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結婚などの改姓で生じる株式の名義変更について

出典:Getty Images

日本では夫婦別姓を2021年現在では選択できないことが、大きな社会問題となっています。

夫婦別姓の自由がないことによる弊害には、改姓をした場合の手続きが非常に煩雑であることもあげられます。

結婚に限らず改姓をした場合は、保有している株式の名義変更が必要になりますが、面倒だと考えておこなっていない方や、手続きが必要であることを知らない方もいるのではないでしょうか。

また中には手数料が発生すると考えている方もいるかもしれませんが、ほとんどのケースにおいてその認識は誤りです。

この記事では改姓で生じる株式の名義変更の方法について解説し、手続きをしなかった場合はどのような弊害があるのかも紹介します。

株式の名義変更をおこなわなかった場合に想定されるリスクとは

株式に長期で投資をしており、改姓前に保有していた株式を現在でも保有している方は改姓前の名義で株を保有していることになります。

また、証券会社で改姓の手続きをおこなっていない場合は、旧姓のまま株式を取引している状態です。

改正前の名義で保有している場合でも保有している株式を突然失ってしまうリスクはありません。

保有者と企業が存続しており、売却注文をおこなわない限り、保有している株券は保有者のものです。

ただし、改姓手続きをおこなわない場合は本人確認ができていない状態であると証券会社が判断し、新たな取引を停止することは考えられます。

また、株式の相続が発生した際に名義が異なる状態であることが問題になる可能性があります。

株式を相続するのであれば必ず名義が相続人であることが条件です。

そのため、旧姓の名義で保有していた株式は相続人の名義と一致しないため相続できない可能性があります。

相続の手続きにおいて遺族が株式を相続できない上に、手続きに手間をかけてしまうことにつながるので、改姓の際には必ず名義変更をおこなっておきたいところです。

株式の名義変更をしない場合は相続の際にリスクが発生するので、遺族のことを考えるなら速やかに手続きをおこないましょう。

株式の名義変更に手数料はかかるのか?

2018年にサイボウズ(4776)の社長の青野慶久氏は、選択的夫婦別姓を認めないことを違憲として国に訴えました。

結婚の際に妻の姓の西端に改姓することになりますが、仕事上では青野の姓を用いたことで様々な弊害が発生することを語っています。

その一つとして、2003年に株式の名義変更で約81万円の手数料が発生したことを明らかにしました。

株式の名義変更手続きをすると手数料が発生すると考えている方もいるかもしれませんが、2019年に青野氏自身がこれを訂正しています。

名義変更で発生した手数料は、改姓のタイミングで株式を証券保管振替機構に預けいれたときに発生したものでした。

証券保管振替機構は株式の受け渡しや、名義変更を簡単にするために組織であり、青野氏は証券保管振替機構に預けていない株式を証券保管振替機構に預けたことで発生する手数料を名義変更によって発生した手数料であると勘違いしていたことになります。

2004年から日本証券業協会により、株式電子化制度に移行し、証券保管振替機構によって株式は電子的に管理されるようになったため、紙の証券を証券保管振替機構への預け入れるために手数料を支払うケースが発生することは考えにくいです。

よって、手数料がかかるので改姓手続きをしていない方は、ほとんどのケースにおいて手数料は発生しないので、手続きすることをおすすめします。

株式の名義変更方法について

2004年から株式電子化制度への移行に伴い、証券保管振替機構と金融機関によって株式の名義が管理されているため、生前であれば証券会社の口座の名義を変更するだけで株式の名義変更も完了します。

証券会社の名義変更は本人確認書類やマイナンバーを用意した上で変更届を提出すれば完了します。

手数料の発生など誤解も多くありましたが、生前であれば口座の名義変更は簡単にできる手続きであるため必ずおこなうようにしましょう。

ただし、信託銀行の特別口座で保有している株式は、それぞれ名義変更が必要になるケースがあるので注意が必要です。

こちらで保有している株式は証券保管振替機構に預託されておらず、名義変更の手続きがスムーズにいかない可能性があります。

相続の際の名義変更はより複雑な手続きが必要になりますが、証券保管振替機構により電子管理されているおかげで生前における株式の名義変更は簡単になっています。

まとめ

改姓で生じる株式の名義変更について解説しました。

旧姓の使用を続けても生前では問題が発生することが考えにくいので、現在も様々な理由で旧姓を使い続けている方もいるかもしれませんが、相続の際に問題になる可能性があります。

遺族への相続をスムーズにするためにも、改姓をした場合はすぐに株式の名義変更をおこない、現在も旧姓で取引している場合は速やかに口座名義を変更することをおすすめします。

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