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GAFAMに続け。次に時価総額1兆ドルを突破する銘柄を考察する

出典:Getty Images

2021年6月28日、フェイスブック(NASDAQ:FB)の株式時価総額が2004年の創業後初めて1兆ドル(約110兆円)を突破しました。

その後株価は下落しているものの、フェイスブックは2012年に株式上場して以来、9年で約12倍に成長しました。

時価総額は米国企業で5番目、世界首位のアップルの株式時価総額2.5兆円に比べると約40%強の規模となっています。

フェイスブックの株価が1兆ドルまで大きく伸びた背景には、6月28日にFTC(連邦取引員会)によるフェイスブックの反トラスト法違反の訴訟を連邦地裁が棄却したことで、投資家はフェイスブックを「買い」と判断し、それが株価の上昇要因へと繋がりました。

またアナリスト予想によれば2021年の純利益は377億ドルになると予想されています。

そして今回、次に1兆ドルを突破する銘柄を考察していきますが、実際にはフェイスブックに続く企業の出現までに、もうしばらく時間が掛かる可能性が高いと考えられます。

なぜならバイデン大統領による大統領令によって、GAFAMのようなグローバル企業を巡る規制強化の動きもあるからです。

1兆ドルに近い企業一覧

現在GAFAMに次いで時価総額が大きい企業が「テスラ(TSLA)」ですが、

6月末時点の時価総額が約6,205億9674万ドルと1兆ドルまではまだまだ距離があるのが現状です。

テスラの後に続く時価総額の順番は下記の通りです。

  • テスラモーターズ(TSLA) …時価総額6,205億9,674万ドル
  • 台湾セミコンダクター(TSM)…時価総額6,002億3,643万ドル
  • アリババグループ(BABA) …時価総額5,735億2,125万ドル
  • JPモルガン(JPM) …時価総額4,539億ドル3,746万ドル
  • エヌビディア(NVDA)…時価総額4,525億7,212万ドル
  • ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)…時価総額4,426億7,386万ドル
  • ビザ(V)…時価総額4,197億7,093万ドル

この中でも1兆ドルに最も近く、そのポテンシャルを評価されているのが電気自動車のテスラ(NASDAQ:TSLA)と半導体メーカーのエヌビディア(NASDAQ:NVDA)です。

その理由としてテスラは次世代技術の未来を牽引する会社として、投資家の期待が株価へと反映されているからです。

実際テスラは2020年7月2日に時価総額でトヨタ自動車を抜いて、自動車メーカートップ企業になりました。

その当時の時価総額が2100億ドル(約22兆円)だったので、この1年でいかに投資家の関心が集まり、株価が大きく上昇したのかが分かるかと思います。

テスラは今後完全自動運転機能の実装をサブスクリプションのオプションで用意することを目指しており、自動運転機能のアップデートを試みています。

また「テスラ・エナジー」という太陽光などの再生可能エネルギーのインフラ戦略にも注目です。

次にエヌビディアですが、ゲームをする方には馴染みのある会社です。

具合的にはディスプレイに画像や映像を映す部品であるグラフィックボードにおいて、エヌビディアは圧倒的なサプライヤー企業です。

特にゲーム関連分野において、他社を寄せ付けないほどのシェアを誇っています。

またエヌビディアが1兆ドル企業に成長することが期待される要因としては「eスポーツ産業」「AI産業」といった、2つの成長市場において強みがあるからです。

実際「eスポーツ市場」の売上規模は、2020年の約1,165億円から2023年には約1,750億円まで伸びると予測されている成長分野です。

また「AI産業」の市場規模は2019年~2025年の間に年平均46.2%という脅威の成長を予想しており、2025年にはAI産業は3909億ドル(40兆円)に達するとの予測をグランドビューリサーチがしています。

これは2017年度の世界のAI関連売上高147億ドル(約1.6兆円)から比較すると、約21倍に拡大しています。

そして世界のAI市場は米国、中国、インドの3強です。

エヌビディアが米国以外の国でどれだけのシェアが広げられるのか、またエヌビディアとの半導体開発で追い上げを見せるAMDとの開発競争にも注目です。

次の1兆ドル企業の予測はあくまでも推測ではあるものの、ここではっきりしているのが、企業規模が拡大しても、それは株価リターンを阻害するわけではないことです。

例えば時価総額世界一のアップル(NASDAQ:AAPL)が米国企業初の1兆ドルに到達したのは2018年8月のことで、そこから僅か3年足らずで2.5倍の規模に成長しています。

これが何を意味するのかというと、ボストンに本拠がある投資信託の販売・運用会社であるフェデリティ・インベストメンツによれば、S&P500指数のなかで情報技術などのハイテクセクターやハイテクグロース株が指数をアウトパフォームするかどうかは、企業の規模は影響しないと指摘しています。

つまりテスラもエヌビディアもこの勢いがある限り、1兆ドルを超える日が到来するのも時間の問題だと筆者は考えます。

バイデン大統領による大統領令の影響とインフラ投資の恩恵

7月9日にバイデン大統領は米国経済における競争促進のための大統領令に署名しました。

この大統領令は連邦政府機関に対する72項目の命令で構成されており、各連邦機関はこの命令に従って行動することになります。

その中身は企業の巨大化の抑制、ブロードバンドサービスに関する期限前契約解除の手数料、家電製品に関する消費者の修理する権利、航空手荷物の料金など、保護の色合いが強いのも特徴です。

実際、バイデン大統領は署名会見において「大統領令は独占による権力の乱用に対しての寛容はもうない。連邦政府は独禁法の完全かつ積極的な施工を約束する」と語っています。

具体的にどのようなケースが今回の大統領令に触れるのかというと、かつてフェイスブックがインスタグラムを買収した例も「悪質な買収」と想定しているようです。

こうした過去の政権が見過ごしてきた悪質な合併に異議申し立てをすることを法律で認め、DOJ(米司法省)やFTC(連邦取引委員会)に対して、積極的に独禁法を施工することを呼びかけています。

その他にも「データ蓄積に関する規制強化」では企業のユーザー追跡やデータ収集に関する規制の確立を命じ、これに関してはフェイスブックやグーグルが影響を受けるケースが想定されています。

またアマゾンが影響を受ける可能性が高い「大手プラットフォームによる中小企業との競争の禁止」、アップルのiPhone修理を想定した「携帯電話の修理においての制限撤廃」などがこの大統領令には盛り込まれています。

とはいえバイデン政権は今回の規制が消費者から歓迎されていないことも感じており、実際、ハイテク企業への規制強化を支持する米国人(成人対象)は半分に届いていません。

現段階において、今回の大統領令に対する投資家の反応は薄いものの、将来、今よりも1兆ドルを超える企業が増えた場合、政治家の関心が高まりを見せる可能性もあります。

仮にバイデン政権が2期目に突入した場合、その間に米国企業がさらに成長し、次第に影響が強くなる可能性も今後のシナリオとしてはあり得るのではないでしょうか。

またテスラはバイデン大統領が3月31日にインフラ投資に2兆ドルを投資する計画を発表しましたが、これによりEV(電気自動車)の波が加速することが予想され、テスラにとっては追い風となります。

以上のような観点から、次の時価総額1兆ドル企業候補の筆頭として、テスラとエヌビディアへの期待が高まると筆者は考えます。

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