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【注目米国株】DX時代の保険関連銘柄2選

出典:Getty Images

現在、IT技術の進歩に伴い、これまで考えられなかったような様々な分野でDXが推進されています。

本記事では、そんなDXを活用している企業の中から、保険に関連する2銘柄を紹介します。

レモネード

企業概要

レモネード(NYSE:LMND)はアメリカの住宅保険会社です。

住宅所有者と賃貸者に向けて、火災保険、盗難保険、損害保険などを提供します。

アプリ上で契約を行うことができ、同社はAIと行動経済学に基づいた手法を採用しており、保険契約から保険金の支払いまで、そのほとんどをAIチャットボットが対応します。

人手を介さないため、スピード感のある契約と、手数料の低料金化に成功しています。

業績について

2021年第1四半期決算について見ていきます。

  • 売上高…23.5百万ドル(前年同期比10.4%減)
  • 純損失…△49.0百万ドル(前年同期比12.5百万ドル減)
  • 希薄化後一株当たり純損失(EPS)…△0.81ドル(前年同期比2.35ドル増)

アナリストらによる同社業績の事前予想では、売上高が21.88百万ドル、EPSが△0.7754ドルとなっていました。

同社の実際の業績は、売上高が23.5百万ドル、EPSが△0.81ドルとなっていますので、売上高では事前予想を上回っていますが、EPSでは下回っています。

赤字の拡大がみられますが、主な原因は、開発中の自動車保険のコストとなっています。

一方で、保険料収入は前年同期比で89%増加しており、保険加入者数も50%増加、顧客一人当たり保険料収入も25%の増加となっています。

そのため、これらを踏まえると、今後のコスト削減次第で収益性が改善していく可能性はあります。

同社CEOが決算短信で発表したコメントは以下の通りです。

私たちは、昨年第4四半期以降、新しい保険カテゴリーとして、自動車保険を発表しています。

すでに自動車保険に関わる新製品を3つ開発しています。

米国の自動車保険市場は3,000億ドル規模と推定されており、これは、現在私たちの進出している賃貸住宅保険市場の70倍、ペットの保険市場の80倍、そして住宅保険市場の3倍の規模となっています。

自動車保険事業への進出で、当社が対応可能な市場が劇的に拡大します。

私たちの自動車保険商品は市場で最高の出来になると信じています。

株価と今後について

同社は2020/7/2に公開価格29.0ドルでIPOしています。

当日中に約2.4倍まで上昇し、11月にかけて50ドル前半でのやや軟調な推移を見せたのち、上昇に転じました。

年明けに160ドルまで到達すると成長は鈍化、その後は90ドル付近で推移し、一時60ドル台まで下落しましたが、現在はやや堅調な推移を見せています。

執筆時点での同社株価は111.86ドルとなっており、時価総額は68.69億ドルとなっています。

最高値と比べると大きく下落している同社株価ですが、IPO当時から比較すると4倍近い上昇を見せており、最近はV字回復しつつあります。

同社の事業では、35歳以下の若い世代が顧客に多く、長期的にみれば、今後様々な分野でデジタル化が加速する中で、そういったことに慣れ親しんでいる若い世代中心に顧客の増加も期待されます。

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ルート

企業概要

ルート社(NASDAQ:ROOT)はアメリカの保険会社です。

子会社のルート・インシュアランス社を通じて自動車保険事業を行っています。

同社でもアプリを通して保険の申請などを行うことができます。

特徴として、保険契約前に数週間のテストドライブを実施し、利用者のスマートフォンから各顧客の運転状況を評価し、それを保険価格に反映させていることです。

これにより、これまでの自動車保険と比べて大幅な費用削減につながっており、最大で約50%のコストカットとなっています。

今後のパフォーマンスが期待される自動車保険業界のゲームチェンジャー「Root」

業績について

最新決算である2021年第1四半期決算について見ていきます。

  • 総売上高…68.6百万ドル(前年同期比44.7%減)
  • 営業損失…△94.3百万ドル(前年同期比5.6百万ドル増)
  • 純損失…△99.6百万ドル(前年同期比6.0百万ドル増)
  • 希薄化後一株当たり純損失(EPS)…△0.40ドル(前年同期比2.29ドル増)

アナリストらによる同社業績の事前予想では、正味保険料が164.8百万ドル、EPSが△0.40ドルとなっていました。

同社の実際の業績は、正味保険料が203百万ドル、EPSが△0.40ドルとなっていますので、正味保険料では事前予想を上回っており、EPSも予想通りの結果となっています。

総売上高では大きな減少がみられますが、これは再保険契約によるものであり、正味保険料では増加がみられています。

また、保険契約件数も自動車保険、住宅保険とも大きく伸びています。

これらを背景に、粗利は黒字転換しており、今後も順調に成長していけば全体での黒字転換も視野に入ってくるのではないでしょうか。

保険契約は一度契約すると一定期間の収益が見込めるため、契約者が増加するにつれて、売上が大きく伸びていくと思われます。

同社CEOが決算短信で発表したコメントは以下の通りです。

当社は、第1四半期に優れた業績を残すことができました。

事業を収益性の高い方法で成長させ、伝統的な保険業界をリードしつつ、優れた顧客体験と独自の高度なテレマティクスの開発・統合を目指し続けます。

これにより、株主の皆様に一貫した長期的な価値創造を提供することを可能にします。

私たちは、自動車保険業界に変革をもたらし、お客様に公平性、透明性、そしてより良い体験を提供するという使命を確固たるものとしています。

株価と今後について

同社は昨年秋の上場以来、今年2月初頭まで20ドル前後で推移を続けていましたが、以降、軟調な推移となっています。

執筆時点での同社株価は10.80ドル、時価総額は27.32億ドルとなっています。

株価の今後ですが、最新の決算発表を受けて以降も特に変化しておらず、今後も特別大きなニュースがない限りは同程度の水準で推移していくことが予想されます。

しかし、このまま先細りになっていく可能性もあり、どこかでしっかりと上昇トレンドに乗ってほしい銘柄です。

そのため、購入に関しては、十分な検討が必要といえます。

しかし、事業内容としては今後大きく化ける可能性もある銘柄だとも言えるのではないでしょうか。

まとめ

両社とも、昨年上場したばかりの企業であり、業績安定にはまだ時間がかかりそうです。

どちらの企業も革新的な事業内容であり、今後、デジタル化などになじみの深い若い世代を中心に広がっていく可能性は十分にあります。

しかし、保険業界は古くから続く大手企業含め同業他社も多く、そこに食い込んでいくのは非常に困難であるともいえます。

同社とも、株価は比較的落ち着いている現状ですので、焦って購入する必要はないと言えるでしょう。

今後の動向に注目しつつ、購入のタイミングはしっかり見計らうべきだと思われます。

参考元:

Shareholder Letter Q1 2021

Root, Inc.1Q 2021 Letter to Shareholders

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