The Motley Fool

【米国株動向】中国のウーバー、滴滴出行が上場

出典:Getty Images

モトリーフール米国本社、2021620日投稿記事より

最近、中国で配車サービスを提供している滴滴出行(DiDi Chuxing)がNYSEかNASDAQのいずれかの米国証券取引所で上場するための書類を提出しました。

ウーバー(NYSE:UBER)とリフト(NASDAQ:LYFT)の株価は、ともに好調とは言えません。

ウーバーの株価は上場以来ほぼ横ばいであり、リフトは約25%も下落しています。

滴滴出行も2020年は業績が悪化しました。

しかし、中国がコロナウイルスから回復するにつれて業績が急回復しているため、同社は資金調達に楽観的です。

さて、滴滴出行はウーバーやリフトよりも魅力的な投資先になるでしょうか。

滴滴出行のポジティブな点

滴滴出行のポジティブな点は、中国で確固たる地位を確立しているところです。中国全土に展開していますので、同社は中国の拡大する中産階級が生み出す利益の恩恵を受けることが出来る可能性があります。

中国の配車サービス市場は、今後5年で270%成長すると考えられており、年平均成長率は29.9%になることが予想されています。

これは、世界の配車サービス市場よりも高い平均成長率です。

配車サービスは、中産階級が増加する都市にぴったりのサービスです。

中国では、配車サービスの平均コストは1kmあたり2.9元であるのに対し、自家用車の所有では1kmあたり4.1元です。

これは、配車サービスのコストが平均して自家用車の所有よりも約2.2倍高いとされている米国とは対照的です。

滴滴出行は自動車サービス、電気自動車、自動運転テクノロジーなどの革新的なサービスを開発しています。

2018年に同社は自動車ソリューション部門を立ち上げ、ドライバーのリース、燃料価格および修理に係る割引を可能にし、配車サービスのコストをさらに削減しました。

また、同社は中国で最大の電気自動車の充電ステーションネットワークを構築しており、市場の約30%を占めています。電気自動車の普及を推進するために、滴滴出行は独自のEVであるD1を発表しました。

ウーバーやリフトとは異なり、同社は独自の自動運転テクノロジーシステムを開発することに固執しており、現在500人の従業員がこれに取り組んでいます。

他の配車サービスと同様、滴滴出行にもリスクがある

ウーバーとリフトをよく知る投資家には、滴滴出行にはまだ多くのリスクがあることがわかるでしょう。

直近の四半期では、同社の売上高が2倍以上になったにもかかわらず、営業損失も2倍になりました。

強気派は、「この損失の多くは販売およびマーケティング費用の大幅な増加によるものだ」と主張しています。

しかし、弱気派は「競争の激化の兆候である可能性がある」と主張しています。

大手食品配送サービスである美団(Meituan)(OTC:MPNGF)は、数年前に独自の配車サービスを開始しています。

そして、規模は小さくとも多くの競合他社が生まれています。

滴滴出行は、ウーバーとリフトを悩ませているのと同じ労働問題にも対応する必要があります。

他の2社と同様、滴滴出行はドライバーを独立請負業者と分類していますが、最近、ドライバーの賃金について中国当局から圧力を受けています。

同社はドライバーの給与を改善すると主張しましたが、同社に対する新たな独占禁止法の調査はまだ初期段階にあります。

また、滴滴出行は中国企業です。

米国投資家は中国の軍隊に関連する企業の株式を所有することを禁止されています。

そして、中国企業は、米国の規制当局に対し多くの情報を開示する必要があります。

同社は消費者向けの企業ですが、米中間の緊張は注目しなければならないリスクといえます。

最後に

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、滴滴出行は評価額700億ドルあたりで上場する可能性があり、これはウーバーの920億ドルの時価総額よりも少し低くなっています。

市場規模と市場支配力を獲得するために、両社は多くの資金を投資しています。

しかし、これらの配車サービスプラットフォームが、どのように大きな利益を生み出すかは不明瞭です。

例えば、自動運転の飛躍的進歩があった場合にのみ大きな利益がもたらされる可能性も十分にあるでしょう。

様々なリスクを考えると、今のところは滴滴出行に焦らず投資するのではなく、同社の動向をじっくり見守ることが重要だと考えます。

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Billy Dubersteinは、記事で言及されている株式を保有していません。モトリーフール米国本社は、美団株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、ウーバー・テクノロジーズ株を推奨しています。

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