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「ピンタレスト」の今後の動向は?下げた後こそ株価を追う価値もあり

出典:Getty Images

写真共有SNSのピンタレスト(NYSE:PINS)が2021年7月末の決算で下げました。

決算の売上高ではコンセンサスを上回ったにも関わらず、時間外の取引で20%近くの下落で8月に入ってからの株価も上値が重い展開です。

日本でもサービスを展開しており、情報感度の高いデザイナーにはよく知られたサービスです。

TwitterやInstagramなどに続いて今後、メジャーなSNSプラットフォームになるのではないかと一部の投資家から期待されていました。

株価を見ると上値が重い展開ですが、ピンタレストは投資先としては、もう注目に値しない銘柄なのでしょうか。

ピンタレストの今後についてどう対応していけばよいか考えていきましょう。

ビジネスモデル

ピンタレストはユーザーの視点から見ると、沢山写真が並んでいるプラットフォームです。

例えば、海外旅行でいきたい国や都市の名前を検索してみると、その国の街並みの写真が沢山並んできます。

画像を見ているだけで「ここに行ってみたい」と思えてきます。

ファッション関連のキーワードならモデルや服の写真が並び、「この服を買いたい」と思えてきます。

沢山の画像が並んでユーザーのインスピーレーションが刺激される仕組みになっています。

ピンタレストはユーザーのことを「ピンナー」と表現しています。

一方、広告主の視点からみるとピンタレストに集まっているユーザーは「ここに行ってみたい」、「この服を買いたい」といった、これから何かアクションを起こそうとしている人達で商品やサービスを売りやすい母集団ということになります。

ピンタレストのビジネスモデルは広告収入がメインです。

広告とピンナーを写真共有プラットフォームでマッチングさせて、広告収入を得るのがピンタレストのビジネスモデルです。

ピンタレストの広告はブランディングを目標にした認知と印象を狙った広告、購買やサービス申込みなどの具体的なアクションを目標にしたパフォーマンス広告に分かれています。

売上の3分の2はパフォーマンス広告です。

ピンタレストの特徴

Googleの画像検索とピンタレストで何が違うのだろうと疑問に感じた方もいるかもしれません。

ピンタレストの特徴は、機械学習によって検索で出てくる画像がパーソナライズされる点にあります。

広告主の観点からいくと、狙ったターゲットに広告を打ち出しやすいメリットがあります。

また、ピンタレストのユーザー層は家計を握る若い世代の女性が中心です。

これから何かを買おうとする購買意欲の高い母集団に、きめ細いターゲティングができるのは広告主にとって魅力的です。

またFacebookやInstagramは起こったことを振り返るSNS、Twitterは、リアルタイムで今起きていることをシェアするSNS、ピンタレストはこれから起きることに焦点を当てるSNSだという見方もあります。

投資先としてピンタレストを考える際は、他のSNSとの違いから成長ストーリーを考えてみるのもよいでしょう。

2021年7月末決算以来、株価が約30%下げた理由

ピンタレストは2021年7月末の決済以来、約3割も高値から値を下げています。

実は売上自体は市場のコンセンサス5.62億ドルを上回る6.13億ドルでした。

売られた理由はMAU(月当たりのアクティブユーザー数)が伸び悩んでいたことを、市場がネガティブに評価したからです。

4.84億人の予想が4.54億人と下回りました。

またアフターコロナの時代を見据えて在宅でピンタレストを眺めるユーザーが今後減るのではないかという懸念も市場では広まりました。

MAUの絶対数はピンタレストのようなサービスでは成長するのに欠かせません。

購買意欲の高いユーザーを多数抱えることがピンタレストの成長エンジンです。

決算自体が問題なくても人が離れていくようなら、今後の成長は期待できないと多くの投資家が考えた結果がピンタレストの下げにつながったのでしょう。

ファンダメンタルズ

ピンタレストのファンダメンタルズは、高値から3割も下落するほどひどいのでしょうか。

バランスシートを調べてみると、流動性比率(Current Assets/Current Liabilities)、自己資本比率(Total Equity/Total Assets)などで不安な点は見あたりません。

流動性比率は1,000%を超え(120%を超えていればよい)、自己資本比率も85%を超えています。(50%あればかなり安全です)

売上高自体は毎年、右肩上がりで増えています。

一方、営業利益は赤字が続いています。

事業拡大のための投資に力を入れているため、黒字化はまだできていません。

どちらかと言えば、今後の成長や期待によって買われていた銘柄です。

今後の展開次第では株価が上向きになる可能性もある

ピンタレストはMAU(月あたりアクティブユーザー数)の鈍化で売られ、上値の重い展開が続いています。

一方、パンデミックによる去年の急激なMAUの伸びの反動と捉え、長い目で見れば、まだ成長段階の途中だという見方もできます。

またピンタレストの現在の売上の9割は米国内からというのも注目です。

例えば、Twitterの売上は米国以外の国が約半分です。

オンラインで画像中心の世界展開しやすいピンタレストですから、米国外の市場ではまだまだ伸びしろがあります。

日本でもピンタレストはFacebookやInstagram、Twitterほどの知名度はなく、広告を出す先としては、まだそこまで注目されてはいません。

つまり海外市場でうまく展開できれば、まだまだ成長余地を残しているとも考えられます。

下げている今だからこそ、ピンタレストの株価を追う価値がある

ピンタレストはMAUの鈍化で株価の上値が重い状況が続いています。

少なくとも上値の重い今、ピンタレストを急いで買う理由はありません。

しかし、パンデミックの特需による割高感から一度あく抜けして、今後の海外市場への展開がうまくいけば、息を吹き返していく展開も考えられます。

今回の下げ以降ピンタレストがどのような新展開と決算を今後出してくるのかをしっかり追っていくことで、新しい買い局面が来たら対応できます。

ピンタレストはここからが正念場です。

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