比べて約50%増加し、FedEX Express(貨物航空サービス)やFedEX Freight(小口貨物サービス)での成長ペースを上回ります。

全社の総貨物取扱量に占めるFedEX Groundの割合は2018年度には57.8%でしたが、2021年度には64.4%にまで上昇しました。

FedEX Groundの営業利益率(売上高に対する営業利益の比率)はFedEX ExpressやFedEX Freightに比べて高いため、Groundの貨物取扱量が上昇したことは同社全体の収益性向上につながります。

営業利益率 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度
FedEX Express 6.7% 2.8% 5.9% 5.8%
FedEX Ground 10.5% 8.8% 13.2% 13.8%
FedEX Freight 12.9% 8.2% 8.2% 7.2%

出所:フェデックス

同社の株価収益率(PER)は13.7倍で配当利回りは1.1%であり(執筆時点)、株価下落時の投資に適したバリュー銘柄です。

企業哲学を忠実に遂行する

イリノイ・ツール・ワークスは素晴らしい経営陣を持つ工業製品メーカーです。

2012年にスコット・サンティ氏が最高経営責任者(CEO)に就任して以来、利益率が上昇し、それによりEPS(1株あたり利益)は大きく上昇、株価は過去10年間で390%上昇しました。

この背景には、同社の80/20原則、つまり収益の80%を生み出す20%の顧客向けに事業と製品を集中する、という戦略イニシアチブがあります。

シンプルな企業哲学ですが、投資家に充分すぎるリターンを生みだしています。

また、サンティCEOは、パンデミックによる需要の急減に対して雇用を削減するのではなく、各部門のリーダーにコロナ後の回復と長期的な成長に向けて計画を練るよう伝えました。

こうしたアプローチは2021年に景気が戻り奏功しました。同銘柄は割安とは言えませんが、一般的な株式市場の停滞局面では検討に値するでしょう。

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今年に入り、ナスダックを中心に市場が乱高下する局面がありました。基本的には余裕資金で優良銘柄を長期保有するスタンスが有効ですが、一時的でも大きく資産を減らすことはどうしても避けたい投資家もいることでしょう。今後の市場の下落局面でも、値持ちがよさを期待できる米国株3銘柄を紹介します。

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Daniel Foelberは、記事で言及されている株式を保有していません。元記事の筆者Lee Samahaは、記事で言及されている株式を保有していません。元記事の筆者Scott Levineは、記事で言及されている株式を保有していません。モトリーフール米国本社は、フェデックス株を保有し、推奨しています。
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