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今の市場は過大評価されているのか?市場の真のバリューについて

出典:Getty Images

米国インデックス市場において、ナスダック指数、S&P500、NYダウは共に史上最高値付近で推移しています。

夏枯れ相場で市場の流動性は減ってはいるものの、米国市場は、まだまだ強い相場が続いています。

しかし、相場の過熱感を示すバフェット指標によれば、現在の株価水準は大幅に過大評価されていると示しています。

バフェット指標と市場及び個別銘柄の動きについて

また、市場のバリュエーションを測るシラー指数でも今の市場は、割高であると示されています。

昨年から行われているコロナ禍による景気対策で、2021会計年度(2020年10月~2021年9月まで)の米国の財政赤字は240兆円と言われており、巨額の資金が市場にも投入されて来ました。

また、米国の家計収入の全体のうち、政府からの給付金による割合は34%にも上っており、職種によっては働いて得られる給与より、政府から給付金をもらった方が収入が高いという状況がおきました。

そのため、労働市場では人手不足という問題が起き、賃金が上昇するという事態が起きました。

また昨年から新しい形の投資ブームが始まり、新型コロナの給付金を使って株式投資を始める人が急増しました。

米国株式市場で株価が高値圏で推移している状況の中、市場全体では楽観ムードが漂っている様に思われますが、CNNの恐怖と欲望指数によると、その値は20以下というレベルにあり、投資家が非常に恐怖を感じているというセンチメントであることがわかりました。

市場参加者が、今の株価水準は、そろそろ高すぎるのではないか?と思い始めているのか。

何か気になる不安材料があるのか?もしくは、ただ単に夏枯れ相場の中、利食い売りを警戒しているのか?

などと様々な憶測が及ぶ中、理由はともあれ、投資家は今楽観的に市場を見ていないという事です。

今、市場に巨額の資金が投入されている背景には、昨年からコロナ給付金を使って市場に新規で入って来た投資経験の少ない若い人たちが多く存在しています。

そしてこの新規の投資家たちは、少額の資金に大きなレバレッジをかけているという事、そして、個人投資家に限らず、今は多くの投資ファンドも大きなレバレッジを使って市場に参加しているという現状があります。

大きなレバレッジを使っていれば、少しの下げでも大きな損失を出し、最悪、追証が発生する場合もあります。

今年5月、ビットコインなどの仮想通貨が急落し、市場が混乱に陥るという状況が起きました。

一部の仮想通貨交換業者では売り注文が殺到し、一時的に機能が停止するという事態にもなり、市場はパニックとなりました。

この急落はまさしく、ミンスキーモーメント(信用循環または景気循環において、投資家が投機によって生じた債務スパイラルによりキャッシュフロー問題を抱えるポイント)だったと言われました。

投機がピークに達すると、レバレッジは大きなネガティブ要素となります。

ある時点で投資家心理はパニック化し、債務支払いのために資産を投げ売ります。

この時、市場で起こっている価格下落スパイラルと市場の非流動性がマーケットの暴落を誘発する瞬間となるのです。

インフレ懸念

さて、今月13日に発表された米国6月のCPI(消費者物価指数)は、予想以上に高いものでした。

そして木材や中古車価格の急騰、また原油に賃金の高騰、そして不動産価格もバブルにあるということで、インフレ懸念が騒がれていました。

しかし、木材価格はその後急落、中古車価格は高止まりを見せ、原油についてはOPECプラスにて協調減産を縮小していくことで合意、そして賃金は、米国において既に給付金制度が廃止されている州もある中、9月には完全に廃止されるということで労働者が増え、賃金の値上がりも徐々に解消されて来る見通しです。

そして、問題の不動産価格については、FSOC(金融安定監視評議会)にて、住宅市場の過熱による金融リスクについて、パウエル氏とイエレン氏らが議論を開始しました。

また最近では、長期金利の上昇も止まり、金利が低下しても株価が上がらなくなって来たという面からも、インフレ圧力という懸念材料は過ぎ去ったように見えます。

景気後退懸念

新たな懸念材料も出始めています。

米国の小型株で構成されている株価指数ラッセル2000は、今年2月末頃から続く高値圏でのレンジの下限を下抜けして来ました。

この株価指数は、暴落の先行指標とも呼ばれていることもあり、そろそろこの楽観相場も終盤に近づいていると解釈して良いかもしれません。

また、SOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)の低下も見られます。

今も尚サプライチェーンの混乱は続いており、米国の製造業に大きな影響を与えています。

また、最近出て来た悪材料では、中国が預金準備率を0.5%引き下げるという景気刺激策を打って来たという報道がありました。

そして、新型コロナウイルスの変異種が次々出て来る今の状況の中、引き続き、投資を行う上でも、世界の新型コロナウイルスによる感染状況を見て行く必要があるでしょう。

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