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業績の上方修正・下方修正とは?発表が株価に与える影響についても解説

出典:Getty Images

業績の上方修正や下方修正は、株価が変動する要因となるため、注目度の高いニュースです。

しかし、発表が無い企業は業績が変わらないという訳ではありません。

そこで今回は、業績の上方修正・下方修正について解説します。

上方修正・下方修正が発表されるタイミングや株価に与える影響についても合わせて解説します。

上方修正・下方修正とは?

上方修正や下方修正は、主に決算において以前掲げた企業の業績が従来予想と異なる結果になると見込まれるときに発表されます。

そもそも、企業は一定期間(四半期や年度)の経営成績や財政状態を決算という形で発表します。

この決算において、企業は次期の売上や利益について、従来の業績の推移に基づいて、おおよその予想を出します。

しかし、実際の業績は必ず予想通りになるとは限らず、業績予想と異なると判明した場合に、上方修正・下方修正として開示します。

  • 上方修正…業績予想を大きく上回る
  • 下方修正…業績予想を大きく下回る

ポイントは、上方修正や下方修正は業績予想と実際の業績が異なると企業が判断した時に必ず発表されることです。

上方修正・下方修正のルール

企業は本決算発表時に次期の業績予想を公表します。

この業績予想と実際の業績に一定の割合以上の差が生じたときに上方修正・下方修正を発表することが、証券取引所のルールとして義務付けられています。

業績予想と実際の業績が下記の割合で異なる場合、上方修正・下方修正は発表されます。

  • 売上高…±10%以上
  • 営業利益…±30%以上
  • 経常利益…±30%以上
  • 当期純利益…±30%以上

例えば、次期売上高が10億円と業績予想した場合、実際の売上高が13億円以上、あるいは7億円以下になると判断した場合は、上方修正・下方修正が必要になります。

なお、上方修正・下方修正は、上記の業績のいずれかの項目で一定以上の割合で異なる場合に発表されます。

仮に、売上高が±10%以内であっても、営業利益が±30%以上だった場合、営業利益の上方修正・下方修正の発表をしなければなりません。

ただし、業績予想と実際の業績の差が上記の割合以下の場合、公表義務はありません。

上方修正・下方修正が発表されるタイミング

取引所のルールとしては、開示基準に該当した場合は直ちにその内容を開示するとなっています。

しかし、業績は一週間後、一ヵ月後にどうなっているのか分からないため、業績予想と実際の業績の差が開示基準に達すると確定する判断は企業に委ねられています。

そのため、上方修正・下方修正の発表のタイミングは次のどちらかに当てはまります。

  • 四半期決算
  • 適時開示

それぞれ順番に解説します。

四半期決算

上方修正・下方修正の発表は四半期決算ごとに行われることが多いです。

例えば、3月期決算で次期年間決算の業績予想を発表した企業は、四半期決算ごとに3月期決算で発表した業績予想に対して上方修正・下方修正を加えていきます。

つまり、3月期決算で発表した次期の業績予想に対して、時間経過とともに最新の情報がアップデートされています。

最新の業績予想が信頼できる業績予想であると同時に、どの程度上方修正されたのか、下方修正されたのかで事業の好調、不調を推測することができます。

適時開示

取引所のルールとして、開示基準に達した場合、企業は速やかに上方修正・下方修正を発表する義務があります。

そのため、四半期決算以外のタイミングでも上方修正・下方修正を発表することはあります。

ただし、上方修正が決算発表よりも少し早いタイミングで発表されることが多いのに対して、下方修正は決算発表と同時に行われることが多いです。

上方修正が株価に与える影響

上方修正は株価が上昇する要因になります。

なぜなら、株価は企業の将来の利益を予想して変動するので、業績予想よりも実際の業績が上昇するという発表は株式の需要を増やす要因となるからです。

そのため、企業は株価に良い影響をもたらそうと四半期決算前に上方修正を発表することがあります。

ただし、すべての上方修正が株価の上昇要因になるとは限りません。

投資家が上方修正をあらかじめ予想して織り込んでいると、株価上昇のきっかけにはなりません。

また、投資家の期待よりも上方修正の割合が少ないと、逆に株価が下がるきっかけになる可能性があります。

下方修正が株価に与える影響

下方修正は株価が下落する要因になります。

なぜなら、業績予想よりも実際の業績が下落するという発表は投資家の供給を増やす要因となり、売り圧力が強まるからです。

そのため、上方修正と違い、企業は下方修正を四半期決算と同時に発表することで市場への影響を少なくしようとします。

また、業績不振から下方修正が続くと予想された場合、まずは現時点で考えられる最も良い数字を下方修正として発表し、その後さらに業績が悪化した場合に再度下方修正を出すというケースもあります。

一方で、投資家が下方修正を織り込み済みの場合は、下方修正が発表されても株価の下落が少ないという場合もあります。

まとめ

企業は決算で発表した業績予想と実際の業績が一定の割合で異なると判断した時は、上方修正・下方修正を発表する義務があります。

上方修正・下方修正は株価に影響を及ぼすニュースです。

しかし、企業分析や業界分析を行っておくと、上方修正・下方修正を織り込んで株式の売買が可能になります。

自分なりに企業の上方修正・下方修正を予想するということをやってみましょう。

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