The Motley Fool

個人がこれから保有すべきで“ない”バフェット銘柄2選

出典:Motley Fool

ウォーレン・バフェットについて、当記事を読まれている方はみなさんご存じだと思います。

同氏のポートフォリオや動向は常に多くの投資家の注目を集め、参考にされています。

皆さんの中にも参考にしている人は多いのではないでしょうか。

本記事では、投資の神様とされる同氏の保有銘柄の中から、個人が手を出すべきで“ない”銘柄に注目して紹介してみたいと思います。

シェブロン

企業概要

シェブロン(NYSE:CVX)はカリフォルニアに本社を置く大手石油関連企業です。

エクソン・モービルなどとともにスーパーメジャーとして挙げられる大きな影響力を持つ石油会社6社のうちの一つです。

業績について

最新決算である2021年度第1四半期決算についてみていきます。

  • 売上高…320.29億ドル(前年同期比1.6%増)
  • 同社に帰属する純利益…13.77億ドル(前年同期比61.8%減)
  • 希薄化後一株当たり純利益…0.72ドル(前年同期比62.7%減)

アナリストらによる同社の業績予想を見てみると、売上高が325.4億ドル、調整済み希薄化後EPSの予想は0.8873ドルとなっています。

同社の実際の業績では売上高が320.29億ドル、調整済み希薄化後EPSが0.90ドルとなっていることから、売上高では事前予想を下回っていますが、EPSでは上回っていることがわかります。

詳細

続いて同社の2021年第1四半期決算をより詳細に見ていきます。

  • 石油等販売及びその他の営業利益…310.76億ドル(前年同期比4.6%増)
  • エクイティ収益…9.11億ドル(前年同期比5.6%減)
  • その他…0.42億ドル(前年同期比95%減)

本業である石油等の販売事業は好調に推移しています。

その他の二つのセグメントでは減少がみられます。

これまでの株価の値動き

同社株価は上場以来堅調な推移を見せていましたが、特に2003年以降大きく上昇し、一時130ドルを超えています。

その後は2015年にかけて大きく下落しましたが、以降持ち直して、コロナショック直前まで100ドル-130ドルのレンジで安定して推移していました。

コロナショックでは一時50ドル台まで値を下げた後、軟調な推移を続けていました。

2020年の秋口から徐々に上昇傾向に転じ、現在はパンデミック以前の水準をやや下回って推移しています。

同社株の今後と保有すべきでない理由

同銘柄は石油関連の銘柄ということで、景気に対して敏感に反応します。

パンデミックから脱しつつあるアメリカでは、その影響もあってかここ数か月の間物価上昇が続いています。

長らく物価上昇は一過性のものとの見解を貫いてきた米金融当局ですが、ここにきて、金融緩和の縮小を前倒しする見込みがあることが明らかになりました。

2021年に入りパンデミックから人々の生活が回復し、経済活動や移動が活発になる中で、物価上昇とともに堅調な推移を見せてきた同社株価ですが、今後は金利上昇への嫌気から下落に転じていく可能性があります。

また、環境問題などの観点から、長期的にみてもエネルギー産業の主流は今後、再生可能エネルギーなどのクリーンエネルギーにシフトしていくことはほぼ確定しており、今後大きく上昇する可能性は低いと考えられます。

バフェット氏も2020年度第4四半期に公開されたポートフォリオで新しく購入していたにもかかわらず、最新のポートフォリオにおいて保有する同銘柄の約半数を手放していることが明らかになっており、その意味でもすでに今後の大きな成長は望めず今から保有することはあまりお勧めできないと言えます。

バイオジェン

企業概要

バイオジェン (NASDAQ:BIIB)はアメリカの医薬品メーカーであり、バイオテクノロジー分野では最古参企業の一つです。

主に神経疾患治療に関する製品の研究開発、販売を手掛けています。

業績について

最新決算である2021年度第1四半期決算についてみていきます。

  • 売上高…26.94億ドル(前年同期比23.8%減)
  • 営業利益…17.20億ドル(前年同期比0.3%増)
  • 同社に帰属する純利益…4.10億ドル(前年同期比71.6%減)
  • 希薄化後一株当たり純利益…2.69ドル(前年同期比66.3%減)

アナリストらによる同社の業績予想を見てみると、売上高が2.65億ドル、non-GAAPベースのEPSの予想は4.98ドルとなっています。

同社の実際の業績では売上高が26.94億ドル、non-GAAPベースのEPSが5.34ドルとなっていることから、前年同期比では大きく落ち込みましたが、売上高、EPSともに事前予想を上回っていることがわかります。

詳細

続いて同社の2021年第1四半期決算をより詳細に見ていきます。

  • 製品売上…22.11億ドル(前年同期比23.8%減)
  • 抗CD20療法による売上…3.84億ドル(前年同期比25.2%減)
  • その他…0.93億ドル(前年同期比14.6%減)

全てのセグメントで売上の減少がみられます。

同社の売り上げにおいて大きな割合を占めていた多発性硬化症治療薬「テクフィディラ」は特許に関する訴訟に敗訴したために、昨年の8月以降、ジェネリック医薬品が流通しています。

これが売り上げ減少に与えた影響は少なくないと思われます。

これまでの株価の値動き

同社株価は上場以来1桁台で推移しており、2000年代に入っては30ドル-50ドルで推移していました。

2011年以降に急上昇を見せており、2015年には400ドルを突破して最高値を記録しています。

以降は上昇と下落を繰り返しながら、コロナショック直前にかけて全体としては下降トレンドにあったと言っていいでしょう。

コロナショックを経てからも、同様に軟調な推移を続けていましたが、2021年6月に、同社の新薬が米国FDAに認可されたことを受けて急上昇し、上場来高値に迫っています。

同社株の今後と保有すべきでない理由

新薬の認可が下り急上昇した同社株価ですが、まだ油断できない状況にあります。

認可された新薬は迅速承認となっており、今後、同薬の効果を確定させるための臨床試験を続けていく必要があります。

同新薬は、承認以前にも効果について一度否定的な結論を出された過去があり、その効果のほどについてはこれからの臨床試験で吟味されていく必要があります。

正式に承認されれば同社株価はさらなる上昇を見せることも予想されますが、不安もあるという現状です。

続く新薬候補として開発されていた薬に関しても、試験結果が芳しくなかったことが報告されており、今後の同社に関するニュースは決して楽観視できない状況にあります。

ヘルスケア・医薬品セクターに分類される同銘柄は、現在、インフレや緩和縮小などで先行きが不透明となりつつある米国経済の影響を受けにくいディフェンシブ銘柄であるとして、その目的で保有を考えている人もいるかと思います。

しかし、上記の理由から同社株価は再び急上昇以前の水準に逆戻りするリスクもあるため、現在の価格での購入は割高とも考えられるのではないでしょうか。

同様の目的での保有であれば、ファイザーなど新型コロナウイルスワクチンを取り扱う企業は、今後数年は続くとされるワクチン需要などから堅調な推移をすることが予想されるため、そちらのほうが優れていると思われます。

大きなリスクを冒して同社株を保有するメリットは高いとは言えないのではないでしょうか。

参考:

Chevron Announces First Quarter 2021 Results

BIOGEN REPORTS FIRST QUARTER 2021 RESULTS

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