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米国コロナ銘柄(ヘルスケア)の最新業績:イーライリリーとアムジェン

出典:Getty Images

新型コロナウイルスのパンデミックはまだ進行中であり、少なくとも今年中に収束する感じではなさそうです。

その理由として、デルタやミューなどの様々なコロナ変異株の出現やコロナワクチンの効果が意外にも短いことが示されていることなどが挙げられます。

これらのことから、ヘルスケア企業の市場での重要性はまだ続きそうです。

各国のパンデミックの状況やコロナ対策を見る限りでは、コロナワクチンやコロナ治療薬、ロックダウンなどを組み合わせることがパンデミック収束に重要のようです。

したがって、ヘルスケア銘柄を見る際は、コロナワクチンを提供・開発している企業だけでなく、コロナ治療薬の提供・開発を行なっている企業にも注目するべきです。

コロナ治療薬はコロナワクチンほど強力なツールではありませんが、入院期間を短くしてくれることなどを期待できるので、結果として医療システムの崩壊を防止することができます。

この記事では、コロナ治療薬の開発もしくは提供を行なっている、米国の大手製薬企業イーライリリー(NYSE:LLY)とアムジェン(NASDAQ:AMGN)のコロナ治療薬開発・提供の最新情報や最新業績について解説していきます。

コロナ治療薬の提供で好調なイーライリリー

最初にイーライリリーの最新情報や最新業績を解説していきます。

イーライリリーはコロナ治療薬を提供

イーライリリーは、複数のモノクローナル抗体治療薬の開発に成功し、提供を続けています。

1種類でも効果がありますが、2種類を混ぜて投薬するとさらに大きな効果が見られるようであり、それらの使用方法で認可が得られています。

コロナワクチンを接種していてもコロナに感染する可能性は十分にある一方で、そもそもコロナワクチンを接種できない人々がいます。

また、特に早い段階でコロナ治療薬を投与すれば、重症化を防げる可能性が高まり、結果として医療システムの逼迫を防止することができます。

以上のことから、コロナ治療薬もパンデミック収束に非常に重要なツールと言えます。

Eli Lilly(イーライリリー)とは

イーライリリーは、米国の大手製薬企業であり、同社が得意とする疾患領域は糖尿病です。

やはり、同社の売り上げの多くは糖尿病関連の製品で占められています。

それ以外には、がん、免疫疾患の治療薬の開発・販売も手がけています。

新型コロナウイルスのパンデミックにおいては、先述したコロナ治療薬の開発と販売を行い、結果として同社の業績は大きく伸びています。

イーライリリーの業績は良好

イーライリリーの2021年第2 四半期(Q2)の決算報告書は今年の8月3日に発表されました。

ここでは、2021年Q1の業績と合わせた今年上半期(H1)の業績で見ていきます。

具体的な数字や原因は以下の通りです。

  • 売上高:19%増加(2021年H1: 135.4億ドル、2020年H1: 113.5億ドル)
  • 純利益:4%減少(2021年H1: 27.4億ドル、2020年H1: 28.6億ドル)

同社のコロナ治療薬の売り上げが引き続き伸びており、この売り上げが全体の売り上げ大幅増に貢献しました。

コロナ治療薬あるいはそれに関連した売り上げを除いても売上高は12%増(2021年Q2)となりました。

また、研究開発コストの上昇により純利益は微減となりました。

これは同社の研究開発への投資なので、心配する必要はなく、むしろ長期的にはプラスとなるかもしれません。

アムジェンの最新業績や最新情報

次に、アムジェンの最新業績やコロナ対応について解説していきます。

アムジェンのコロナ治療薬開発は停止中

アムジェンは炎症性疾患の治療薬であるオテズラを提供しており、これは新型コロナウイルス感染症の治療薬として利用できる可能性が示され、臨床試験の段階にあります。

しかし、現在はその臨床試験は停止されています。

その理由はまだ公表されていないようです。

一方で、同社は他社のコロナ治療薬の提供に関して、イーライリリーなどと提携しています。

アムジェンとは

アムジェンは米国の大手製薬企業です。

英語表記ではAMGENであり、Applied Molecular Genetics(応用分子遺伝学)の略です。

同社の注目疾患領域はがんや感染症、免疫疾患などです。

特にがんの治療薬に注力しており、この分野は患者数が多い、つまりマーケットが大きいので合理的です。

同社の売上で多くを占めるのは、リウマチと骨粗しょう症の治療薬です。

アムジェンの業績は特に問題なし

アムジェンの2021年第2 四半期(Q2)の決算報告書は、今年の8月3日に発表されました。

同様に、アムジェンの業績についても今年上半期(H1)の業績で見ていきます。

具体的な数字や原因は以下の通りです。

  • 売上高:0.48%減少(2021年H1: 124.2億ドル、2020年H1: 123.6億ドル)
  • 純利益:41%減少(2021年H1: 21.1億ドル、2020年H1: 36.2億ドル)

前年同期比では、売上高は微減でありほとんど変化はありません。

骨粗鬆症の治療薬などの売り上げが大きく貢献しました。

一方で、純利益は大幅に減少しました。

製薬企業であるFive Prime Therapeuticsの企業買収のプロセスがまだ進行中であり、そのために純利益は大幅減となりました。

この製薬企業は、がんや免疫疾患の治療薬開発を得意としています。

今後の見通し

イーライリリーとアムジェンの最新情報や最新業績について解説しました。

両社ともコロナショックから回復しつつあり、業績は順調です。

アムジェンの純利益は大幅に減少しましたが、買収によるものなので一時的なものでしょう。

さらに、同社は別の企業であるTeneobioの買収を今年の7月末に発表しました。

今後、新たなビジネス展開が見られるかもしれません。

したがって、株投資においてはアムジェン銘柄についてもう少し様子見をした方が良いと思われます。

一方で、コロナ治療薬の開発に成功したイーライリリーの業績は大きく成長しています。

加えて、イーライリリーの株価も右肩上がりとなっています。

コロナが収束すれば同社の株価は下がっていく可能性がありますが、同社の業績はコロナ関連以外の売上も好調なので、それほど酷い状態にはならないと考えられます。

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