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【米国株動向】アリババは忘れよう。注目の中国ハイテク株3銘柄

出典:Getty Images

モトリーフール米国本社、202163日投稿記事より

中国トップのeコマースおよびクラウド企業であるアリババ・グループ・ホールディング(NYSE:BABA)の株価は、1月から5月下旬にかけて10%下落し、多くの同業他社に対してアンダーパフォームしました。

中国の独占禁止法関連の捜査、米国の監査基準の厳格化、グロース株からバリュー株への乗り換えなど全てが株価の重しとなりました。

アリババの予想株価収益率(PER)は18倍で、割安に見えるかもしれません(執筆時点)。

しかし、アナリストは、独占禁止法上の罰金27億5,000万ドルの計上により、今年の利益が3%減少すると予想しています。

さらに、大手ブランドとの独占契約を停止しなければならないため、より小規模なeコマースのマーケットプレイスに対する守りが弱くなる可能性があります。

それだけではありません。

アリババはメディア資産の売却と、政府からユーザーデータの共有を強いられる恐れもあります。

金融関連会社のアント・グループへの規制も強化される見込みです。

アリババはこれらの逆風を全て乗り切り、長い目で見れば復活するかもしれませんが、同社株への投資は、当面は塩漬けとなる可能性があります。

投資家はアリババが復活する可能性に賭けるより、規制の対象になっていない中国のハイテク株を検討すべきでしょう。

ここでは、いずれもeコマース企業のJDドット・コム(NASDAQ:JD)、ピンドゥオドゥオ(NASDAQ:PDD)、バオズン(NASDAQ:BZUN)を紹介します。

JDドット・コム

JDドット・コムはアリババに次ぐ中国第2位のeコマース企業です。

しかし、JDは売上のほとんどをファーストパーティー(自社が売り手となる)マーケットプレイスから生み出しており、直接取引をする中国最大の小売り業者でもあります。

eコマース売上のほとんどをサードパーティーから生み出しているアリババとは異なり、JDは自社で在庫を保有し、物流ネットワークを通じて注文された商品を届けます。

このビジネスモデルはより資本集約的ですが、買い手を偽物の商品から守ることができます。

アリババの共同創業者であるジャック・マー氏はかつて、利益率の低いJDのビジネスモデルが「悲劇」に終わると述べました。

しかし、規模の経済が効果を見せ始めたことで、同社は安定して利益を生み出すようになりました。

物流部門も、サードパーティーの顧客にサービスを提供することでコストのバランスを取っています。

2020年の売上は29%、調整後利益は57%増加しています。

第1四半期末時点の年間アクティブ顧客数は約5億人で、アナリストは今年の売上と利益がそれぞれ26%と13%増加すると予想しています。

JDはアリババほど厳しい規制に直面しておらず、利益率は上昇しています。

予想PERは28倍、株価売上倍率(PSR)は1倍未満です(執筆時点)。

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ピンドゥオドゥオ

ピンドゥオドゥオは、年間売上では中国第3位のeコマース企業ですが、買い物客はJDよりも多く、年間アクティブバイヤー数は6億2,800万人に上ります。

アリババと同様に、ピンドゥオドゥオも売上のほとんどをサードパーティー向けの商品掲載料と広告料から得ています。

ピンドゥオドゥオは、買い物客が協力してグループ割引を受けられるディスカウント・マーケットプレイスを展開することでニッチを開拓しました。

この戦略は、ユーザーがソーシャルネットワークでリンクを共有することに大きく依存しており、中国の中小都市で人気を得ました。

その後大都市へも進出し、大手ブランドと提携することでアリババとJDに対抗しました。

また、1,200万件以上の農家による生産物の直接配送を可能にし、オンライン農業における先行者利益を獲得しました。

2020年の売上は前年比97%増加し、2021年第1四半期の売上は前年同期比239%もの急増を遂げました。アナリストは通期の売上が92%増加すると予想しています。

この予想値は、今年の売上に基づくPSRが約8倍(執筆時点)の企業としては素晴らしいものです。

ピンドゥオドゥオは、積極的なディスカウント、売り手への補助金、物流ネットワークの拡大により依然として赤字です。

しかし、直近四半期の調整後営業損失と純損失は前年同期比で縮小しており、規模の拡大に伴って黒字へ徐々に近づいている可能性があります。

バオズン

バオズンは「中国のショッピファイ」と呼ばれることがありますが、これは誤解を招きます。

ショッピファイは中小企業にセルフサービス型のeコマースサービスを提供していますが、バオズンは主に国際的な大企業向けにエンドツーエンドのeコマースソリューションを手掛けています。

米国の大企業にとって、中国語のウェブサイトを作成し、マーケティングキャンペーンを実施し、eコマースのマーケットプレイスを設置するのは困難な場合があります。

バオズンはこうしたニーズの全てに対応する「ワンストップショップ」です。

同社は、企業が自社のオンラインマーケットプレイスをアリババ傘下のTモール、JD、ピンドゥオドゥオと統合する支援も行っており、急成長する中国eコマースセクターにおけるバランスの取れた投資先となっています。

バオズンのビジネスモデルは資本集約的です。

しかし近年では、注文された商品を自社が配送するモデルから、顧客企業から消費者へ商品を直接配送させるモデルに切り替えたことにより、利益率が上昇しました。

2020年の売上は22%、調整後利益は50%増加しました。

アナリストは今年の売上と調整後利益がそれぞれ35%と5%増加すると予想しています。

バオズンは見過ごされがちな銘柄で、予想PERは19倍、今年の売上に基づくPSRは1.5倍です(執筆時点)。

投資家が中国のハイテク企業を再び選好するようになれば、同社株は割安なグロース株とみなされるかもしれません。

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免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Leo Sunは、JD.com株を保有しています。モトリーフール米国本社は、アリババ・グループ・ホールディング株、バオズン株、JD.com株、ショッピファイ株を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は、ショッピファイ株のオプションを推奨しています(2022年1月ド1,160ルのショート・コール、2023年1月1,140ドルのロング・コール)。
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