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デジタルバンクとは?ネオバンクとチャレンジャーバンクの違いについても解説

出典:Getty Images

IT技術の発展により、様々な金融サービスが誕生しています。

2020年頃からアメリカやヨーロッパで注目を集めているのは、手数料が無料で口座開設がしやすいデジタルバンクです。

しかし、デジタルバンクは日本だと理解が進んでおらず、ネオバンクとチャレンジャーバンクの違いが分かりづらくなっています。

そこで今回は、デジタルバンクについて解説します。

ネオバンクとチャレンジャーバンクの違いについても合わせて解説します。

デジタルバンクとは?

デジタルバンクとは、最新のフィンテック(金融デジタル技術)により毎日24時間、企業システムやモバイルアプリなどのインターネットサービスによる振込・送金といったデジタルバンキングを提供する事業者を指します。

簡単に言ってしまうと、実店舗を持たずにスマートフォン用のアプリだけで銀行業務や金融サービスを受けられるビジネスになります。

日本ではまだ馴染みの薄い分野ですが、アメリカやヨーロッパでは新しい金融サービスとして受け入れられております。

例えば、モバイルバンキングのChimeはすべての手数料無料、顧客フレンドリーを掲げているデジタルバンクで、記事執筆時点では1,200万人が利用しています。

最大の特徴は名称にバンクと付いていますが、すべてのデジタルバンクが銀行免許を取得しているとは限らない点です。

つまり、デジタルバンクは最新のフィンテックにより、場所や時間、対面窓口などを選ばずに始められる新しい金融サービスを提供する事業者になります。

デジタルバンクの種類

デジタルバンクは2013年頃に誕生した新しいビジネスモデルであり、定義も時代によって異なります。

本記事では、記事執筆時点で最新と言われているデジタルバンクの3つの種類について解説します。

ネオバンク

ネオバンクは従来の伝統的な金融機関にデジタルバンキングサービスを組み合わせた、銀行免許を持っていないデジタルバンクです。

銀行業務は提携している既存銀行に委託する代わり、口座開設やデヴィッドカードの手続き、支出管理などをアプリで簡単に行えるようになっています。

例えば、イギリスのMonzoというネオバンクは、支出管理機能により項目ごとに支出を管理でき、アプリ内に複数の貯金箱を作ってユーザーに貯金を促す機能があります。

チャレンジャーバンク

チャレンジャーバンクとは、新たに銀行免許を取得し、既存銀行とは別の形でデジタルバンキングを提供するデジタルバンクを指します。

新しいアプローチに挑戦することから、チャレンジャー(挑戦者)と呼ばれています。

代表的なのがアメリカのVaroで、給与の2日前入金サービスが特徴です。

アプリの口座を給与口座として登録すると、通常の銀行よりも2日早く現金が振り込まれるサービスになります。

Varoはサービス開始当初はネオバンク(銀行免許を持たないデジタルバンク)でしたが、2020年7月に銀行免許を取得したことで、アメリカではじめてのチャレンジャーバンクとして注目を集めています。

既存銀行のデジタルバンク化

ネオバンクやチャレンジャーバンクは、これまで銀行業務をおこなっていない事業者が提供する金融サービスです。

一方で、アジアを中心に既存銀行がデジタルバンキングをスタートするために、子会社のチャレンジャーバンクを設立するケースが増えています。

分類上、このケースに当たるデジタルバンクを「既存銀行のデジタルバンク化」と分類します。

既存銀行のデジタルバンク化で有名なのは、ベトナムの銀行VPBankが設立した「Timo」です。

Timoは専用アプリと紐づけしたデビットカードを発行でき、ベトナム国内の決済カード統一ブランド「napas」加盟店であれば使用できます。

ポイントは、外国人でも口座を開設できることで、海外旅行客がベトナム滞在時の決済手段として用いることができます。

ネオバンクとチャレンジャーバンクの違い

ネオバンクとチャレンジャーバンクの違いは、銀行免許を取得しているかどうかです。

  • ネオバンク…銀行免許を取得していない
  • チャレンジャーバンク…銀行免許を取得している

ネオバンクは銀行免許を取得していません。

そのため、バンク(銀行)と付いていますが、銀行業務である入出金や定期預金、為替取引、両替、ローンの組みたてなどは外部の提携銀行に委託しています。

一方で、ネオバンクは既存銀行から完全に独立して事業を展開することが可能です。

アメリカやヨーロッパで展開されているネオバンクの多くは、店舗を持たないことから手数料が無料で、アプリごとに独自の金融サービスを展開してユーザーを獲得しています。

日本のデジタルバンク

日本はアメリカやヨーロッパに比べるとデジタルバンクが進んでいるとは言えません。

日本人は戸籍や身分証明書がしっかりしているため、口座を開設しやすいことや、メガバンクを始めとした各金融機関のサービスが充実しているため、デジタルバンクが発展しにくい土壌となっています。

そのため、日本ではネオバンクやチャレンジャーバンクよりも、既存銀行のDX(デジタルトランスフォーメーション)が進んでおります。

記事執筆時点では、80の金融機関で240以上のアプリが存在しており、口座開設や入金・送金、投資などが行えます。

しかし、これらはあくまでも既存銀行のバンキングをインターネットで行えるようにしたDXに過ぎません。

機能ごとにアプリが分割されているので、金融機関の数に対してアプリの数が大きく上回っています。

一方で、auフィナンシャルホールディングスと三菱UFJ銀行の共同出資によって設立された「auじぶん銀行」は日本初のデジタルバンクとして注目を集めています。

キャッシュカードを使わずスマートフォンでATMから現金を引き出せて、AIによる為替予測や金融・経済に関するニュースをアプリ内で確認することができます。

デジタルバンクの注意点

デジタルバンクの注意点は始まったばかりのビジネスモデルのため、規制や法整備が整っていないことが挙げられます。

例えば、ネオバンクは銀行業務を行わないのに、「バンク(銀行)」と思わせる広告を展開しています。

アメリカのChimeはカリフォルニア州規制当局より、bankの文言を使って宣伝しているビジネスは違法ではないかという指摘を受けています。

また、イギリスの金融行動監視機構は、デジタルバンクを含めた電子マネー業者が預金保険制度の対象外であることをユーザーに伝えるようにするガイドラインを発表しました。

フランスではネオバンク事業者が「ネオバンク」と自称することを禁止しています。

日本ではアメリカやヨーロッパに比べでデジタルバンクが進んでいないこともあって、規制についての動きはありません。

しかし、ビットコインのように顧客保護の観点からいずれは規制が議論されるのではないかと予想されています。

まとめ

デジタルバンクは実店舗を持たず、インターネット上で銀行業務を受けられる新しい金融サービスです。

ネオバンクとチャレンジャーバンクの違いは銀行免許を取得しているかどうかで、規制の緩いイギリスではチャレンジャーバンクが増えています。

日本で進んでいるとは言えない金融サービスですが、将来的な投資テーマの一つになる可能性があります。

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