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【米国株決算】プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の2021年第4四半期及び通年の決算結果と今後の株価の推移について

出典:Getty Images

プロクター・アンド・ギャンブル(NYSE:PG)はアメリカに本社を置く、世界最大の一般消費財メーカーです。

ホームケア製品やファブリックケア製品、ベビーケア製品、ヘアケア製品、パーソナルヘルスケア製品など多様な事業を世界180の国と地域で展開しています。

同社の製品ブランドとして、「ファブリーズ」や「パンパース」などが挙げられます。

本記事では、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の最新の決算情報である、2021年第4四半期及び通年の決算結果と今後の株価の推移について見たいと思います。

株価について

決算発表直前となる前日の7月29日の株価は、始値が139.46ドルであり、終値は139.48ドルとなっていました。

同社の株価は2014年9月に約90ドルの高値を記録して以降、2018年まで下落と上昇を繰り返しながら推移します。

大きな下落は、2015年8月と2018年4月で、株価はともに70ドル前後となっています。

以降は、以前の高値の水準を超えており、新型コロナウイルスのパンデミックが発生する直前の株価は120ドル辺りまで上昇しています。

パンデミック後は一時的に110ドルまで下落しますが、その後は持ち直しており大きな下落をすることも無く、現在まで上昇傾向と堅調に推移しています。

また2021年7月末現在は140ドル前後の株価で推移しています。

続いて、同社の配当実績について確認します。同社の株式配当は歴史のあるもので、現在まで131年目となります。

増配についても今なお連続65年目を記録しているなど、安定性が伺えます。

直近の配当実績は以下の通りです。日付は権利落ち日を記しています。

  • 2021年7月22日…配当:0.8698ドル(配当利回り:2.49%)
  • 2021年4月22日…配当:0.8698ドル(配当利回り:2.54%)
  • 2021年1月21日…配当:0.7907ドル(配当利回り:2.31%)
  • 2020年10月22日…配当:0.7907ドル(配当利回り:2.28%)
  • 2020年7月23日…配当:0.7907ドル(配当利回り:2.21%)
  • 2020年4月23日…配当:0.7907ドル(配当利回り:2.55%)

近年においては、利回りが2%半ばほどで推移しています。

長年の配当及び増配の実績から、今後も安定した配当銘柄として期待できるのではないでしょうか。

最新決算情報

2021年第4四半期決算の概要は以下の通りです。

  • 純売上高…46億ドル(前年同期比7%増)
  • 営業利益…40億ドル(前年同期比2%増)
  • 純利益…08億ドル(前年同期比4%増)
  • 希薄化後EPS…13ドル(前年同期比6%増)

アナリストによる予想は売上高が183.70億ドル、EPSは1.08ドルとどちらも予想を上回る結果となりました。

続いて、同社の2021年通年の決算結果について確認します。

  • 純売上高…761.18億ドル(前年比7%増)
  • 営業利益…179.86億ドル(前年比15%増)
  • 純利益…143.52億ドル(前年比10%増)
  • 希薄化後EPS…5.50ドル(前年比11%増)

同社のCEOは2021年第4四半期及び通年の決算結果について次のようにコメントしています。

私たちはパンデミックの前に強い勢いを築き、私たちの立場をさらに強化しました。

2022会計年度を楽しみにしており、コストと運用環境が厳しいにもかかわらず、引き続きトップラインとボトムラインを成長させ、株主に強力なキャッシュリターンを提供することを期待しています。

CEOのコメントからも、投資家にとっては、引き続き安定した業績と実績のある配当が期待されるでしょう。

詳細情報

2021年第4四半期決算におけるセグメント別の業績は以下の通りです。

美容

  • 売上高…35.10億ドル(前年同期比21%増)
  • 純利益…7.02億ドル(前年同期比23%増)

グルーミング

  • 売上高…16.66億ドル(前年同期比16%増)
  • 純利益…3.64億ドル(前年同期比17%増)

ヘルスケア

  • 売上高…23.83億ドル(前年同期比18%増)
  • 純利益…2.94億ドル(前年同期比8%増)

