The Motley Fool

【注目株決算】アリババ・グループの最新決算情報と今後の株価の推移

出典:Getty Images

アリババ (NYSE:BABA)は中国に本社を置く、電子商取引・ITサービス持株会社です。

主な事業としては、子会社を通じて企業間電子商取引事業を展開しており、オンラインショッピングサイトである「タオバオ」、小売業者向けプラットフォーム「Tフォーム」、共同購入サイトの「ジュファサン」などを運営しています。

またクラウド関連の事業も展開しています。

主な競合企業としてはテンセントが挙げられます。

本記事ではアリババの最新決算である2022年第1四半期決算の情報と今後の株価の推移について見ていきます。

決算発表前における株価等のデータ

決算発表前日である8/2の始値は196.27ドル、終値は200.09ドルとなっていました。

同社の株価は2016年頃から2018年頃まで上昇し続けた後は、上昇・下落を繰り返しながら緩やかに上昇していました。

コロナショックが発生した2020年2月中旬頃は220ドル前後で推移していましたが、3月末には170ドル前後まで下落しています。

6月頃にはコロナショック以前の株価にまで回復しており、その後も同社株価は10月末頃までは順調に上昇を続けていました。

しかし11月初頭に同社傘下のフィンテック企業であるアント・グループによる史上最大規模のIPOが中止を余儀なくされてからは、同社株価も軟調な推移をしています。

その後も独占禁止法違反の判決を受けて、多額の罰金を科されたことや、中国当局による規制の拡大などを背景に、現在に至るまで軟調な推移を続けています。

そのため、現在の同社株価は昨年10月末のピーク時からすでに約3分の2まで落ち込んでいます。

執筆時時点での同社時価総額は5,365.14億ドルとなっています。

同社は株式配当を実施していないため、株式配当実績については割愛します。

最新決算情報について

概要

2022年第1四半期決算の概要は以下の通りです。

  • 売上高…318.65億ドル(前年同期比34%増)
  • 営業利益…47.78億ドル(前年同期比11%減)
  • 普通株主に帰属する純利益…69.91億ドル(前年同期比8%減)
  • 希薄化後EPS…0.32ドル(前年同期比6%減)

アナリストらによる同社業績の事前予想では、売上高が2,091.6億人民元、non-GAAPベースのEPSが14.37人民元となっていました。

同社の実際の業績では、売上高が2,057.40億人民元、non-GAAPベースのEPSが16.60人民元となっています。

同社は売上高ではアナリストらによる事前予想を下回っていますが、non-GAAPベースのEPSでは上回っています。

同社CEOが決算短信で発表したコメントは以下の通りです。

アリババは健全な業績となった第1四半期とともに、2022会計年度をスタートしました。

アリババ・エコシステムにおける世界の年間アクティブユーザー数は、第1四半期までに11億8,000万人となり、昨年度第4四半期までの1年間から4,500万人の増加となりました。

この中には、中国国内の9億1,200万人のユーザーも含まれています。

当社は20年以上にわたる成長の中で、消費者向けインターネットと産業用インターネットの両方にまたがる企業に成長し、複数のエンジンが長期的な成長を牽引しています。

私たちは、中国経済の成長とアリババの長期的な価値創造を信じており、次のように取り組んでいきます。

消費者の体験を向上させ、企業のお客様がデジタルトランスフォーメーションを成功させるために、当社の技術的優位性を引き続き強化していきます。

詳細

セグメント別における売上高及び営業利益の概要は以下の通りです。

  • コア・コマース事業…279.16億ドル(前年同期比35%増)
  • クラウドコンピューティング事業…24.86億ドル(前年同期比29%増)
  • デジタルメディア・エンターテインメント事業…12.50億ドル(前年同期比15%増)
  • イノベーション事業及びその他事業…2.13億ドル(前年同期比37%増)

同社の中核事業であるコア・コマース事業について、第1四半期には、同社の中国小売市場におけるモバイル月刊アクティブユーザー数は9億3,900万人となり、前四半期比で1,400万人の純増となっています。

