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FinTech企業「Stripe(ストライプ)」と「Marqeta(マルケタ)」の実力

出典:Getty Images

2021年は大型のFinTech企業のIPOが豊作です。

まず6月にはマルケタが上場。

年内にはストライプが上場する見込みとなっています。

この2つの企業はオンライン決済の未来を変えると言われている企業です。

オンラインで売買を完結させるオンライン商取引は、今や日常生活に浸透しています。

オンラインペイメントのサービスは既に、PayPalをはじめ多くの決済システムが存在しています。

では何故今更、ストライプやマルケタが注目されているのでしょうか。

それは既存のオンライン決済のエクスペリメント(顧客体験)を一歩先に進化させるポテンシャルがあるからです。

2021年注目のFinTech企業、ストライプとマルケタは投資先として有望なのでしょうか。

この記事では、ストライプとマルケタの実力を解説します。

オンライン決済企業「Stripe」は「PayPal」とは何が違うのか?

ストライプとペイパルは何が違うのでしょうか。

ペイパルはオンライン決済の企業としては老舗です。

後発のストライプはペイパルと何が違うのかをまずは確認します。

まずストライプの方が決済にかかる手数料がペイパルと異なります。

ストライプは一律で3.6%の手数料がかかりますが、ペイパルは3.6%(一定額で少し下がる)+固定費です。

少額決済ならばストライプの方が取引手数料を低く抑えられます。

また、ストライプの強みはページ遷移をせずに決済を完了することができる点にあります。

そしてストライプは商品を購入する人がストライプのアカウントをもっていなくても利用できます。

一方、ペイパルは通常、決済をする場合、ペイパルのページに遷移しなければいけません。

しかもペイパルのアカウントがなければペイパルの決済は出来ません。

これは些細な問題のように感じるかもしれませんが、ウェブマーケティングの視点から考えると大きな違いがあります。

例えばECサイトを訪れた人が買い物をする際にペイパルしか決済方法がなかった場合、ペイパルのアカウントを登録しなければいけません。

登録するのを面倒に感じてしまい、離脱してしまう人もいるでしょう。

またペイパルのページに決済の度にページ遷移するのも面倒に感じてしまう人もいるかもしれません。

この積み重ねが、売上をかなり左右してしまうのです。

SkypeとZoomの関係を思い出してみましょう。

オンラインビデオ会議といえばSkypeが主流でしたが、今やZoomに主流は移りました。

Skypeはアカウントをもっていないと使えませんでしたが、Zoomは会議に参加するだけならアカウントをつくる必要はありません。

この小さな違いが大きな差になったのです。

ストライプは痒いところにも手が届く優れたUX(ユーザーエクスペリエンス)を決済の世界で提供できたからこそ、支持されるサービスとなったのです。

ただサービスが使えるだけではなく、「快適に」「心地よく」使えるかどうかも重要な時代となりました。

進化するオンライン決済サービス「Stripe」

ストライプは次々にオンライン決済の世界に新しいイノベーションや機能を提供しています。

最近、話題になっているのが以下の2つです。

  • Stripe Payment Links
  • Stripe identity

Stripe Payment Linksはコードを書かなくても簡単に決済ボタンを実装できる画期的な技術です。

ストライプは数行のコードを書けば決済ボタンを埋め込めることが売りでした。

しかしコードすら書くことなく、決済ボタンを実装できるようにしたのがStripe Payment Linksです。

この機能を使えば、SNSの投稿にリンクを埋めこむだけで簡単なECショップが完成してしまいます。

コードを直接書けないWebサイトビルダーツールでも実装可能になりました。

筆者もStripe Payment Linksが実装され話題になったときに実際に利用して試してみました。

ノーコードでWebサイトを制作できるサービス「STUDIO」がStripe Payment Linksで決済ボタンを実装し、Tシャツをテスト販売したことがありました。

「本当にこの機能は使い物になるのか?」と思い、実際に決済と購入まで試してみましたが、スムーズに決済が完了し、商品も無事に配送されました。

ストライプは本当にかゆいところまで手が届く、決済のエクスペリエンスを提供できる企業です。

一方、Stripe identityは6/14に発表された新しい本人確認のサービスです。

電子決済では残念ながらユーザーのアカウント乗っ取りなどの問題もあります。

しかしStripe identityはAIを利用し、ユーザーの顔写真、自撮り写真などを分析することでユーザーの身元確認が可能です。

ストライプはただオンライン決済ができるだけではなく、オンライン決済のUX(ユーザーエクスペリエンス)を変える実力がある企業なのです。

IPOを行なったマルケタの実力

ストライプの前に2021年にIPOしたFinTech企業のマルケタも話題になりました。

実はマルケタはストライプの技術の根幹を支えているB2Bの企業です。

ストライプ以外にもスクエアをはじめ多くの電子決済取引のインフラを支えています。

マルケタもストライプと同様、金融の世界を根本から変えてしまう可能性がある企業です。

マルケタの描く未来はビザ、マスターカード以外でもクレジットカードを発行できる世界です。

銀行ではない一般企業でもクレジットカードを発行できるようになります。

マルケタの登場で既存のビザやマスターカードの寡占から、また違った金融の形が出来上がるかもしれません。

ストライプをはじめとするFinTech企業を支える技術を提供するには高い技術力が必要なため、参入障壁が高いことから、投資先としても有望視されています。

オンライン決済2.0の時代?

オンライン決済は現在当たり前のように普及しました。

オンライン決済2.0、3.0の時代の幕開けといったところでしょうか。

ただオンライン決済のサービスを提供するだけではなく、一歩進んだUX(ユーザーエクスペリエンス)を提供できるFinTech企業が新たに台頭するようになりました。

ストライプもマルケタも既存の金融やオンライン決済の世界を根底から覆すだけのポテンシャルがあります。

オンライン決済の民主化と多様化も今後進むことが予想されます。

単なるオンライン決済の企業ではなく、一歩先のUXを提供できるのが、新しく台頭しているFinTech企業の強みです。

また既存のビザやマスターカード、ペイパルのようなFinTech企業がどのように動くのかにも注目しておくと良いでしょう。

オンライン決済や金融の世界の勢力図が今後変わってくれば、株価にも影響が出てくるはずです。

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