ファブリック及びホームケア

  • 売上高…65.97億ドル(前年同期比5%増)
  • 純利益…9.96億ドル(前年同期比17%減)

ベビー、フェミニン、ファミリーケア

  • 売上高…46.65億ドル(前年同期比1%増)
  • 純利益…7.05億ドル(前年同期比23%減)

企業

  • 売上高…1.25億ドル(前年同期比40%増)
  • 純損失…▲1.53億ドル(比較無し)

合計

  • 売上高…189.46億ドル
  • 純利益…29.08億ドル

美容セグメントでは価格改定や、製品の売り上げが増加し好調な結果となりました。

しかし、北米では一部において、パンデミックによる在庫補充の影響により販売量の減少で相殺されました。

グルーミングセグメントでは、以前パンデミックによる影響で消費が減少していたシェービングケア製品について価格設定などの見直しにより、売り上げが増加しています。

また、同セグメントに属する家電製品も部分的な価格の上昇により相殺され、収益が増加しています。

ヘルスケアセグメントでは、呼吸器製品についてマイナス成長が見られるものの、製品の革新などから収益が増加しています。

ファブリック及びホームケアセグメントでは、製品の革新により収益の成長を成し遂げています。

ホームケア製品は新興市場において販売量の増加が見られましたが、北米及び西ヨーロッパで販売量が減少しました。そのため、トータルで利益が減少する結果となりました。

ベビー、フェミニン、ファミリーケアセグメントでは、おむつなどのベビー製品、フェミニン製品は収益が増加しています。

一方でファミリーケア製品は、販売量の減少により低迷し、純利益は2桁の減少となりました。

続いて、通年におけるセグメント別の業績は以下の通りです。

美容

  • 売上高…144.17億ドル(前年比8%増)
  • 純利益…32.10億ドル(前年比17%増)

グルーミング

  • 売上高…64.40億ドル(前年比6%増)
  • 純利益…14.27億ドル(前年比7%増)

ヘルスケア

  • 売上高…99.65億ドル(前年比10%増)
  • 純利益…18.51億ドル(前年比12%増)

ファブリック及びホームケア

  • 売上高…260.14億ドル(前年比10%増)
  • 純利益…46.22億ドル(前年比11%増)

ベビー、フェミニン、ファミリーケア

  • 売上高…188.50億ドル(前年比3%増)
  • 純利益…36.29億ドル(前年比5%増)

企業

  • 売上高…4.41億ドル(前年比12%増)
  • 純損失…▲3.87億ドル(比較無し)

合計

  • 売上高…761.18億ドル
  • 純利益…143.52億ドル

当四半期の傾向と比較して製品の売り上げが好調であることがわかります。

本年度ではパンデミックの影響が大きく、同社の製品は比較的家庭内で消費することが多いためか、巣ごもり需要などによりこのような結果となりました。

一方で通年では増収となっていますが、当四半期には一部マイナス成長が見られます。

同社は当四半期の各セグメントにおける詳細で、パンデミックの巣ごもり需要から比較して収益が減少していることを示唆しており、今後は業績成長の鈍化が懸念されます。

決算発表を受けて

2021年第4四半期及び通年の決算は、確かな業績成長が見られる決算結果となりました。

今回の決算発表は7月30日の米国市場開場前に行いましたので、発表後の同日の株価について確認します。

前日である29日の終値139.48ドルに対して、30日の始値が141.98ドル、終値は142.23ドルとなりました。

株価の増加には、当四半期の安定した業績、パンデミックによる巣ごもり需要で追い風となった通年の業績や確立した株主への還元意識が評価に繋がったのではないでしょうか。

しかし、当四半期では、パンデミックによる需要増加の反動やコスト増加の影響を受けて業績の成長に一部鈍化が見られます。

同社は、引き続き材料コストや輸送コストが増加する見通しを立てており、製品によっては価格が増加することを表明しています。

2022年度の見通しは売上高で2%から4%の変化を見込んでいますが、コスト増加による影響からか不明瞭としている点もあります。

投資を検討されている方は、今しばらく慎重に推移を追いながら判断することが求められそうです。

参考:

P&G Announces Fourth Quarter and Fiscal Year 2021 Results

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