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【米国株動向】「配当貴族」の座を降りるAT&Tに代わる優良な配当株2銘柄

出典:Getty Images

モトリーフール米国本社、2021712日投稿記事より

ポイント

  • AT&Tは近い将来、配当貴族の地位を失います。
  • AT&Tの配当利回りは高水準ですが、これは見せかけであり、冴えない長期トータルリターンによって相殺されています。
  • シーゲイトとペプシコは、配当利回りがAT&Tより低いものの、長期的な見通しは良好です。

AT&T(NYSE:T)は素晴らしい配当株に見えるかもしれません。

予想配当利回りは7.3%と高く、36年連続で増配し、過去12ヵ月間のフリーキャッシュフローの57%を配当に充てました。その一方で予想株価収益率(PER)は9倍と割安です。

しかし同社の株価は過去5年間で30%以上下落しました。

配当を再投資した場合でもトータルリターンはマイナス10%です。

同じ期間のS&P 500指数のトータルリターンは120%を超えています。

AT&Tの凋落は、ワイヤレス事業の成長の減速、有料テレビ事業の衰退、ディレクTVとタイムワーナーを借入金によって買収したことなどで引き起こされました。

同社は、ディレクTVにおける持分の30%を売却するとともに、ワーナーメディアとディスカバリーを合併して新たな独立企業とすることで、事業を合理化しようとしています。

その一方で、ワーナーメディアをスピンオフする一環として、配当を減らし、配当貴族の座から降りる計画です。

AT&Tのスピンオフ後の配当利回りは3~4%となる可能性がありますが、投資家はより信頼性の高い配当株を購入する方が賢明かもしれません。

シーゲイト(NASDAQ:STX)とペプシコ(NASDAQ:PEP)はAT&Tと比べて配当利回りは低いものの、長期的な見通しはより明るく、良好な代替案となる可能性があります。

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daiwaシーゲイト

シーゲイトはウェスタン・デジタル(NASDAQ:WDC)とともにHDD(ハードディスクドライブ)市場を支配していますが、ウェスタンがフラッシュメモリーを使用するSSD(ソリッドステートドライブ)から収益の約半分を生み出しているのと異なり、シーゲイトの主力製品は依然としてHDDです。

SSDはHDDより小型・高速で、電力効率が高く、損傷を受けにくいため、シーゲイトの戦略はリスクがあると思うかもしれません。

ところがSSDはHDDよりも高価であり、コスト意識の高いデータセンターや企業の顧客は総じて記憶容量が大きくて安価なHDDを選びます。

シーゲイトは自らの価格優位性を維持するため、新しい大容量HDDを継続的に発売しつつ、消費者向け市場でSSDとの競争が激化している小容量HDDの販売数量を減らしています。

このサイクルは、SSDを開発するWDの戦略よりも資本集約的ではなく、自社株買いや配当に費やす潤沢な余剰現金を生み出します。

シーゲイトは過去5年間で発行済み株式数を23%削減しました。

2019年に4年ぶりに増配し、昨年も増配しました。

予想配当利回りは3.1%で、過去12ヵ月間のフリーキャッシュフローの63%を配当に充当しました。

コンセンサス予想は、同社の2021年の増収率と増益率をそれぞれ1%、12%と予想しており、予想PERは12倍と割安に見えます。

過去5年間で370%超という目覚ましいトータルリターンを達成しており、株価は今後も上昇し続ける可能性があります。

ペプシコ

飲み物の全体的な消費量に占める炭酸飲料の比率が多くの国で低下する中、ペプシコはリスクの高い投資のように思えるかもしれません。

しかし、同社は炭酸飲料だけでなく、スポーツドリンク、ボトル入り飲料水、紅茶、ジュースなどの飲料や、クエーカーフーズ部門およびフリトレイ部門を通じてパッケージ食品も販売しています。

ペプシコの主力商品である炭酸飲料は、低カロリー化、新しいフレーバーの採用、サイズの小型化により進化を遂げており、パッケージ食品では健康意識の高い消費者を引き付けるための製品ラインナップの刷新が繰り返されています。

こうした取り組みは、ペプシコがプライベートラベルブランドから仕掛けられている競争に対抗し、製品構成の健康食品への長期的なシフトから恩恵を受けるのに役立っただけでなく、自社買いや配当に充当する潤沢な現金の創出も可能にしました。

ペプシコは発行済み株式数を過去5年間で約4%削減しました。

同社は毎年49年連続で増配してきた配当貴族でもあります。

予想配当利回りは2.9%で、過去12ヵ月間のフリーキャッシュフローの87%を配当に充当しました。

コンセンサス予想は、同社の2021年の増収率と増益率をそれぞれ7%、10%と予想しています。

また、予想PERは23倍で、過去5年間のトータルリターンは60%です。

ペプシコの十分に多角化されたビジネスは、今後数年にわたり成長し続けるはずです。

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配当利回りが高く安定した値動きの株は、安定した配当収入をもたらし、株価の乱高下からストレスを受けずに、株を保有し続けることができます。また、多くの米国株は四半期毎に配当を支払うので、リタイヤ層に向いています。

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Leo Sunは、AT&T株を保有しています。モトリーフール米国本社は、ディスカバリー(C株)を保有し、推奨しています。
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