消費者の多様なニーズに応えるために製品ラインナップを充実させることで、中国国内の低開発地域における普及率の増加につながっています。

中国トップのシェアを誇る同社のオンラインモールサービスのタオバオでは、第1四半期までの過去1年間で年間アクティブユーザー数が1億9,000万人に到達しました。

また、2014年にタオバオの中古品部門から分離した、同社の中古品フリーマーケット兼ソーシャルコミュニティーサービスのアイドル・フィッシュの年間アクティブユーザー数が、第1四半期までの過去1年間で1億人を突破しました。

中国国外では、東南アジア圏で展開されている同社インターネット小売りサービスのラザダでは、第1四半期に前四半期比で90%を超える受注増加を記録しており、好調です。

続いて、コア・コマース事業に次ぐ事業規模となっているクラウドコンピューティング事業は、インターネット、金融、小売業界の顧客からの収益が堅調に推移しましたが、前四半期以降、売上高の伸びは緩やかになっています。

原因としては、インターネット業界の大口顧客が同社クラウドコンピューティングサービスの利用を中止したことがあげられています。

また、同セグメントでは、前四半期から同社のインスタントメッセンジャーアプリケーションのディントークをアリババ・クラウドに統合したことで、以降、顧客の多くがクラウドに加えてディントークも採用するようになっています。

これにより、第1四半期から、ディントークをイノベーション事業及びその他事業からクラウドコンピューティング事業に引き継いでいます。

デジタルメディア・エンターテインメント事業では、動画配信サービスであるヨウクの1日当たり平均加入者数が17%の増加となりました。

これに伴って、サービス運営の高率化などを目標に投資を拡大しています。

また、他のセグメントに関しても長期的な事業の成長のための投資を拡大しており、全セグメントが前年同期比で二桁の成長となる好調な売上高を記録していますが、営業利益に注目するとコア・コマース事業を除くすべてのセグメントで赤字となっています。

決算発表後における株価の推移

前日終値である200.09ドルに対して、8/3における同社株価の始値は約2.5%下落した195.01ドルとなっています。

その後は一日を通してやや堅調に推移したものの、最終的には197.38ドルに落ち着き、前日終値から約1.5%の下落となりました。

売上高がアナリストらによる予想をわずかに下回ったものの、業績自体は堅調に推移しています。

純利益など減少してはいるものの、投資拡大が主な原因と発表されており、決して悪いものではないと考えられます。

今後の自社株買いの拡大も発表され、ますます事業への投資を進めていくことが明らかになりました。

にもかかわらず同社株価が開場前に大きく下がった原因としては、現在の中国企業の危うい立ち位置が大きく関係していると考えられます。

中国当局及びアメリカ政府療法からの規制の拡大により、米国上場中国企業の活動は今後大きく制限されていくことが明らかであり、その様な状況下で同社に投資することは大きなリスクを抱えています。

また、このようにいつ新たな規制が行われるか定かでない状況では、投資拡大が思わぬ悪手となる可能性も十分に考えられるため、同社の方針に対して投資家が嫌気した可能性もあると思われます。

このような側面から、今後の同社株価に関しては、しばらくの間軟調に推移していくことが予想されます。

そのため、今は新たに手を出すべきではないと言えるでしょう。

参考元:

Alibaba Group Announces June Quarter 2021 Results

フリーレポート配信

優良企業30社で構成されるダウ平均株価は、1世紀以上にわたり世界中でフォローされています。ダウ構成銘柄の長年の良好なパフォーマンスを考えると、市場参加者が注目するのはごく自然なことで、最近はこれから紹介するダウ4銘柄が注目されています。

著名投資家も注目の優良大型株4銘柄」はこちらからご覧ください。(メールアドレスの登録が必要です)

また、ツイッターやフェイスブックで最新情報を配信しております。

公式ツイッターアカウント公式フェイスブックアカウントをフォローする。

また、公式LINEアカウントの方では、投資初心者向けの情報を発信しています。
友だち追加

免責事項と開示事項 記事の作者、白紙は、記事内で言及されている銘柄を保有してはいません。記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。

最新記事