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【米国株動向】手作りアイテム用マーケットプレイスのエッツィがメルカドリブレの牙城ブラジルに進出

クラフト工作する人
出典:Getty Images

モトリーフール米国本社、2021630日投稿記事より

エッツィ(NASDAQ:ETSY)は、ブラジルの手作りアイテム向けマーケットプレイスであるElo7を現金2億1,700万ドルで購入することに合意しました。

エッツィのジョッシュ・シルバーマン最高経営責任者(CEO)はElo7を「ブラジルのエッツィ」と呼び、今回の買収はeコマースプラットフォーム業者である同社が中南米に「足場を築く」のに役立つだろう述べています。

Elo7は、約190万人のアクティブユーザーと5万6,000人のアクティブな出品者を結び付けています。

同社のマーケットプレイスは、40以上のカテゴリーにわたって、約800万のアイテムを提供しており、その大部分はオーダーメイドです。

エッツィの直近四半期のアクティブユーザー数は9,070万人、アクティブな出品者数は470万人でしたが、それに比べるとElo7ははるかに小規模です。

しかし、今回の買収でエッツィの米国外のGMSは増加が見込まれます。直近四半期の米国外のGMSは前年同期比で169%増加し、総GMSの42%を占めています。

エッツィのブラジル進出は理にかなっていますが、中南米をeコマースの未開拓市場とみるのは、同地域のeコマース最大手であるメルカドリブレ(NASDAQ:MELI)の存在を無視しているかのようです。

エッツィはメルカドリブレを過小評価しているのでしょうか、それとも、過去に米国でアマゾン・ドット・コム(NASDAQ:AMZN)とイーベイに対抗したように、ブラジルにおいても手作りアイテムというニッチ市場を開拓するのでしょうか。

Elo7対メルカドリブレ

エッツィはElo7をブラジルの「10位以内に入る」eコマースサイトの1つと呼んでいますが、非上場企業であるElo7が売上高や推定市場シェアを公表したことはありません。

しかし、アクティブユーザーの数が190万人であることから、直近四半期のアクティブユーザー数が6,980万人であったメルカドリブレよりもはるかに小規模であるのは明らかです。

しかし、アマゾンが2015年に手作りアイテム専用のマーケットプレイスを立ち上げた際に、多くのアナリストはアマゾンにはかなわないと予測しましたが、エッツィは先行者利益、登録手続きの容易さ、手数料の安さ、およびメーリングリストと販促に関する寛大なルールを武器に、一歩も引かずに対抗しています。

2015年末時点でエッツィのアクティブユーザー数は2,400万人、アクティブな出品者数は160万人でしたが、その後、前者は4倍近く、後者は3倍近くに増加しています。

したがって、アマゾンの時と同様に、メルカドリブレに対抗するElo7の能力を過小評価してはなりません。

さらに、中南米市場では、まだ他の地域ほどeコマースが普及していません。

eコマースの普及率は中国が27.3%、米国が20.3%であるのに対し、ブラジルではわずか12.5%であると推定されます。他の中南米諸国におけるeコマース普及率はさらに低水準です。

アマゾンが中南米ではメルカドリブレの存在を前にあまり顧客基盤を拡大できなかったことから、エッツィは苦戦すると考える人もいるかもしれませんが、Elo7のニッチ分野のマーケットプレイスとしての魅力により、アマゾンのようにはならない可能性があります。

エッツィの投資家にとって今回の買収が持つ意味

Elo7はエッツィにとってこの2年弱で3つ目の大型買収となります。

2019年にリバーブ(Reverb)の買収により楽器専門eコマース市場に進出し、最近では、英国を拠点とする中古アパレルのマーケットプレイスであるディポップ(Depop)の買収に合意しています。

これらの買収により、エッツィのマーケットプレイスは手作りアイテム以外に拡大し、米国外のプレゼンスも強化されました。Elo7の買収は、これらの買収に続くものです。

パンデミックによるeコマース全体の成長に加え、リバーブの買収により、エッツィの米国外のGMSは2020年および2021年第1四半期に成長しました

パンデミックが収束するにつれ、エッツィの中核的なマーケットプレイスにおけるGMSの成長は鈍化する可能性がありますが、ディポップおよびElo7によって米国外のGMSは引き続き成長し、エッツィの米国市場に対する依存度は徐々に低下する可能性があります。

結論

エッツィのElo7買収には明らかなリスクがあります。

Elo7はメルカドリブレやその他のeコマース・マーケットプレイスとの激しい競争に直面しており、さらに、インフレが米ドル建てでみた場合のElo7の成長を抑制することで、エッツィのGMS成長への貢献度低下につながる可能性があります

とはいえ、もしElo7が米国におけるエッツィのようにブラジルでニッチ市場を開拓すれば、Elo7は大幅に成長し、エッツィの米国外のGMSを増加させ、中南米の成長するeコマース市場の主要プレーヤーとなる可能性があります。

【米国株動向】急成長するeコマースのエッツィとメルカドリブレを比較検討

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。アマゾンの子会社ホールフーズ・マーケットのCEOであるJohn Mackeyは、モトリーフール米国本社の取締役会メンバーです。元記事の筆者Leo Sunは、アマゾン株、メルカドリブレ株を保有しています。モトリーフール米国本社は、アマゾン株、メルカドリブレ株、エッツィ株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、イーベイ株を推奨しています。モトリーフール米国本社は、以下のオプションを推奨しています(アマゾン株の2022年1月の1940ドルのショート・コール、アマゾン株の2022年1月の1920ドルのロング・コール、イーベイ株の2021年6月の65ドルのショート・コール)。
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